今回は「HGUC ドーベン・ウルフ(ユニコーンVer.)」のレビュー記事です!
箱の厚みはZZ版と同じですし、パッと見た感じただのカラバリキットにも見えます。

- メーカー:BANDAI SPIRITS(バンダイスピリッツ)
- 登場作品:機動戦士ガンダムUC MSV
- グレード:HGUC(ハイグレード・ユニバーサルセンチュリー)
- 2025年時点の価格:2,640円(税10%込)
- 発売日:2013年08月07日 (水)
- 購入手段:Amazon
【レビューの総合評価】

- ★5評価点数:55〜60点
- ★4評価点数:49〜54点
- ★3評価点数:30〜48点
- ★2評価点数:16〜29点
- ★1評価点数:〜15点
デザインが気にならないなら店頭で即買い推奨!!ZZ版と比較してもユニコーンVer.がおすすめです(゚∀゚)
色分けが物足りない一方、パーツが比較的大きく組み立てやすいですし、年代的に今ほど細かいパーツ分割はないので初心者でも簡単!
可動域も広く、付属品も多数ありディスプレイできる選択肢の多さに加え、本体に搭載されたギミックも含めてプレイバリューは激高っ!!!
弱点としてはポリキャップの光沢が強く渋みが足りないこと。
上記↑レーダーチャートで項目を評価!★5に近い★4評価にさせてもらいました。
本記事では↓評価項目の詳細やZZ版と比較してなぜユニコーンVer.がおすすめなのかも含めてまとめていきます(゚∀゚)
暇つぶしのお供に是非。
ZZ版のドーベン・ウルフは↓こちら↓
素組みレビュー:全体と各部位毎の詳細
組み立てて武装を持たせた全体写真をご覧ください。





HGキットの中では比較的大型で、脚部が長くちょっと異形の頭部デザインが特徴。淡いブルーとネイビーで配色は統一され、色分けは物足りていませんが見栄えは悪くないと思います。

シールは↑こんな感じで、ブラウンやブラックのライン。特徴でもある「袖付き」のエンブレムなどを再現するのに使います。ホイルシールは最新キットに付属するような強さがなく、剥がれやすいタイプだと思います。・・・柔けぇ。
下記では部位毎に詳細をレビュー。
頭部ディテールと可動域
造形・ディテール


- 全体のボリュームに対し頭部は小さめに造形。4本の細く長いアンテナが特徴的
- 頭部側面のリベットパーツは分割され、こめかみ部分にはバルカンが造形
- 後頭部には凹凸モールドが造形
- 顎周りに動力パイプもチラ見えしている
可動域

- 頭部は上に大きく可動し俯きはできない
- 左右に若干振ることができる
- 首元は干渉なく1回転できる
腕部ディテールと可動域
造形・ディテール

- ショルダーアーマーは前後同じデザインで面が広く一部にリベットが別パーツで造形
- 側面から見ると大型のスラスターが造形
- トップから見るとパネルラインが入っており、分割パーツで表現されている


- 上腕にモールドはない
- 肘下前腕はパーツ分割が多く、単色面積が広いがインテークやリベットのパーツは分割されている
- 手首周りには「袖付き」特有のモールドやエングレービングが入っている
可動域


ショルダーアーマーの一部とショルダーカバーは若干上下可動できます。

- 肩関節は前に少しだけ引き出しできますが、後方には不可
- 腕は水平まで上がる

- 上腕はロール可動できる
- 肘は90度まで曲がる
- 手首はボールジョイントですが、HGの中でもちょっと狭く感じる可動域
ギミック
ZZ版にはないギミックがありました!

ショルダーカバーには2つ突起があります。
【可動STEP】

スラスター部分を上に可動させると2つの小さい突起が入るスペースができます。

ショルダーカバーを上にあげ、先に上げておいたスラスターを下げる。こうすることで↓画像の通り引っかかり固定されます。

逆にショルダーカバーを下げて、スラスターを下げると突起が外側で引っかかり、下げた状態で固定できます!
これはZZ版の「HGUC ドーベン・ウルフ」で同じことができませんでした。機構解説も探せなかったので、もしかすると偶発的なギミックかもしれません(゚∀゚)
胴体ディテールと可動域
造形・ディテール

- 胸部正面には凹凸モールドでラインやエングレービングが造形されている
- 胸部は角のあるデザインで前に飛び出たデザイン
- 腹部にはメガ粒子砲がありパーツ分割で色分け再現されている

背面にはバックパックの接続軸が4つ。2つは丸形で縦の造形。2つは平軸が縦になり簡単に抜けない設計になっています。
裏打ちはありませんでしたが、肩付け根にはスラスターやインテークのような階段モールドが造形されています。

- フロントアーマーはなくサイドアーマーがフロントの役割を果たしている
- サイドアーマーにはバーニアノズルがパーツ分割で再現。色分けもされている
- リアにはモールドでエンブレムのような造形が入っている

裏面にも少量のモールドで意味有りげな造形。

股関節底部にはインテークやスラスターのようなパーツが分割で造形。一部にアクションベース対応の3mmダボ穴があります。
可動域

- 腹部と腰部は大きめのボールジョイント接続。前屈はできませんが後方に少し仰け反りができる
- 左右に胴体を大きく振れる
- 腰部周りに干渉するものはなく1回転できる

開脚幅は「ハの字」位でサイドアーマーが腹部側面に干渉していました。
脚部ディテールと可動域
造形・ディテール

- 脚部は大きく長い。曲線のデザインと角のデザインが混在している
- 膝側面、外側と内側でパープルのパーツが非対称にデザインされている
- 脹脛部分にはスラスターカバーがあり、内側には大きめのバーニアが分割パーツで入っている
- モールドは控えめで少量のラインと凹凸モールドでデザインされている

- 足首から下にモールドはなく広い面でデザインされていてスリッパも広い
- 大型機体のためかヒールには2箇所に重心を支える爪のような造形があり、内側は肉抜きされている
- 足首パーツにはリベットモールドが造形
- 足裏は多数のモールドでデザインされている
可動域

↑画像で示す通り膝の突起と脹脛部分のバーニアカバーが多少可動できます。


- 足は前に大きくおよそ135度位上がる
- 膝は90度まで曲がる
- 足首は下に大きく下がり、水平よりおよそ35度位上がる

↑画像の通りの開脚幅まで足裏が付きます!接地性は高めですね(^^)
バックパックディテールと可動域
造形・ディテール

- バックパックは中央・左右でパーツ分割されており、基部は軸とボールジョイントで接続
- 肩部ビーム・キャノンを2基搭載
- 左右1基ずつ大型バーニアを搭載
- 中央には2基のインコムを収納
- 中央にはスラスターらしき窪みのモールドがある
分割パーツ・モールド共に多く全体的に見てもバックパックにはメカディテールが集中していますね!
可動域

スタビライザーらしきものは90度位上下に可動できます。

肩部ビーム・キャノンは基部から持ち上がり前後180度以上可動できました。基部の一部はボールジョイントなので多少であれば左右にも振ることができます。
ギミック


収納されている「インコム」は引き出して取り外すことも可能!2パーツ構成の簡単なものですが、小さいリベットや太めのラインで情報量は入っています。
付属のリード線も取り付けができました。

「対艦ミサイル」のハッチを開閉できるギミックを搭載!内部弾頭細部まで造形が入っています!
6種の付属品一覧
各種付属品を↓下記にまとめました!付属品は多く、見せ方を多角的に変えられるのは強い!(・∀・)
①ハンドパーツをタップで見る

ハンドパーツは3種付属。内1種のライフル用のハンドパーツは右手分のみ付属します。
②大型対艦ミサイルをタップで見る

大型対艦ミサイルが2つ付属。取り付けはC字で固定。

↑画像部分に上からスライドさせるように取り付けます。
③ビーム・サーベルをタップで見る

「ビーム・サーベル」は2本付属。エフェクトパーツも2本付属し、サイズは大型の「サーベル1」でクリアイエローで成形。

サーベルにエフェクトを取り付けた全体のバランスは↑こんな感じ。
④隠し腕をタップで見る

隠し腕が2つ付属で、パーツは3パーツ構成。構造は簡易ですがメカディテールは多め。

3本のクローの内、2本は軸接続で上下可動もできます!

サイズは実際の腕部より小さいのでバランスは合っていませんが、機械的表現はバッチリ!
⑤ビーム・ハンド用パーツをタップで見る

「ビーム・ハンド」の有線タイプに使用するジョイントパーツとリード線が付属。


パーツは2組作ることができ、1組で↑画像の通り繋げます。リード線は柔らかめで簡単にグニャグニャになるやつ。

「ビーム・ハンド」を表現するための専用ディスプレイスタンドが2つ付属。
支柱と台座は分離でき、台座は矢印のような独特な形状をしています。重量は軽く、「正直付属して嬉しい!」とは思わない使いにくさ(笑)

ジョイントパーツは腕を取り外した側と上腕に接続。間をリード線が繋がってるだけですね。
⑥メガ・ランチャー/ビームライフルをタップで見る

「メガ・ランチャー」兼「ビーム・ライフル」は厚みがあり、パーツ構成も多め。

ディテールも多く可動ポイントも複数搭載しています。

銃口下のスタンドのようなパーツは上下90度可動。

可動ポイントは軸やC字でもなく平軸タイプ。回転させても動かせますが、少し抜けるので付け外しするのが正解かも。

銃身の側面にはサブグリップ収納でき、左右独立して引き出すことができます。

銃口側面のカバーも展開可能。

銃身は引き出しギミック搭載で延長可能。

グリップも銃身底部に収納でき、引き出し可能。

トップから見ると中央に合わせ目が出ます。底部にも合わせ目が出ますが、端に寄って気持ち目立たせたくないような気持ちが伺えます・・・いや、余計目立っとるがな(笑)
2013年頃って他のHGでもこういう中途半端に隠そうとする迷走した仕様があるのもオモシロさの1つですよね(´ε` )
HGUC ドーベン・ウルフ(ユニコーンVer.):ポージング例と耐久力
「HGUC ドーベン・ウルフ(ユニコーンVer.)」で再現できるポージング例を紹介!とは言え、以前紹介した「HGUC ドーベンウルフ」や関連の「HGUC シルヴァ・バレト」と大差ありません。
ポージング例を多く確認したい人は↑この2つも合わせてご覧ください(・∀・)

【ビーム・ライフルを構えて】



【肩部ビーム・キャノン】



【胸部メガ粒子砲&メガ・ランチャー】


【対艦ミサイル発射】


【大型対艦ミサイル発射!】

【ビーム・サーベル】




【ビーム・ハンド】



【指揮官仕様の隠し腕】




【インコム射出】


ポージングは以上!
レビューでまとめた通り可動域は広いのでポージングのアクションは問題ないと思います!大型の外観と武装が豊富なので、工夫や角度を変えるだけで様々な表情を見せてくれました。
ただ、リード線は柔らかくて使いづらい!付属のスタンドだと安定感に欠けるので「アクションベース6」や、「ウェポンディスプレイベース」を使った方が扱いやすいと思います。
特に「ビーム・ハンド」は付属のスタンドだと高さの表現が同じになってしまうので不自然さが際立ちましたね(´ε` )
ディスプレイの方法は改良が必要ですが、見た目・可動表現は文句なし!!!
HGUC ドーベン・ウルフ(ユニコーンVer.):3時間動かして分かった「耐久力」・「保持力」評価
長時間動かした結果、破損や保持力低下が見られたのか?結論から言うと「劣化」についてはありませんでした。
ただし、ポリキャップが使われている点で保持力が最初から弱い箇所があります。

どちらもポリキャップによる摩擦の弱さで、曲げた後の保持力が弱い。
股関節に関しては「ハの字」ほど開脚した状態で置いておくと勝手に開くことがあります。
ただし、対策はそう難しくありません!
いずれも瞬間接着剤を使って対応できますし、パーツを汚したくないなら間に薄いビニールなどを挟んでも対応できます。
どちらも「摩擦力を増す」ことを意識して対策すると割と簡単です(゚∀゚)もし対策例を具体的に見たい人はコメントください!実際に対策して追記するので。
保持力強化の基本は↓記事をご覧ください。
組み立てレビュー:難易度・注意点

ここからは興味を持ってもらった人向けにキットの構造や組みやすさなどを紹介します。
- 組み立て難易度:初心者~
- 組み立て所要時間:2時間~2時間30分程度(ゲート処理なし)
↓下記で簡単な構造や組み立て時の注意点などまとめます(^^)/
組み立ての様子と特徴
簡単な構造紹介!

首関節はポリキャップではなく根本は軸で縦ロールできる専用パーツで、首付け根がボールジョイントの2軸可動。

肩部は胴体とパーツ分割されていて、接続は2つの軸で固定。ここは固定のみで可動は不可。
独立した肩部部分に前後に可動できる軸が仕込まれているのでそこに腕を差し込みます。

肘はポリキャップを内部に仕込み軸でロール可動。PSパーツのままだと摩耗してしまうのを防ぐためにポリキャップが入っていますね!

前腕内部には肘関節・接続するポリキャップ・手首のポリキャップ。前後のインテークやリベットのパーツが分割され入っています。

↑大腿部の内部構造。膝パーツと大腿ロール軸を可能にするポリキャップが仕込まれています。ポリキャップは左右にピッタリ嵌っているのでテンションの逃げ場がなくスッポ抜け防止になりますね。

↑脚部の内部構造。中央はがらんどうで「膝の突起」・「バーニアカバー」・「バーニア」・「足首」のパーツを組み付け。

股関節は軸接続。この軸が若干後方に曲がっているのが他のHGガンプラとは異なる点。
【余剰パーツ】

余剰パーツはポリキャップが3つ余ります。
「HGUC ドーベン・ウルフ(ユニコーンVer.)」:パチ組みした感想
↓画像を左右にスワイプ or ドラッグで「HGUC ドーベン・ウルフ(ユニコーンVer.)」を回転できます。
パチ組み・素組み状態が↑こちら。
以前作った「ドーベンウルフ」や「シルヴァ・バレト」などと基本構造は同じ。
色分けは甘いですが、ある程度分割パーツもあるので組み立てにやや時間はかかります。
構造は割とシンプルですし、ポリキャップの精度も良いのでかみ合わせに不具合が出るなどなく組み立てやすかったです。初心者さんでも問題ないはず(゚∀゚)
配色がブルーのため、以前作ったZZ版のドーベンウルフよりも落ち着いてまとまったデザインに見えます。
あと、フロントから見るとノッペリ見えていましたが、リアから見るとディテールが多く感じました。
組み立てる際の注意点は特にありません!説明書も見やすいのでスムーズに進むと思います(^^)
関連ガンプラとの比較
ここでは「機動戦士ガンダムUC」関連キットとサイズ比較した後、ZZ版ドーベン・ウルフとの違いをまとめます!
【ガンダムUC系HGガンプラと比較】


「HGUC ユニコーンガンダム2号機 バンシィ(デストロイモード)」と「HGUC アンクシャ」とサイズを比較。
HGの中でもバンシィもアンクシャも全高は少し高いはずなんですが、ドーベン・ウルフはそれを超えるサイズ感。ドーベン・ウルフのボリューム感が少しは伝わるはず!
ZZ版「HGUC ドーベン・ウルフ」と比較!違いは?
ZZ版と比較した結果、いくつか上半身に違いがありました!



パッと見の外観は同じに見えますね!成形色はどちらも4色で構成されています。
具体的にどこに違いがあるのか?異なる箇所をピックアップ紹介(゚∀゚)

まずは胴体。
エングレービング造形と上下縁に入ったモールドの有無が違います。

腹部に仕込まれた「メガ粒子砲」のカラー相違!ユニコーンVer.ではフレームのネイビーとは色分けされていますが、ZZ版ではフレームと同系色のグレーになっています。

一番の違いはショルダーアーマーのトップ。
面が広く装甲を表現しているユニコーンVer.に対し、ZZ版では動力パイプのようなメカディテールの形状になっています。
あと、ショルダーアーマーのギミックレビューでも書いた通り、ユニコーンVer.ではショルダーカバーを固定できるギミックを搭載!この仕様はZZ版では確認できませんでした。


腕部の造形にも胸部同様エングレービングの有無や一部ディテールに違いがあります。ここは組み付けパーツも若干違いが確認できました。
以上が確認できた違いで、内部的な構造でいうとショルダーアーマーくらい。他は全く同じ外観・構造をしています。
付属品も同じなので、個人的には見た目がよく見えてギミックが1つ多いユニコーンVer.にお得感が強いかも。
HGUC ドーベン・ウルフ(ユニコーンVer.)【レビューまとめ】

ボリュームのある外観に広い可動域、プレイバリューを満たすギミックや付属品の数々と満足度は高め!組み立て難易度も低いので初挑戦に選んでも楽しめると思います。
3,000円を超えるHGが増えていますが、正直その価値を感じないキットも増えている昨今、「ドーベン・ウルフ」系のキットはコストパフォーマンスとプレイバリューに長けているおすすめできるガンプラだと思います。
長所と短所

- HGでもディスプレイ栄えするサイズ感と配色でまとまっている
- 2013年の構造フォーマットとしては安定感が高く、シンプルで組み立てやすい
- キット本体に搭載されたギミックで満足度が高く触っていて楽しい
- キット自体に手を加える猶予があり改造・ミキシングにも活かせる

- 色分けが物足りない点が多くエングレービングにこだわる場合は部分塗装必須
- リード線の柔らかさや付属するスタンドが使いづらい
- 腹部と股関節のポリキャップはできるなら補強した方が良い
どんな人におすすめ?
基本的にドーベン・ウルフのデザインが好きな人にはおすすめ!その中でも保持力強化の知識がある人に特に推奨します。
組みやすいので初心者さんでも問題ないんですが、ポリキャップの緩みが気になる人は補強が必要になるので、最低限その辺の知識は欲しいかも。
ただ、関節強化ペンなんかもあるのでそこまで問題はないんじゃないかなと思っています(´ε` )
レビューは以上、おわりー。




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