スジボリの太さで間違えたくない方必見!スケールごとの標準の太さを教えます!!
ガンプラの見た目を1ランク引き上げる”スジボリ”。入れるだけで情報量を増し、陰影をつけられる利点から多くの方が挑戦したことがあるはず。
しかし、スジボリは最初失敗する人も多い!
↑こういうのは特に多いと思います!
そこで今回は、ガンプラに最適なスジボリのおすすめの太さや、太さの選び方。加えてコツやリカバリー方法もまとめてお伝えしたいと思います。
本記事を読んでもらえたら初心者さんの基準を作り、挑戦する際の「失敗したらどうしよう?」などの不安も解消できると思います。
HG/RGにおすすめのスジボリの太さ(幅)は「0.1~0.15mm」
まずは1/144スケールガンプラに使えるスジボリのおすすめの太(刃先の幅)を紹介します。
というのも、筆者が主に1/144スケールのHG/RGが中心なので、1/100は標準サイズのみお伝えでき、1/60スケールに関してはわからんっ!(笑)
上記を踏まえた上でよろしくお願いします(‘ω’)ノ
でね。ズバリタイトルにも書いた通りスジボリする時の太さは、
筆者はデザイナーなんですが、デザイナー目線で見ても結構理由があります!詰めると専門的な知識が出てしまうので、簡単に理由をまとめます↓
主張する数字をおすすめする理由
線が太すぎるとデザインとして情報量は追加されるが、繊細さを欠きます!!
スジボリはそもそも、
といった効果をガンプラに情報量として追加することが役割。
単純に、パネル1つの大きさに対して、太すぎるスジボリを入れてしまうと、「え?こんなにパーツ同士離れているの?」という不自然さを与えるんですね。
その不自然さを与えないパネル同士の隙間が「0.1~0.15mm」というわけ。←この数字はぼくが実際に掘っててキレイに見える数字の範囲。
ただ、1/100スケールになると大きくなる分、1パネルのサイズが大きくなるので、その分線を太くしても大丈夫だよねっていう考え方です。
↑画像ではそれぞれ0.1mmと0.4mmで元々あるモールドと新しく一本ずつスジボリしてブラックでスミを流してみました。
太さによってスミが表現する影の濃淡に違いがあるのがわかるでしょうか?太さを変えることでスミを流した時の色合いにも変化が付くんですよね。
もちろん、使うパネルの箇所や、太めのマイナスモールドを入れる時に用いることもあるので、太いのは全部が全部やめとけということではありません!
あくまで、標準的な太さとしておすすめな太さ。
スジボリの基本的な手順
それでは軽くスジボリの手順を紹介。基本的な流れの中にぼくが実際にやる方法を混ぜて手順化しました。
↑この手順がおすすめ!
①パーツをヤスリがけする
まずはパーツをヤスリがけ!
といっても、これは表面処理のためのものではなく、次のステップに繋がるための処理。事前に表面処理をする方は特にやる必要はないのでスキップしちゃって大丈夫!
番手は400番~800番ならどれでも大丈夫だと思います。ぼくは600番でやってますね。
使うのはスポンジヤスリかペーパーヤスリとかでOK。
②下書きをする
まずは下書きをしましょう!
直接タガネやケガキ針などでスジボリしてしまうと失敗する可能性は結構高い!先にシャーペンや専用の線を引くツールで下書きするのをおすすめします。
①をやっておけばシャーペンでもキレイに線が書けるので、小さい物差しなど使ってやってみてください。
この時点でキレイにする必要はないので、重ねて線をいくつか引いてみて、良い感じの線を選べば大丈夫です。使わない線は消しゴムで消したり、薄くヤスってしまえばOK!
③ガイドテープを使う
下書きしたらガイドテープを張り詰けて線を引きます。ガイドをプラ板で作るという方法もありますが、中級者ぐらいになってからで良いと思います。
ガイドテープに沿って掘り進める際、ツールを密着させた時に強度がないと真っすぐな線は引けません!軟質だと圧に負けてガタガタの線になる可能性が高いんですよね。
真っすぐ引くには↑上記の点を満たしたガイドテープが楽!慣れればマスキングテープでもできるようになりますが、まずは厚く硬い物がおすすめですね。
また、エッチングガイドなど鉄でできた形状テンプレートのガイドもあります。
エッチングガイドって小さく折れる箇所はいいんですが、大きなものもあって位置固定しづらい。1/144スケールガンプラで使うのはちょっと難度高いように感じています。
④掘る(スジボリ)
ガイドを貼ったら後は掘るだけ!
ツールは
- タガネ
- ケガキ
- ラインチゼル
- ブレード
↑色々ありますが、基本的にはどれでもOK!個人的にはタガネがおすすめですが、その他ツールでも使いやすい物が一番。
使い心地としてはフック型のブレード以外ならどれもそう変わらないと思います。
↑画像のようなブレードの場合、引っ掛かりができてしまうのでちょっと扱いが難しいかもしれません。
⑤掘った箇所を整える
要チェック!
初心者の方に良くありがちなのが、堀った箇所を整える作業をしていないこと。
掘ったあとに整えることをしないとどうなるのか?
スジボリした直後の溝は細かいプラスチックがけば立ったように立っていたり、削りカスが溝周りに散乱しています。これらはブラシだけではとりきれないことも多いので、キレイに処理してあげる方がベスト。
整えない場合、
↑こんなことが起こります( ;∀;)
- 表面処理をする
番手の大きなヤスリで表面処理をすれば、ある程度のケバ立ちは処理することができます。デメリットは面倒なことくらい。 - C面を整える
スジボリする際にC面を作るように角度をつけて削り取ったりするのも効果的。 - 流し込み接着剤を流す
楽をしたいなら流し込み接着剤を軽く流すだけで、プラを溶かして整えることができます。接着剤の方法は多く流しすぎないことと、多少プラが劣化する可能性は考慮(‘ω’)ノ特に浸透した時は硬化するまで流した箇所の耐久性が低くなったりもするので!
※流し込み接着剤の記事は「接着剤のおすすめ」でも紹介していますので参考にどうぞ。 - 100均のジェルクリーナーを使う
ケバだちには有効ではありませんが、100均のジェルクリーナーで削りカスを除去できるので、これも合わせておすすめ。
初心者がやるなら、無難に手間をかけてヤスリで表面をならすのをおすすめします!注意点としてはスジボリした箇所をなくすような低い番手を使わないようにすることくらい。
もし可能なら、タガネとキサゲはセットであるといいかもしれません。
先にタガネで溝を掘って、C面や毛羽立ちをキサゲで処理しちゃおうっていう算段(=゚ω゚)ノ
使う工具はタガネがおすすめ
基本的にどれでも良いんですが、もし道具に拘りたい方はタガネをおすすめ。
タガネは切る動作ではなく、その箇所を削るのが特徴で、削った面に角ができます。溝をしっかり作ることができるので、スミを流しやすく浅い幅も深い幅も均一にできるのが良い所。
スミの見え具合にブレができにくいって感じですね!
BMCタガネが知名度もあって人気ですが、amazonでは購入が難しくなっていますね。
もしコストを気にしないなら個人的には↓DULOの「タングステンブレードPRO」がおすすめ!
価格は1本あたり高いですが、硬度もあり簡単に形状が変形や破損したりしません。加えて、グリップがあるので掘る時に持ちやすく使いやすいのが特徴。
安い物だとセット販売していてもグリップが1つしかないとかあります。グリップを付け替える手間って、思っているよりストレスで作業のテンポを止めてしまってほんとにシンドイ。
DULOの物じゃないとだめってことはないので、タガネを使う場合は是非グリップがあるものを選択してみてください。なれけば別途グリップのみ別途購入をおすすめ(‘ω’)ノ
キレイにスジボリするコツ!
「スジボリに既に挑戦しているがあまりうまくなれない!!!」
↑こんな方にコツというか注意するところというか・・・そんな感じのことをまとめます!(^^)!
- 掘りすぎない!
- 力を入れない!
- ガイドを使う!
掘りすぎない!
最初はありがちな失敗例。深く掘りすぎること!スジボリはある程度掘れれば問題ありません。回数でいうと1回から20回撫でる程度でも十分(太さでも変わる)
やりすぎると、意外と簡単に貫通します!
力を入れない!
貫通にも繋がるんですが、力を入れすぎるとキレイに線が引けず、所どころ深く掘った場所と浅い場所ができたりしやすくなります。
よくガタついたような線を見かけると思いますが、その要因ですね。
あと、力み過ぎるとはみ出した時の削れ後も深くなるのでリカバリーしきれないケースがでることもあります。例えば細かいモールドにキズ付けてしまった場合。
スジボリ箇所に置いて、ほんの少し気持ち程度力を加えるだけでOK!これを何度も繰り返して掘るとうまくいきます(‘_’)きっと(笑)
ガイドを使う!
フリーハンドでもできる方はいますが、それは変態さんなので最初は見本にしない方がいいです(笑)
厚みのある硬めのガイドをちゃんと貼って、優しくスジボリしていくのが最初は大事!
スジボリ失敗!リカバリー方法
スジボリをしていると必ず失敗することがあると思います!
好きな機体で失敗すると萎えちゃいそうですし、失敗できないという重圧を感じていそうなそこのキミっ!(=゚ω゚)ノ大丈夫!!
スジボリは失敗しても、モールドを変に傷つけていないはみ出し程度なら修正できます!
やり方は基本的に”埋めて平らに整える”だけ!
埋めるのに何を使うかというのが選択肢に出てくる感じ。例えば以下を使って埋める方法があります。
- 瞬間接着剤
手軽な瞬間接着剤なんですが、全てが全て使えるわけではありません。液状のものは使用しにくく、密度もないのでゼリー状タイプをおすすめ。 - UVレジン
UVライトに反応して硬化するもので、100均でも購入できるのでコスパも良い! - パテ
各メーカーから販売しているもので、形状もまちまち。プラモデル専用で造形するのにも使ったりしますが、硬化時間が比較的長いものが多く、光で硬化するものに限定されそう。 - ランナーパテ
ランナーを流し込み接着材に1日浸して作ったオリジナルのパテ。材料がランナーなので、色味が近い埋め方ができる。完全硬化までにはある程度時間がかかる。
↑以上リカバリー方法でした。
4つ案を出しましたが、スジボリ程度のリカバリーであればぼくは瞬間接着剤が良いと思います。使い勝手もいいですし、比較的早く硬化するので作業をスムーズに進められるのは大きなメリット!
ただ、ゼリー状のタイプでも硬化すると密度が痩せてしまう接着剤もあるので、モデラーさんによく使われていて評判の良い物を下記に貼っておきます。
モデラーなら1本持っておくと便利なので、是非使ってみてください。
ガンプラに施すスジボリの太さやコツ【まとめ】
以上、ガンプラにスジボリをするおすすめの太さやスジボリのコツをまとめてきました。
再度おすすめの太さを下記にまとめます(‘ω’)ノ
【まとめ】
- 1/144スケールなら「0.1mm~0.2mm」
- 1/100スケールなら「0.15mm~0.25mm」
↑これが標準の太さで良いと思いますが、必ずしも正解ともいえない!
もし示した数字でスジボリを入れたけど「野暮ったい」、「ダサい」と感じる場合その間隔は正しいと思います。
ぼくもまだまだだと思うので、違和感を感じた場合はそこを基準に調整してみてください。
正直、スジボリ・スミ入れは”とりあえずやればなんでも良くなる”わけではないので、自分なりの正解を探す修行がはじまったと思ってもらえたら幸い(笑)
基準ができたらアクセントにマイナスモールドとか入れたりしてね、
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