
- メーカー:BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
- 登場作品:機動戦士ガンダムUC(ユニコーン) episode 5
- グレード:HGUC(ハイグレード・ユニバーサル・センチュリー)
- 価格:3,080円(税10%込)
- 発売日:2012年05月26日 (土)
- HGUCシリーズ:No.141
- 購入手段:Amazonを利用
組み立てた全体の外観は↓こんな感じ↓









上半身にボリュームがあり、脚部に向かって細くなっているデザイン。多面的でディテールは個人的に物足りませんが、4色の成形色で色分けは全然足りていません。

足りない色は↑付属するカラーシールで補います。
レビューの総合評価

- ★5段階評価点数:55〜60点
- ★4段階評価点数:49〜54点
- ★3段階評価点数:30〜48点
- ★2段階評価点数:16〜29点
- ★1段階評価点数:〜15点
総括と評価点数
ランナーは多めですが小さく、説明書も2012年のキットにしては見やすい!ランナーを頻繁に行き来することもなくストレスも感じませんでした。パーツの形状的にも初心者用ニッパーで十分制作可能。
見た目は上体に幅が出て、脚部は細身。設定画ではもっとマッシブですが、かなりアッシマーのフォルムに寄っている印象。
可動域は肩周りを除きかなり制限され、特に開脚は厳しいものがある・・・。
一方、ギミックに変形があり、補助パーツを1つ使いますが、ほぼ完全変形できるクオリティの高い仕様になっているのは評価の高いポイント!
一部スッポ抜けはありますが、破損・保持力の低下は見られませんでした。
価格が少々高めなので、ギミックの良さと外観の選り好み・可動域の制限という弱点を天秤にかけるとややコスパは良くないかな。
- 組み立て評価:10点
- 外観評価:8点
- 可動域評価:7.8点
- ギミック評価:9.5点
- 耐久力・保持力評価:8.5点
- コスパ評価:8.5点
長所と短所


どんな人におすすめ?
1/144スケールキットでギミック重視に価値を感じる人におすすめ!
特にRGだとギミックは期待できますが、HGでMA形態までほぼ差し替えなしで再現できるのはスゴイと思います。
脚部は簡易ですが、上半身にギミックが集中しているので、プロポーションバランスが気になる人なら手を加えても影響がでない部分が多い。
改造などができる人ならギミックの完成度を保ったまま股間節・胴体の可動域を拡張することもできそうでした。
本記事では上記評価に至った各項目の詳細レビューをまとめています(゚∀゚)興味が持てた人やもっと詳細を見せろ!という人は是非確認してねー。
素組みレビュー:部位毎の「ディテール・可動域」
頭部ディテールと可動域
頭部デザインはノッペリした面もあるがフェイスのディテールも多く見栄えは良い。一方可動域は極端にデザイン的な制限がありました。
造形・ディテール



- 頭部は曲面でアッシマーのデザインが投影されている
- フェイスはクリアオレンジで成形され、内部にもモールドが造形されている
- 頭頂部には段落ちのモールドと凹凸のモールドデザイン
- フェイスのサイドには60mmバルカン砲がモールドで造形されている
可動域

- 首は上下に僅かに可動
- 回転は45度程度までに制限
- ボールジョイントで左右に少し振れる
腕部ディテールと可動域
装甲や腕部は2色の配色で造形され一部にはメカモールドも造形!ややマッシブなデザイン。ショルダーアーマーを動かすことができ、腕周りの可動域は全体の中でも広い!
造形・ディテール

- ショルダーアーマー前後には2本の斜線凹モールドが造形されている
- ショルダー背面には付属のグリップパーツを取り付けるダボ穴がある
- トップから見ると合わせ目が目立つ

- 腕部は濃いグリーンと薄いグリーン、関節のグレー3色で構成されている
- ショルダーアーマー同様、2本の斜線凹モールドが造形
- 肘内側には階段モールドのようなインテークのようなモールドが造形されている
- 腕部装甲側にはポリキャップでの3mm接続穴があり武装の取り付けができる
- 肘装甲には合わせ目が出る
可動域

ショルダーアーマーの接続基部は折りたたまれており、広げることで大きく可動できます。

- 肩は前後に少し可動できる
- 武装を取り付けた状態だと45度程度まで上がり、武装をとれば水平を超える程度まで可動できる

- 上腕は360度回転
- 肘は2重関節だが大型の前腕が干渉して90度まで曲がる
- 手首は若干可動できる程度
胴体ディテールと可動域
モールドは少なくノッペリした面で構成。胸板も薄く華奢なデザイン。軸接続のみなので可動は捻りのみと可動域は良くない。
造形・ディテール

- 胸部はフロントアーマーのようなデザインでギミックの兼ね合いで中央に合わせ目が出る
- 外装にあたる濃いグリーンはモールドが少量にのみ
- 装甲内側の薄いグリーンは凹凸が多く多面的な造形

- フロントアーマーも濃いグリーンと薄いグリーンで構成。加えてワンポイントになるレッドのパーツを分割で再現
- フロントアーマーはノッペリしてモールドはない
- フロントアーマー中央には長めの突起があり、レイヤーを重ねたようなデザイン
- サイドアーマーはブレード状でグリーン2色で造形。接続は腰部ではなく大腿部に接続する
- リアアーマーはなくノッペリした大腿部が露出している

股関節底部にはアクションベースに取り付けるための3mmダボ対応のポリキャップ穴があります。
↑画像では組み付け失敗してて歪んでしまっていますが、ちゃんと組み付けると正面に固定できました。
可動域

フロントアーマーは大きく正面に跳ね上げでき、サイドアーマーは主に前後ロール。横にも若干開くことができますが、干渉してとれやすい(´・ω・`)

開脚幅は狭く↑画像の通り「ハの字」までも開きませんでした。

腰部は軸接続なので前後・左右への可動は不可。捻りの360度回転のみ可動。
脚部ディテールと可動域
大腿から爪先にかけて細めのデザインで、膝下はモールドも多く色分け分割によるディテールを表現!可動は前後・爪先の上下は大きく動かせました!
造形・ディテール

- 大腿部はノッペリ感が強くディテールはほとんど入っておらず、前後には合わせ目が出る
- 膝下はモールドが多く多面的なデザイン
- 膝裏のグレー部分には動力パイプのようなモールドが造形
- 膝には長めの突起がある
- 脹脛側面にはスラスターが造形され、下部には小型ウィングの別パーツを取り付け

- 足首から爪先にかけてかなり細いデザイン
- ヒールは標準的で中央に段落ちモールドが入っている
- 足裏に肉抜きはない
可動域

- 脚部は前に水平まで上がる
- 膝は90度曲がる
- 足首は垂直に下がり、水平より少し上がる
バックパックディテールと可動域
モールドは少ないがバックパックも多面的でグレーの成形色も相まってメカディテールが出て見栄えが良い!ギミックのための可動域も表情付けに活用できます!
造形・ディテール

- モールドは少ないが小さい面が多く多面的な造形
- グレーを成形色にすることで光の反射で金属感を演出できる
- 中央には2基のバーニアが造形
- 先端にフライト用のウィングらしきものがついている
可動域

バックパックに繋がっている可変部位は2箇所の軸でロール可動。

2基のスラスターはそれぞれ独立して上下可動できます。

接続基部の一部は一見可動できそうな見た目ですが、↑画像の部位は可動不可。
MA形態への変形ギミック
1つ補助パーツを使いますが、ほぼ差し替えなしで変形を再現できます!
詳しい変形の仕方は「バンダイ ホビーサイト:HGUC アンクシャの組み立て説明書」の説明書をご覧ください(^O^)
下記では割愛して実際にギミックはどんな風に可動するのか紹介します。

変形には↑画像のジョイントパーツだけ追加で使用します。
まずは胸部の展開!軸を引き出して左右に開くことができます。

レッドの部分は3mmダボ穴で接続されています。取り外して最後下半身と接続するのに使います。

バックパックは折りたたまれており、軸で接続しているのを外して伸ばします。

腕部アーマーとショルダーの位置を合わせて形状を整えます。ショルダーの収納されている軸はこうやって調整するのに使います。

腕部の位置がズレると全部ズレてしまいますが、前腕をバックパックの突起に差し込み固定できます!(゚∀゚)スッポ抜けもありませんでした。

頭部は横向きにして前後のスライドギミックを広げて完了!

変形は主に上半身で、下半身は↑画像の通り基本伸ばすだけでした。

MAへ変形させると↑こんな感じ。




多少の隙間はありますが、メカディテールも出ており、キレイにまとまっているんじゃないでしょうか!
ぼくはアッシマーを持っていないので、次回は購入して変形に違いがあるか確認してみたいですね。

取り外していた「ムーバブル・シールド・バインダー」を取り付けると↑こんな感じ。より兵器感が増します。

さらに「サブ・フライト・システム」の再現のため、グリップと関連キットを保持するための専用ジョイントが1つ付属します。
基本3mmジョイントが股間底部にあれば取り付けできます(゚∀゚)

↑画像赤枠で囲んでいる3箇所に取り付けて、乗せるガンプラを取り付けるだけ!
使っている様子は下記ポージングで写真載せてます。
付属物一覧

専用スタンドをタップで見る
専用のディスプレイスタンドが付属します!

台座は1つですが、支柱は2本角度違いが付属。

台座の裏は↑こんな感じで付属品を取り付けたりといった機能性はありません。

支柱は差込後、スライドさせて固定。置くまで差し込むと自然にスライドすることはありません。

支柱の延長パーツも付属。向きが決まっているので汎用性はちょっと微妙。

アクションベース1・5・8などに付属する太めの軸を取り付ける用のジョイントパーツも付属します。

ハンドパーツをタップで見る
ハンドパーツは握り拳と武器持ち手の2種が左右分付属。

握り拳は人指指の近くに若干隙間ができます。

ビーム・サーベルをタップで見る
「ビーム・サーベル」はエフェクトとそれぞれ2本ずつ付属。エフェクトは長めのやつでHGの大型キットに付属することが多いタイプのやつ。

モールドは少なめ。エフェクトを取り付ける四角の部分はパーツ分割。

縦にパーティングラインが入りますね。

ムーバブル・シールド・バインダーをタップで見る
「ムーバブル・シールド・バインダー」は大型で表面はシールドらしい広い面に一部パネルラインのモールドが造形。
裏打ちはグレーのパーツで造形されディテールは十分な満足度。腕部取り付け用の軸もシールド側についています。

ギミックとして若干ですが、取り付け基部からスライドさせることができます。

取り付けは腕部のポリキャップへ差し込み。ロール・上下若干の可動ができます。
実際に取り付けると先端の「ビーム・ライフル」が長いのが特徴。

「ビーム・ライフル」の先端は別パーツ化されています。
HGUC アンクシャをポージングで魅せる!
それでは「HGUC アンクシャ」でどんなポージングができるか撮影!(´・ω・`)・・・胴体・股関節の可動域を見るに不安しかない(笑)
まずはMA形態から!




変形後は密度もあり、単純な寝そべりにも見えないのでかなり良い!個人的にこれでディスプレイも全然ありですね!
次は「サブ・フライト・システム」に「HGUC ジェスタ」を乗せて。


ポージングに使うとバリエーションはありませんが、乗せる機体によって見せ方を変えられるのは良いですね。
続いてMS形態。


「ムーバブル・シールド・バインダー」で「ビーム・ライフル」を構えて。



射撃ポーズは一辺倒になりがちですが、腕部についたことで比較的大型でも表情を変えることができます。



「ムーバブル・シールド・バインダー」はガードと攻撃を両立させている装備。向きを変えれば後方の敵に攻撃しているように見せたり、殴ったりのポーズもできました。
続いて「ビーム・サーベル」を持たせて。



両手持ちで。





肩周りは柔軟に動かせるので「ビーム・サーベル」でのアクションポーズが一番撮りやすかったですね。

↑こんなキックのポーズでも角度的に誤魔化せますが、ほぼ直線の開脚幅なので回し蹴りとかは難しいです。

ポージング例は以上!
肩周りは突出してよく動いてくれたので、胴体・股関節の固さを少しだけカバーすることができましたが、やはりポージングは難しいと思います。
アクションよりも固定ディスプレイがおすすめですね!
2時間動かした耐久力と保持力の劣化は?

良く動いてくれた肩周りでしたが、ロール可動していると比較的抜けやすい印象でした!

ポリキャップの圧力は十分ですが、パーツに引っかかりがないのでロールさせると内側のテンションが外に向かう為抜けやすくなるって感じですね。
引っかかりを作ってあげるだけで解決しそうでした!
ガンプラの腕関節の緩み解消!方法をまとめた記事で適切な方法を確認する
組み立てレビュー:難易度と注意点
ここからは興味を持ってもらった人向けにキットの構造を少し写真で紹介。
- 組み立て難易度:初心者~
- 組み立て所要時間:2時間程度
組み立て:構造と特徴
【頭部】

頭部はギミックの兼ね合いで前後にレール可動できる箇所があり、そこに軸を差し込む仕様でした。
【胸部】

胸部展開するアーマーの機構は↑画像のように前後するレール可動。引き出し切ると丸軸で止まるので、更に粗t側に開くことができるようになっていますね。

胸部は分割してギミックを持たせる箇所とポリキャップを仕込む箇所をしっかり分けることでパーツに過剰な負荷がかからないようになっています。
【バックパック】

バックパックは4軸で接続。裏には可変する際の軸やロール軸が確認できます。
【腕部】

前腕には3つのポリキャップが仕込まれており簡易な仕様。
【脚部】

先端の爪先内部はこんな感じ。可動基部はポリキャップでそこに外装を取り付ける感じ。

大腿部はサイドアーマーにも繋げる特徴的なパーツが採用されています。

膝関節は2012年以前に多かったタイプで、ちょっと古臭さがありますね。

膝下は外装パーツのみでフレームはなし。ポリキャップのみでの接続。
【腰部】

股関節はボールジョイントで膝同様時代的にちょっと惜しいなと感じたポイント。過剰な負荷は折れることがあるので少々心配。

フロントアーマーは1パーツで造形されていますが、中央からカットで分割可能!分割後に動かしてもカチャカチャせず保持力も良好でした。
【全体】


余剰パーツはでませんが、ポリキャップは下記画像分使わないものが出ます↓↓

パチ組みの「HGUC アンクシャ」
武装の「ムーバブル・シールド・バインダー」も取り外して素のアンクシャをチェック。







「ムーバブル・シールド・バインダー」を外すと全体の偏ったバランスがある程度調律がとれているように見えます。
マッシブな腕部に「ムーバブル・シールド・バインダー」を取り付けたことで過剰に大きく見えていたようですね。
素組みだとここっちの方がプロポーションが良く個人的に好き(゚∀゚)
ガンダムUC系のガンプラとサイズを比較
「機動戦士ガンダムUC」に登場する機体のHGガンプラと比較してみました。

「HGUC バンシィ(デストロイモード)」と比較すると全高が同じくらいで、胴体・脚部もほぼ同じでした。

続いて「HGUC リゼル」との比較。若干リゼルの方が脚部が短めで全高は頭1つ分アンクシャの方が大きくなっています。ヒール分大きい感じに見えますね。
ちなみに圧倒的にリゼルの方がディテールは上。特にパーツの形状や分割も含めて表面の凹凸が多いことで見応えが出ているんだと思います。

「HGUC ジェスタ」と比較すると圧倒的にアンクシャの方が大きかったですね。。

最後は比較的大型HGの「HGUC ローゼン・ズール episode7 Ver.」と比較。
流石にアンクシャの方が小さめで幅は同じ程度。どちらもヒールが高いデザインになっているのと、ローゼン・ズールは極端に胴体が短い。
複数のキットと比較した結果、「HGUC アンクシャ」は比較的量産機の中では大きなHG。
幅もあるため、ディスプレイスペースはある程度使ってしまう可能性がありそうでした。
HGUC アンクシャ【レビューまとめ】
まとめると、「HGUC アンクシャ」は設定画と比べるとややプロポーションに物足りなさが出てしまいますし、バランスもちょっと微妙。
ただ、「ムーバブル・シールド・バインダー」を外すとシルエットはアッシマーとかなり近くまとまった見た目になりました。
可動域は肩・肘は十分動きますが、それ以外は可動重視する方の満足度を満たすのは難しいかな。
変わりに変形の完成度は高く、ガンプラにギミックを求める人には評価点高いと思います!
変形も難しくありませんし「変形させてる感」が楽しめるのでプレイバリューは十分感じました!(^O^)
組み立てもストレスフリーで初心者さんでも挑戦しやすいので、可動が気にならないならおすすめ!
点数を合計すると★4評価と高くなっていますが、ギミック・組み立てで高い点数をとっているのが要因ですね。
レビューは以上、おわり^^


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