今回は「HGUC スタージェガン」をレビューします(=゚ω゚)ノ
ジェガンのカスタム機なので、関節や外装の多くは通常ジェガンの流用になってますね。
登場作品 | 機動戦士ガンダムUC(ユニコーン) |
メーカー | BANDAI |
グレード | HG(ハイグレード) 1/144スケール |
価格 | 2,200円(税10%込) |
発売日 | 2010年02月18日 |
2010年のキットなので、股関節が3軸可動になっていることやベースの可動があまりよろしくない。
加えて塗装する時には気にする方も多いABSなど気になる点も多いはず!
本記事では最初に結論をまとめてから、
- キットの具体的な内容や組み立ての様子
- 可動域のまとめ
- 再現できるポージング
上記内容でまとめていきます。
再販で気になっている方のために
知りたい方は是非参考にご覧ください(‘ω’)ノ
【レビュー総評】:動きは悪いがとにかくカッコいい外観!
クリームがかったグリーンの外装にグレーの追加武装、随所に見られるレッドのアクセントと基本3色で構成。
武装外観にはディテール量は少なめ。ジェガン本体は2010年当時としては平均以上に見えます。
マッシブなプロポーションに大きめの脚部。
特にスリッパは大型で、足裏にはディテールも多めと完成度が比較的高めの注目ポイント!
個人的にディテールは少ないですが、バックパックの大型なスタビライザーのシルエットがかっこよくて好み。
長時間ポージングをつけても関節がクタクタになることもなく維持できて良好の点も含めて、可動範囲の狭さを除けば満足度の高いキットだと思いました。
外観
- 外観はマッシブで足長のプロポーション
- 脚部はより太目に造形
- 色分けは足りず、シールの補填もないが専用のマーキングシールが付属
- 背部大型スラスターやスタビライザーの見栄えが良い
- サイズは1/144スケールの標準サイズ
- ディテール量は年代的に少な目
組み立て
- 組み立て所要時間(ゲート処理なし)約2時間程度
- ポリキャップが使われているが精度は比較的良くバリなどはない
- ポリキャップにバリはないが影響でかみ合わせが悪い箇所も1~2か所ある
- パーツ自体が大きめで比較的組み立てやすい
- 一部ランナーからパーツが切り外しにくくゲート跡が目立つ箇所がでる
- ガンプラ初心者さんでも簡単に組み立て可能
- 関節にはABSが使用されている
- 膝追加外装がやや安定性がなくカチャカチャするのが気になる
可動域
- 腕周りの可動は良いが肩周りの制限がある
- 胴体はボールジョイントなのである程度可動できる
- 股関節は3軸で前後可動もできるが開脚の可動制限がかかる
- 足首周りは大型の割に動かせる
ギミック
極端に言うとギミックらしいギミックはほぼありません。以下の点のみ。
- バズーカのグリップ可動ができる
- バックパックのスタビライザーの上下可動
耐久性
- ABSとポリキャップの相性が良く関節劣化があまり見られない
- ABSが使用されているのが強度性はあるが、経年劣化した時に影響がでる可能性がある
- ハンドパーツの甲も入れ替えて抜けやすい点はありませんが、軸が窮屈で破損が心配
- 首や胴体のボールジョイントが外装と一体化している部分があるので破損の可能性はある
コスパ
- 全体的に出来はいいですが、一体化されたボールジョイントやディーテル、付属物、外装一部の安定性の無さを加味するとちょっと高い。
良かった点
気になった点
こんな人におすすめ!
ポジショニング
「HGUC スタークジェガン」はプレイバリューよりもディスプレイに特化しているキットで、ガンプラ初心者から中級者へおすすめ!
極端な可動制限がありますが、外観の造形・プロポーションバランスは目を引くと思います。
組み応えはありませんが、外観は無塗装でも意外と満足度ありますし、物足りなさを感じる中級者なら塗装や改造の手を入れるところも多数。
特に塗装する方やこれから挑戦する方にはABSでも割れないような塗装スキルを身に着ける練習としても良いかもしれません(=゚ω゚)ノ
素組みレビュー:キット内容・完成した全体の外観・付属物
完成した外観とキットの詳細についてまとめていきます(=゚ω゚)ノ
完成した全体の外観
完成した外観が↓こんな感じ。
クリームがかったグリーンの装甲にグレーの新規パーツ。
胴体より脚が長く、割合も2(胴体):3.5(四肢)くらいちょっと余計に長い気がしますが、マッシブさがそれを違和感として感じさせない良いバランスで造形されています。
パネルラインやモールドの凹凸は少ないですが、パーツそれぞれの面が多く素組みだけでも満足できるクオリティだと思います(‘_’)
キットの内容
パッケージは↑こんな感じ。外観のカラーリングもスタイルもキット自体よりも少しスマートな印象。
箱側面には機体の簡単な解説とちょっとした可動の紹介が掲載。
説明書表にはスタークジェガンがデカデカと掲載。裏には機体の詳細解説や武装。カラーガイドなど資料が掲載。
ホイルシールなどはありませんが、専用のマーキングシールが付属!
ランナーは全部で8枚ですが、パーツが比較的大振りなので組み立てる難易度は低め。
「HGUC ジェガン」のランナーをベースにしていて8枚中4枚が流用。
残りは全てスタークジェガンの新規造形ランナー。
タップでランナー詳細を見る
Aランナーはジェガンの流用ランナーで大部分がカットされたような形状。
C・Dランナーもジェガンの流用パーツで、機体の大部分の構成を担うパーツ。
Dランナーは流用のABSで主に強度性が必要になる関節類に使用されています。
サーベルはSB5。2002年のものですね。
ポリキャップはバリもなく精度高めのものを採用。
新規ランナーと流用ランナーの関係のせいか、それぞれ袋に入ってる内容量に差があってこれは適切なのか?と開封時に不安になりました(笑)
組み立ての様子
組み立てにかかる所要時間はゲート処理などせず2時間程度。
組み立て様子の画像を見る
頭部パーツは↑こんな感じ。造形段階でほとんど完成しているのでクリアブルーのフェイス部分と首付け根を取り付けるくらい。
最新仕様とは大分異なりますが、個人的に変な合わせ目がでるくらいならこれはありなんじゃとも思いました。
改造はちょっとしにくそうですけど(‘_’)
肩関節はポリキャップとABSの差し込み軸をとりつける感じ。ポリキャップははめ合わせるだけの簡単仕様。
胴体は太めのボールジョイントをポリキャップで受けます。
内部見てもかなり簡素ですね。
肩もポリキャプを前後からはめ合わせる構造なんですが、かみ合わせの悪さで一部合わせ目がでてしまいがちなのは気になる所。
腰部構造。
この年代に多い3軸構造で、上部の軸受けにもポリキャップが使われているため多少緩みを感じますが、前後可動は大きく動かせます。
腰部のボールジョイントはパーツが一体化しているので強度としてはやや不安が残る方もいるかもしれません。
腿構造。
股関節もポリキャップの影響で合わせ目がでます。
一応段落ちモールド化されていますが、一見判断しづらく合わせ目にしか見えないですね。
脛部分。
外装が大きく、内部はポリキャップとABSの一部を挟み込んだ簡易仕様。
外装に新規のグレーパーツを取り付ける様子。
前後からはめ合わせて、側面のバーニアが付いたパーツでロックする形。
ただ、フィット感がやや甘めでちょっと気になります。
足首下の構造。
全て重ね合わせてできる簡単仕様ですね。底に関してはダボも太目で一度はめると硬め!
塗装や分解する方はカット推奨。
組み立てた余剰パーツがコチラ↑
一部通常ジェガンの流用ランナーとポリキャプが余ります。
付属物
付属物は↑こんな感じ。
ハイパー・バズーカ
ハイパー・バズーカはグリップ部分のみ前後可動できます。ビームライフル同様グリップの右側面にはダボ穴があります。
両端は↑こんな感じ。
ビーム・ライフル
ビーム・ライフルの全体外観。モールドは結構多めで3パーツ構成。
縦に合わせ目がでますが、肉眼で見るとそう目立ちもしないので無理して消す必要はないと思います。
ビーム・サーベル
サーベルはクリアピンクでSB5が2種付属し、長さがそれぞれ異なります!
↑画像右の通りダボ軸が太めなので簡単に折れる心配はありません。
ハンドパーツ
右手のみダボ穴有りのハンドパーツが付属。
ハイパー・バズーカとビーム・ライフル用として使えて固定力バッチリ!ただ、ハンドパーツ自体の軸が細いので頻繁に脱着を繰り返すと折れる可能性を感じました。
ちなみにバズーカやビームライフルのダボ軸は平軸タイプ↑。
部位の詳細:外観・可動域・ギミックレビュー
各部をアップでチェック!可動範囲もまとめるので気になる方はタップしてみてね(‘ω’)ノ
頭部の詳細
フェイスアップ。
クリアブルーのバイザーで内部のモノアイもチラ見えするのがかっこいい。
頭部側面左には「バルカン・ポッド・システム」を取り付け。
↑画像の通りゲート跡は処理しないと結構目立つと思います。
頭部可動範囲詳細
ボールジョイントは上下には意外と大きく可動。
一回転もできて左右にも大きめに振ることができます。
腕部の詳細
ショルダーアップ。
通常の肩に3連装ミサイル・ポッドを取り付けるダボ軸があります。
側面は凹凸があり、合わせ目は目立たないようになっていますが、ポリキャップの影響で合わせ目がでます。
ショルダーに取り付ける3連装ミサイル・ポッドは↑こんな感じ。
ダボ穴は2か所ありますが、使用するのは片方だけ。内側にはパネルラインが少しあります。
3連装ミサイル・ポッドはパーツ分割されているので成形色で色分け。
ミサイル・ポッドの背面には廃熱ダクトっぽい造形。
腕部可動範囲詳細
肩関節は引き出しできませんが、多少の前後可動ができます。
腕は水平よりちょっと下回るくらいまで。ポージングには問題ないレベルですね。
上腕はロール。肘は90度まで。
手首はボールジョイントで標準可動ですが、一部袖が干渉して制限されます。
胴体の詳細
バストアップ。
グリーンの外装とイエローのパーツでややノッペリ気味に感じますが、1パーツに凹凸があるので情報量は悪くない。
胸部のバルカンらしき造形もグリーンになっていますが、完成見本だとシルバーなのでちょい足ししたいポイント。
フロントアーマーアップ。
左右繋がっていますが、カットして分割可動できるタイプ。
裏打ちはありません。
表面はスタークジェガン全体の中でも割と細かいモールドが多い方ですね。
サイドアーマーアップ。
「Eパック」ってやつらしいです。
上下少し、360度回転ができます。あまり上下できず動かせませんが、開脚自体があまりできないのでデメリットにはなりません。
リアアーマーアップ。
面積は広く、下側の縁にスラスターのモールドが刻まれています。ここもできればい部分塗装してあげたいポイントですね。可動は無し。
胴体の可動範囲詳細
腰部はボールジョイントで前後・左右
に動かせます。特に後方の方が動かせる範囲は広め。
捻りも大きくできますが、バックパックのスタビライザーとEパックが干渉して一回転はできません。
ポージングには特に影響はありませんでした。
股関節可動は構造上制限されて↑画像くらいの開脚しかできません。
開脚に対して接地性も悪くありませんでした。
脚部の詳細
脚部アップ。
スラっとした太腿から大型化した爪先まで三角のようなシルエット。
段落ち化されていますが、合わせ目に見えるラインが出ます。新規造形のパーツについたスラスターやアキレスあたりのスラスターがメカメカしいポイント。
足首下は角のある造形でやや完成度高め。
脚部可動範囲詳細
フロントアーマーは大きく跳ね上がるので90度くらいあがります。
膝は90度くらいで、新規造形されたグレーのパーツが干渉して深く沈み込みはできませんでした。
足首はボールジョイントで上下にまぁまぁ。
バックパック
バックパックアップ。
バックパックにはスタビライザーが3つあり、中央にはメインスラスターが1つ。
取り付けは2025年時点でよく使われている2軸とは別物で独自の仕様。
バックパック可動範囲詳細
スタビライザーは上下に大きく動かせるので、ポージングの際進行方向に合わせることで表情付けに使えます!
HGUC スタークジェガン:ポージング例
ポージングの例をいくつか紹介します!可動域の制限でちょっと固いですが参考にご覧ください。
歩きながらビームサーベルを抜くイメージ。ドッシリした印象があるので歩いてるポーズはおすすめ!
切りかかり。格闘ポーズは胴体の沈み込みや開脚が狭いのでビシっと決めるのは難しめ。
3連想ミサイル・ポッドをとっさいに発射するイメージ。
ビームライフルを構える。
SEED打ちのようなポーズは厳しですが、肘を伸ばしすぎずにゆとりを持たせることでスマートな射撃ポーズにすることができます。
振り向き射撃。
肩の引き出しなどありませんが、腰部の捻りはある程度できるので様にはなる。
フロントアーマーの干渉が少なく、足首の接地性も意外と良く地表でのポージングも良かった。
逆に無重力風に。
バズーカ突撃!
開脚が苦手なんですが、足を延ばした状態で腰部を反らし、スタビライザーの角度を合わせることで疾走感を演出できました!
↑個人的にお気に入り。
バズーカとサーベルを持たせて。浮遊させてるだけでもいいですね。
残念なのはバズーカとビーム・ライフルいずれかしか持たせられないところ。
3連装ミサイル・ポッドを構える。
射撃機体なのでポージグに幅を出すのが難しいですが、ディスプレイの際は重心を傾けるとそれっぽく飾ることができます。
以下適当に数枚。
ポージングは以上!
やはり可動が弱いのが残念ですが、幸いなことに近接機体ではないので思ってたよりも影響は軽微だったように思います。
ハイパー・バズーカを装備した状態が個人的にはデザイン的に一番良いのでおすすめ!ほんとは左手にビーム・ライフルを持たせたかったんですが、仕様上の制限が痛いところでした!
その他ポージング例を見たい方は↓下記事を参考にご覧ください。
2時間動かした耐久力評価
ポージングを終えて耐久力を評価すると、基本的に劣化を感じさせるようなポロリや緩みは感じませんでした!
ABSを使っていますが、直接PSパーツと接触する箇所もほとんどなく、関節は調整されたポリキャップで保持力をキープ。
強度性で言えばガンダムSEED FREEDOM系のキットよりも高いように感じます。
強いていうなら、最初から仕様上仕方がない股関節の3軸部分。
縦軸にポリキャップを使っているので比較的動きやすいです。
劣化は感じていないので問題ないと思いました(‘ω’)ノ
宇宙世紀キットとの比較
宇宙世紀同時期のキットと並べて比較してみます。
シナンジュ・スタインと比較。
同シリーズにて登場するシナンジュのベース機。
サイズ感はシナンジュ・スタインの方が1周り大きめ。武装もかなりサイズ差が際立っていました。
続いて逆襲のシャアに登場する「HGUC ギラ・ドーガ」と比較。
全長はギラ・ドーガが頭一つ抜けていて、マッシブに見えたスタークジェガンがスマートに見えてしまう。
シリーズの中ではスマートな方なのかも。
ベースになった「HGUC ジェガン」も「HGUC ギラ・ドーガ」の後に発売されていることを考慮すると完成度はギラ・ドーガの方が上に感じてしまいますね・・・。
比較ガンプラ | 定価 | 発売日 | 外観クオリティ | 付属品の充実度 | ギミック | 耐久力 |
---|---|---|---|---|---|---|
スタークジェガン | 2,200円(税10%込) | 2010年02月18日 | 高 | 低 | 低 | 高 |
シナンジュ・スタイン | 2,860円(税10%込) | 2018年10月27日 | 高 | 高 | 中~高 | 中~高 |
ギラ・ドーガ | 1,980円(税10%込) | 2008年11月15日 | 高 | 低~中 | 低 | 中~高 |
項目をつけて比較するとこんな感じ。
スタークジェガンはコスト的に満足度はやや物足りていませんが、安定した高い耐久が強み。
価格的にも満足度でも勝るシナンジュ・スタインと比較しても耐久力に関しては上。
最近のキットはパーツ分割で色分けや仕組みが凄い分、負担が大きく耐久性が脆い印象があります。
対してスタークジェガンはシンプルなパーツ構成だからこその安定性と言えるかもしれませんね。
HGUC スタークジェガンのディテールアップ提案
- スミ入れ
- 部分塗装
- 専用マーキングシールを使う
簡単にディテールアップするなら↑こんな感じ。
素組み・パチ組みでもいいとは思いますが、個人的にはもっとメカニカル感が欲しいところ。
黒鉄・焼き鉄などで追加武装を塗装するだけでも情報量を簡単にアップできますし見栄えが良くなるはず!
あと、簡単なカスタムとして先述したんですが、ビーム・ライフルをバズーカと併用したい方はバズーカ側のダボをカットして左手に持たせるようにすることもできると思います!(‘ω’)ノ
↓ディテールアップ関連の記事はコチラ↓
HGUC スタークジェガン【レビューまとめ】
レビューまとめ!
- 外観はとにかくイケメンでプロポーションも良い
- 色分けはやや足りずシール補填も付属しないが、マーキングシールが付属
- パーツは大振りで作りやすいが一部ポリキャップの影響で合わせ目ができやすい
- 腕周りは意外と動くが股関節から下はかなり制限される
- ポージングは難しくプレイバリューは低いが立たせたディスプレイだけで楽しめる
- キットは満足だが作りを考慮するとコスト的にやや高く感じる
↑こんな感じですね!
付属する武装や可動性などを考えるとどうしてもプレイバリューは欠けてしまいますが、置物ガンプラとしてはかなり見栄えが良い。
可動性を求めがちは初心者さんにはちょっと物足りなさがあるかもしれませんが、作りやすく手の入れようも多いのでカスタム的な楽しみ方が好みの方には最適。
レビューは以上!
HGUC スタークジェガンの再販情報を調べる
スタークジェガンは人気もあるようで、Amazonで購入しようとするとかなり競争率が高い!
店頭で探す方が比較的購入しやすいと思います。
↓下記では月間の発売スケジュールをまとめているので、気になる方は参考にご覧ください。
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