ガンプラを作った方なら、キットによっては関節強度が弱く折れてしまったり、白化して折れる寸前になってしまったなど経験があるはず!
そんな時に接着剤はよく使われますが、接着しても難度も同じ箇所が破損した経験はありませんか?直しても直しても再度折れる悪夢・・・イラつきますよねぇ~。
今回はそんな時に使える「真鍮線」を使った補強・修復方法を紹介!初心者さん向けですね。
真鍮線を使うことで、パーツにかかる負荷に耐えられるようにしたり、折れた箇所に軸として差し込んで接着することで再び折れる問題を解決することができる・・・かもしれません(笑)
いや、ほとんどできるんですが、ケースバイケースなので断言はできないって感じです(;’∀’)
本記事では真鍮線補強とはそもそもどういったものなのか?おすすめの太さやメーカー。そして実例を紹介していきます。
真鍮線補強とは?
真鍮線は銅と亜鉛を使って作られた線材のことで、各ホビーメーカーからは1mmや3mmなどガンプラに使いやすい太さで安価で販売されています。
真鍮線をパーツに差し込み、中心の軸強度を上げることで動かした際パーツにかかる負担を下げることができる。なので破損する可能性を下げることができます!
硬質でありながら曲げて加工することもできるので、ガンプラ制作、特に改造やミキシングの際によく使われるツールの1つ。
↑こんな感じでしなる強度の線材です。
真鍮線の選び方と準備する線の太さ
真鍮線の選び方と太さの選別方法についてまとめます。
真鍮線選びは基本ホビーメーカーから販売されているものであればどれも大して変わらないと思いますが、工業用だと真鍮線が硬すぎてカットしたり加工したりするのが大変なものもあるのでおすすめはできませんね。
真鍮線のおすすめの太さ
真鍮線を選ぶ際には太さが重要!
まず1/144スケールに使う場合「0.8mm~1.5mm」がおすすめ。間の1mmが結構使いやすいと思います。
1/144スケールだと、0.8mmより細くなると耐久性が弱く、補強しても再び破損する可能性が残ることや、逆に1.5mmより太いと補強として使いづらい点があります。
箇所によっては1.5mmでも太く、ピンバイスで穴をあけるのが難しいので、ぼくは太さ1mmの真鍮線で補強するケースが多いですね。
1.5mmはHGやRGよりもMGサイズ(1/100)に合っていると思います。
【実例】補強・修理手順
それでは手持ちのパーツを使って「補強」・「修復」の2つの実例を紹介します。
他にも使い方はありますが、下記はスタンダードな使用例。
実例① 補強する場合
まずは真鍮線を使って白化した軸や耐久性が心配なパーツに対して行なう補強方法。
↑画像の通り、根本が弱いのを想定した場合軸の頭からピンバイスで穴を通します。この時、根本部分にも真鍮線は深く挿せるようにします。
仮に軸だけに通した場合、軸の中間は補強されますが、根本は変わらないので注意してね。
あとは通した真鍮線の穴に流し込み接着剤や普通の接着剤を塗布して補強完了!これだけ!!
実例② 軸が折れた場合
HGのヴィダールのパーツで折れた例を軸が折れた低で再現してみたいと思います。
画像の通り根本から折れないのは珍しいケースですが、これができれば根本から折れたのを修正・補修するのは楽勝です!
【STEP1:ドリルで折れた軸両方に穴を空ける】
まず折れた両方の軸にピンバイスを使って穴を空けます!穴を空ける際には下記の点を意識してやってみてください。
- 針で中心に印をつける
最初のドリルで穴を空ける中心地点に印をつけてできるだけズレないようにする - 細いドリルから使って2回~3回に分けて穴を空ける
最初から真鍮線の太さの穴を空けると失敗することがあるので、最初に細いドリルで角度や位置を調整しながら通す。
また、↓画像のようにパーツの中には最初から中心に穴が空いていることがあります。この場合はそのまま穴を拡張するように空ければキレイに通ります。
折れたパーツ両方にピンバイスで穴を空けたら真鍮線の長さを合わせます。
大体でもいいですし、ボールジョイント側まで貫通させた場合はそこから折れたパーツまで刺しこんではみ出た部分をカットするだけでOK!
【STEP2:真鍮線を差し込む】
↓下記はボールジョイント部分は貫通させていないので大体で長さを測っている感じ。
根本の方は貫通しているので、多少長さがズレていても問題ありません。もしボールジョイント側も根本も貫通しない場合は微調整することになるのでいずれかは貫通させた方が楽できます。
それでは差し込みます!
もし真鍮線がうまく入らない場合、先端が変形してつっかえている可能性があります!
先端ができるだけ丸くなっているか確認し、いびつになっているようならヤスリで少し削ってならすと防止できます。。
【STEP3:接着剤で固定】
差し込んだら流し込み接着剤を使って内部を癒着させて固定。
真鍮線はプラモ用接着剤で溶けることはありませんが、内部を溶かして癒着させることができます。また、プラモデル用でなくても、同様に癒着するので位置を固定できます。
流し込んだら差し込み固定!
【STEP4:折れた周りも接着剤で固定】
最後に念のため普通の接着剤を折れた箇所に塗って完了。
以上が折れた場合の修正方法でした。
滅多にない軸の途中から折れるケースで紹介しましたが、根本からの折れた場合は基本的に同じでもっと簡単。
ただ、ピンバイスによっては細いドリルで掘り進めるのが難しいものもあるので、出来ればホビー用を使うのをおすすめします。
おまけ実例
ちなみに最近だと、ぼくは「HGCE ブラックナイトスコードカルラ」の股関節が破損しました。
股関節周りが薄いこともあり耐久性は低そうだったので、両方とも切り落として、中心に強度のあるランナーから3mm軸を切り出して真鍮線を通して固定しました。
ブラックナイトスコード系は股関節が結構弱いので、もし同じように破損した方は試してみてね。
ちなみに軸には「HGCE マイティ―ストライクフリーダムガンダム」のランナーを切りだして使っています。
関節やパーツ取り付け軸のカスタマイズに最適!
真鍮線は主に股関節などの軸パーツの補強や修理、そしてミキシングなどに利用されます。
あとは形状によりケースバイケースって感じですね。
1/144スケールガンプラには3mm軸で接続する装備なども多いので、新しく本体に3mm軸をとりつける際に基部としミキシングなんかでは使いますね。
真鍮線を差し込む時の注意ポイント!
補強や修理に使える真鍮線ですが、STEPでも述べた通り一点注意するポイントがあります。
それが”ドリルでの穴空け”です!
例えば1mmの真鍮線に対し、最初から1mmのドリルで穴を空けるのはNG!!!
- パーツが割れる
最初からパーツに真鍮線と同じ幅の穴を空けようとすると、パーツに内側から外に向けて掛かるテンションが強すぎて割れてしまうことがある。特にABSなど。 - 軸がズレる
最初から真鍮線と同じ太さのドリルで穴を空けてしまうと垂直に空けるのに失敗することが多々あります。細いドリルから行なうことで、多少ズレても角度を修正しながら進めることができる。
↑理由はこんな感じ。
真鍮線よりも、差し込む穴を作るのに注意してってことですね(‘ω’)ノ
真鍮線を使った補強・修理【まとめ】
今回は真鍮線を使った「補強」・「修理」の方法を初心者さん向けに簡単にまとめてきました。
基本的にやることはHGやMGでも同じですが、注意するのはドリルを使った穴あけ!
ちゃんと垂直に穴を空けるのは最初は難しいと思うので、一度使わないプラ板や、最悪木材で試してみるのをおすすめします。
細いドリルに関しては曲がることもあるので、その点も注意してね!
今回はここまで!
この方法を覚えるだけで破損しても落胆する精神的ダメージを減らせますよ!
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