今回は「HG ガンダムグシオン リベイクフルシティ」のレビュー(・∀・)
- メーカー:BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
- 登場作品:機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
- グレード:HG(ハイグレード)
- 価格:1,650円(税10%込)
- 発売日:2016年10月22日 (土)
- HGIBOシリーズ:No.23
- 購入手段:Amazonを利用
レビューの総合評価

ギミックは充実し可動域も申し分ない!クオリティに対してのコストパフォーマンスが良いので鉄血シリーズが好きな人にはおすすめ!ただし、あまり作品が好きではない人には向かないキットだと思います。
鉄血シリーズ特有の「ガンダム・フレーム」を再現した内部フレームによる可動域の広さに、固有武装の収納・可変ギミックはプレイバリューが高い!
ただ、造形に関しては劇中よりも若干全体のバランスが悪いように見えますし、頭部もガンダムっぽくない!鉄血のHG特有の足首下の大きさなど気になる点が多数ありました。
さらに耐久力に関しても破損する可能性があるところもあるので、ガシガシ動かす場合は修復する必要がありそうです。
本記事では↓下記の2つに分けて順にレビューをまとめていきます!
- デザインやプロポーション、可動域を確認したい人向け
- 組み立てやすさや注意点、改造などでパーツを確認したい人向け
「ガンダムグシオン リベイクフルシティ」の素組みレビュー
武装を持たせた完成した全体写真が↓コチラ↓









バックパックと武装の「シザース可変リアアーマー」は大型ですが、全体的にはやや小柄で頭部が大きいのが特徴!
モールドも多く、内部に「ガンダム・フレーム」を模した内部構造を持ち、分割されたパーツで表現されたパネルラインが鉄血シリーズらしいディテールの多さを表現していると思います!
成形色での配色は「ブラウン・オレンジ・ホワイト・ブラック」の4色で構成。

シール箇所は多く、特にホワイトの部分はシール使用度多め。
下記では部位毎に詳細をレビュー。
頭部ディテールと可動域
- 頭部評価:
- 頭部パーツ分割はそう多くないが、外装モールドとパネルラインでディテール量は十分!
- 首関節はアクション表現に十分な可動域を確保している
造形・ディテール

- 頭部正面は細かいモールドが造形されている
- オレンジのアンテナはクランクの造形で側面についている
- 後頭部は丸く曲面のデザイン
- フェイスはホワイトでシールがないとツインアイは視認しにくい

後頭部は縦に合わせ目が出ます。
可動域

- 頭部は首付根、頭部付け根の2箇所のボールジョイントで上下可動できる
- 左右には少しだけ可動
- 首周りは干渉するが顎を上げれば問題なく一回転できる
腕部ディテールと可動域
- 腕部評価:
- ディテールは多く2016年のキットにしては可動域も良好!
造形・ディテール

- ショルダーにはアロー造形の階段モールドが前後に入っている
- 側面にはブラックのパーツで独特の凹凸
- 成形色3色での構成

ショルダートップには合わせ目が出ます。

- 肘裏には面の広い装甲が取り付けてあり、少量の凹凸モールドでデザインされている
- 内部フレームの肘は露出しており、ギア状のメカディテールを表現している
- パーツ分割が多く自然なパネルラインを再現している

正面から見ると前腕に合わせ目が出ます。
可動域

- 肩関節は前後にボールジョイント分可動できる
- 腕は水平以上に上がる

水平以上に上がる理由は肩関節に使われているポリキャップが前後ではなく上下可動できるタイプだからですね!

- 上腕はHG標準のロール可動できる
- 肘は1軸だが90度以上深く曲がる
- 手首は上に少々、下は大きめに可動できる
手首のボールジョイントで上下差がでるのは少し珍しいですね。
胴体ディテールと可動域
- 胴体評価:
- 全体の中ではモールドなどのディテールは少ないが、「ガンダム・フレーム」特有のデザインのメカディテール表現
- 可動域も良くアクション性の要になる柔軟さがある
造形・ディテール


- 胸部は面が広く、小さいモールドが端に入ったデザインになっている
- 腹部からは「ガンダム・フレーム」特有のシリンダーが露出している
腹部のシリンダーはグレー単色だが、モールドがちゃんと造形されていました。

- 背面はバックパックがないと内部フレームが露出していてメカディテールが濃い
- 中央にはシリンダーの造形がある
- 胸部から腹部にかけて細いデザインで、背面から腹部を見ると蛇腹のような造形になっている

- フロントアーマーは3分割のデザインになっている
- 太めのマイナスモールドが4箇所あり、面が広い
- 中央下部にはパーツ分割されたオレンジの階段デザインパーツ
- 中央には左右端に凹凸モールドで造形されている

股関節底部にはアクションベース対応の3mmダボ穴あり。

- サイド・リアアーマーは広い面
- サイドアーマーはラインモールドで1パーツでのパネルライン表現
- リアアーマーには「シザース可変型リアアーマー」を取り付けるためのダボ穴がある
可動域

フロント・サイドアーマーは上下に大きく跳ね上げ可能!

- 胴体は前は干渉して若干程度ですが、後方には大きく仰け反りできる
- 左右にもボールジョイントで大きく可動
- 腰部周りは干渉なく一回転可能

前屈は↑画像の通り胸部と腰部パーツが干渉するのと、ボールジョイント分しかそもそも可動できないという縛りがありますね。

ボールジョイントは↑こんな感じ。

股関節は軸接続で180度開脚可能!HGの「ガンダム・フレーム」タイプの機体は大体これくらい開くのでシリーズの中では標準可動。

股関節は前後にも可動できるタイプ。
脚部ディテールと可動域
- 脚部評価:
- モールドも多く広い可動域で表現の幅が広い!
造形・ディテール

- 脚部はバルバトスやヴィダールと類似したデザインでシルエットはかなり似ている
- 膝周りのモールドは細かくレベルの高い造形になっている
- 膝裏にはシリンダーのような造形も共通
- 脹脛スラスターやパイプのメカモールドも豊富
ガンダム・フレームが流用されている点で装甲やシルエットが類似するのはあるんですが、「正直ちょっと細すぎる」というのが印象でした!
出来は良いがイメージと違うって感じですね(´ε` )

- スリッパ周りは大きめのデザイン
- 基本的な構造やデザインはその他「ガンダム・フレーム」を使ったキットと同じ仕様になっている
- 足裏はモールドが入っているが、一部には肉抜きがありバルバトス同様2本の爪を模した造形になっている
可動域

- 足は前に90度以上上がり、膝も2重関節で90度以上深く曲がる
- 足首も上下に大きく可動できる

アンクルアーマーはスリッパ側にC型ジョイントで接続されていて、上下に若干動かせました。

足首はロールできるので↑画像の開脚幅分足裏を密着させた状態で開くことができます。

足首とは別でスリッパ先端も軸接続。ロール回転ができるようになっていました。
バックパックディテールと可動域
- 胴体評価:
- 造形や可動ポイント、隠し腕の収納と見た目・機能性の面で良く出来ている
造形・ディテール

- 多面的だがモールドは少なめのデザインで硬質さが表現されている
- バックパック中央にはリベットモールドやレイヤーを表現したパネルラインの造形がある

バックパック先端の爪のようなデザイン裏はダクトのようなデザインで側面には凸モールドで斜線デザインが入っていました。

トップから見ると右に寄った合わせ目が出ます。
可動域

先端の爪は上下に少し可動。

前後にも可動ができます!
※左右差し替え位置が異なっており、差し替えることで好みの角度にすることができました。
仕様ではありませんが、正直どっちでも良いと思うので好みで左右決めたら良いと思います。

バインダー内部には隠し腕が収納されています。
↑画像のように腕を引き出し、基部の位置をスライドさせることで展開!
付属品レビュー

照準モード頭部をタップで見る

「照準モード」の頭部が付属。4パーツ構成の簡易仕様で色分けがないとかなりあっさりした見た目でした。
モールドはちゃんと入っているので、塗装すると変わりそうですね。

中央に合わせ目が出ます。


実際に取り付けて「通常モード」と比較したのが↑こちら。
シザース可変型リアアーマーをタップで見る

「シザース可変型リアアーマー」と専用ジョイントが付属。


リアアーマーに見立てたまとまったデザインが良い!モールドは凹モールドが少々大きめ。
グリップは3箇所軸があり、シールド形態やリアアーマー化してのマウントと1パーツで選択可能。

シザース形態は左右のブラウンパーツを上げるだけ!

グリップも収納されていて引き出せます。

ちなみにグリップのデザインは網目状で細部までモールドが入っていました。

シザー部分もちゃんとハサミの形状で刃は三角になっていました。
見た目・ボリューム・可変ギミックが良い反面、「カチャカチャ」なるのはちょっと気になるところ。
ナックルガードをタップで見る

ナックルガードが左右分付属。モールドは最小限ですね。

↑こんな感じでハンドパーツに取り付け。

使わない場合は腕部裏にあるアームカバーを外し、ブラックのパーツに取り付けてカバーをすれば収納状態を再現!
ハンドパーツをタップで見る

ハンドパーツは2種付属して、いずれも同じ武器持ち手ですが、手首の角度が違うのでシザースの扱いやすさが異なりますし、他武装を持たせても動きを表現しやすい(^^)
付属品は以上!!少ないですがボリュームもあり、可変ギミックのシザースと固有武装は満足度が高い!
HGUC :ポージング例と耐久力
上記造形・可動域・ギミックのレビューを踏まえて「HG ガンダムグシオン リベイクフルシティ」で再現できるポージング例を紹介!

まずは白兵戦の基本!「殴るっ!」(笑)


「ナックルガード」装備で殴りっ!


脚部もブンブン振り回せるので蹴りも躍動感が出せます!

「シザース可変型リアアーマー」のシールド形態。

隠し腕展開!



「シザース形態」。




「シザース形態」ではサブアームを使って片側での保持もできました!


頭部を「照準モード」にして「オプションパーツセット ガンプラ12【大型レールガン】」に入っている「長距離レールガン」装備。
オプションパーツセット ガンプラ12【大型レールガン】のレビューで内容物をチェック

サブアームには「HG グシオン」や「HG マンロディ」に付属するマシンガンを持たせてみました。サイズ的にはちょうど良いですね。



ポージングは以上。
可動は柔軟で縦の表現や横の表現、いずれも幅が広くポージングは決めやすかったです!!!
武装が大型なのは撮影のしにくさがありますが、ダイナミックなポーズもできました。
サブアームも可動域が広く、想定以上の使い方ができたのは楽しかったですね。
HG ガンダムグシオン リベイクフルシティを2時間動かした後の「耐久力」「保持力」
保持力の弱さ
ポージングの際下記の点に「耐久力」「保持力」の点で不満が出ました!

腰部関節のロール保持力が弱い

胴体と腰部を軸とボールジョイントで接続になっていて、軸自体は抜けません。ただ、差し込んだ内側で圧力が弱い。
結果ロール回転の保持が弱く結構プラプラで、振り抜くポーズなど捻りのポージングがちょっとやりづらかったです。
フロントアーマー中央の組付けが劣化、且つ弱い

フロントアーマーの接続が平軸のみになっています。平軸の位置も中央にあるので、パーツの上下いずれかを押すとテコでとれやすい。
これを繰り返すと、さらに抜けやすくなる印象でした。
股関節ポリキャップの保持力が弱い
股関節にポリキャップが使われており、滑りが良すぎる点や、差し込まれた軸のテンションが外に逃げすぎてホールドできていない状態でした。
バックパックの重量もあるので、グニャグニャ感じるのは残念なところ。
気になった点は以上!
いずれも付属するポリキャップの摩擦がなさすぎるのが原因。

↑画像の通り、付属するポリキャップは光沢が強く一般的なものと比較すると軸に工夫がないと滑りやすくなっています。
↓コチラは股関節を使って2種の対策例。
【ビニールを挟んだ例】

まずは関節軸との間にビニールを挟んだ例。ビニールは摩擦が出るように前後とも粗めのヤスリで数回削っています。
これで多少のユルユルを解消できます。
【接着剤を使った例】

次に瞬間接着剤を塗布した例。
↑画像左は塗布する前の軸を少しヤスリで傷をつけた状態。KPSやポリキャップは表面の摩擦が弱い影響で接着剤が剥がれやすくなりやすいのでその対策です。
そこにうす~く瞬間接着剤を塗布!膜を張るイメージで塗ればOK!分厚くなるとパーツにテンションかかりすぎて破損に繋がるので注意。
どの緩みも↑こんな感じの対策で改善できそうでした!ちなみに、ぼくは気になるポイントを瞬着で対応した結果安定感増々になっています\(^o^)/
対策方法は記事にまとめているので良ければ↓下記を参考にご覧ください。
破損の可能性あり

サブアームの上腕に当たる箇所のシブミが強く、ロールさせると関節軸に負荷がかかり破損に繋がる可能性があります。
もし腕の向きを変える際には付け根部分を掴むようにしたり、上腕ロール箇所を少しヤスリして動かしやすいようにしたり対策できます!
破損した際、接着はなんとかなりそうですが補強方法を含めて良い方法があればまた更新します。
組み立てレビュー:難易度と注意点

ここからは「HG ガンダムグシオン リベイクフルシティ」興味がでた人向けにキットの構造や組みやすさを簡単に紹介!
- 組み立て難易度:
- 組み立て所要時間:1時間30分程度
組み立ての様子と特徴

頭部のパーツ構成はシンプルでフェイスのホワイトパーツを左右から挟みこむだけの簡易仕様。照準モードの頭部はホワイトパーツのないもっと簡易になっています。

胴体はフレームを先に組み立ててから外装を取り付けます。

内部の「ガンダム・フレーム」はパーツは細かくないので外装と含めて数パーツで組み立てできます。

ショルダーを取り付ける基部は上腕と一体化したあまりみないタイプのパーツが使われています。

腕部は内部のフレームに外装を取り付け。露出する部分にのみモールドが入っているのがわかります。

股関節は3軸タイプで前後から腰部パーツで挟み込む仕様。

足首周りはスリッパとヒール部分で分割方式。足首のロールは同シリーズだと緩くなりやすいポイントでしたが、シブミは比較的良かったように思います。

脚部のフレーム内部にはポリキャップを取り付け、外装と挟み込み。ここも前後からの圧が弱くなったり外れやすくなる箇所でしたが、「HG ガンダムグシオン リベイクフルシティ」には特に感じませんでした!

ブロック毎に組み立てると↑こんな感じ。
余剰パーツ

パーツはフレーム用から細々したものが多数。加えてポリキャップの一部が残ります。
余剰パーツの関節部分は改造に使えるかもしれませんが、初心者さんのプラスにはならなそうです。
パチ組みで見る「HG ガンダムグシオン リベイクフルシティ」
武装なしで組み立てた状態が↓コチラ↓







フレームも含めて組み立ては他のキット同様簡単でちょっとした時間の合間に組み立てることができました。
ガンダム・フレーム状態







使われているフレームは「ガンダム・フレーム 3」。肩と足首の一部にパーツは必要ですがほぼ全身にフレームが使われていますね!
組み立てる時の注意点
組み立ても難しくありませんし特に注意するべき点も特にありませんでした!初心者でも簡単に挑戦できます(・∀・)
関連ガンプラとの比較
HG ガンダムグシオンとの比較


設定上ベースとなった「HG ガンダムグシオン」と比較。
とても同じ「ガンダム・フレーム」が使われているとは思えない全高にデザイン。ディテールは同程度。

実際内部フレームを比較しても分かる通り全く別のフレームが使われています。
HG ガンダムバルバトスルプスレクスとの比較



バルバトスルプスレクスの方が全高は大きく四肢も長い。胴体の長さは同程度に設計されていますね。
グシオンリベイクフルシティで感じた頭部のサイズは比較すると分かる通り、やはり大きく設計されていました。
比較した「HG ガンダムバルバトスルプスレクス」のレビュー記事を見る
HG ガンダムグシオン リベイクフルシティ【レビューまとめ】
デザイン的にクセがあり、劇中イメージとは逸れるかもしれませんが、基本的に組み立てしやすくディテールの密度もあり可動性も高いHGガンプラで、総じてクオリティは高いと思います!
弱点として鉄血のHGシリーズ特有の関節の緩み問題に加え、サブアームの破損リスクもありますがコスト「1,650円(税10%込)」と考えると”対策できる”という点で許容できるかなと思います。
関節の緩みポイントに関しても比較的簡単に対策できました。
あとはデザイン的に好みかどうかの問題によると思います(´ε` )
以下長所と短所をまとめます。
長所と短所

- 購入しやすい価格帯でコストパフォーマンスが高い
- 組み立てしやすくガンプラ初心者でも挑戦しやすい
- サブアーム・ナックルガード・シザースなどの物騒収納ギミックでプレイバリューがある
- 「ガンダム・フレーム」を使うことでアクションポーズがつけやすい

- ポリキャップの光沢が強く軸の保持力が弱い箇所がある
- サブアームは可動の仕方で負荷がかかるので破損リスクがある
- プロポーションがあまり忠実には見えない
造形に関しては若干劇中イメージとは離れている印象で、違和感を感じる方もいるかもしれません・・・ぼくは違和感があります。
ただ、これはこれでかっこいいと思っています^_^
どんな人におすすめ?
「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」シリーズが好きな人や可動性・プレイバリューを求める人におすすめ!
内部フレームと外装の分割で表現されたディテールも多いので、部分塗装や全塗装など挑戦したい人にとってもちょうど良いですし、コスト的にお試しとしても最適だと思います。
↓以下の人におすすめ↓
レビューは以上!おわり。

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