今回は「HGUC リックディアス(黒)」のレビュー記事( ゚д゚ )クワッ!!
登場作品 | 機動戦士Zガンダム |
メーカー | BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ) |
グレード | HGUC(ハイグレード・ユニバーサルセンチュリー) |
価格 | 1,540円(税10%込) |
発売日 | 2000年06月 |
HGUCシリーズ | No.010 |
レビューの総合評価

外観デザインに特化したHGガンプラでアクション性は弱いが、1,540円(税10%込)なら買いっ!!
年代的な仕様で構造や可動域に弱点を抱えているものの、見た目のプロポーションや造形は良く出来ていると思います!
重量感も表現されていますし、モールドは少ないものの外装は多面で視覚的な物足りなさを感じません。
武装も3種あり、すべてマウント装備できるのでパーツ毎の管理が必要ないのも個人的に高評価\(^o^)/
コストパフォーマンスで見ると可動面でどうしても物足りなさを感じてしまいますが、可動を重視しないなら満足度は十分。
ポリキャップが使われていながら耐久面も強めなのも良かったところですね。
本記事では「HGUC リックディアス」の↓下記の詳細をまとめていきます!
気になる人はチェックしてみてね(゚∀゚)
↓パッケージアートや内容物確認は下記をタップ↓
パッケージと内容物情報をタップで見る
【パッケージ】


パッケージアートは古臭さの残るデザイン。これは仕方ないですね。


側面は完成品のフロント・リア写真とリックディアスの機体解説。

さらに武装一覧に各部のスラスター位置が簡単に紹介されています。

ランナーは3袋に入っていて、内容物の中にシールはありませんでした!すべて成形色で色分け再現。
【説明書】




説明書はHGUC共通の完成見本が大きく写っているもの。
内部には設定詳細が比較的多めに掲載されていて、リニューアルの設定など読んで楽しめる要素が豊富!
ランナー一覧をタップで見る
ランナーは全部で6枚。全てスチロール樹脂で成形されていてABSはありません。

Aランナーはイロプラ。
モノアイと「ビーム・サーベル」はクリアグリーンで成形されています。





ポリキャップは1995年製の大分古め。
素組みレビュー
武装を持たせた完成した全体写真が↓コチラ↓







武装はすべてバックパックにマウントできますし、リックディアスらしい重量感も表現された非常に良くできた造形・プロポーションに仕上がっていました!
少々武装が小型に感じますが、HGという点を考慮すればあまり気にならないと思います。
下記では部位毎に詳細をレビュー。
頭部ディテールと可動域
- 頭部評価:
- 造形や搭載ギミックは満足度は高いが、可動性が極端に弱い
造形・ディテール

- 頭部は4色構成でセンサーのモノアイはクリアパーツで再現し、十字のモールド入り
- 頭部レッドパーツは明るくアクセントになる
- 後頭部には動力パイプの造形パーツがあるが、精度はやや悪くバリが出ていてモールドも浅い
- 頭頂部には縦に合わせ目がでる

頭部横にも動力バイプのようなモールドが入ったパーツがあるが、こちらも精度があまり良くないですね。
可動域

- 頭部は軸差し込みで上下可動ができない
- 左右にも首は触れない
- ロール可動のみでき、45度よりちょっと回る程度で頭部横パーツに干渉する

頭部内部には「バルカンファランクス」があり、展開できるギミック搭載。メカディテールを表現しているポイントですね!
ちなみにコックピットは設定上バルカンの下に位置しているのでメチャクチャうるさそう(笑)
腕部ディテールと可動域
- 腕部評価:
- 肩部・腕部のモールドは最小限だが随所に動力パイプを見せることでカバー
- 可動は年代相応
造形・ディテール

- ショルダー正面・トップは単色だが層に見立てた装甲デザイン。凹凸表現がされている
- 全体的にモールドはなく広い面になっている


ショルダーアーマートップ・側面・上腕部分に合わせ目がガッツリ入ります。

- 腕部は長く太めのデザインになっていてバランスが良い
- 肘・前腕には動力パイプのモールドデザインが入っている
- 腕部装甲にもモールドは少ない
- ハンドパーツも大型

ハンドパーツのボールジョイントは現在のHG仕様よりもボールが大きく互換性はありませんでした!
任意のハンドパーツを使いたい場合は多少幅増しするなど加工が必要ですね( ゚д゚ )

肘裏には合わせ目。
可動域

- 肩部は前後に若干可動できる
- 腕は水平まで大きく上がる

- 上腕はロール可動できる
- 肘は1軸で90度まで曲がる
- 手首はボールジョイントだが最近のキットのように可動はできない

ハンドパーツは人差し指のみ可動できます。
胴体ディテールと可動域
- 胴体評価:
- 胴体は造形も淡白で可動も弱いが、背面のディテールが濃い。
造形・ディテール

- ボディ正面は面をクランクのように凹凸を出したデザインで色はブラウンで分割
- モールドディテールはほとんどない
- 胴体は短めだが幅・厚みのあるサイズ感

- バインダーは左右対象でラインモールドやマイナスモールドでディテールを表現
- 武装のマウント箇所はクリアランスされた空間があって武装がないと目立つ
- バインダーは軸で接続


- フロントアーマーは広い面で厚い装甲を表現
- サイドアーマーは小型で中央に太いラインモールドが入っている
- リアアーマーには3つのバーニアがあり、左右のバーニアは対象で中央は小型
- リアアーマーの裏側は裏打ちが入っていて、ラインモールドが均等に並んでいる
- 股関節はボールジョイントで腰部と一体化しているタイプ
- 3mmジョイント穴は空いていない
可動域

胴体は軸接続なので前後・傾きもできず、捻りも45度程度でした。

- フロントアーマーは上に大きく跳ね上げできる
- サイドアーマーは若干動かせる

バインダーも軸接続なので上下にのみ180度ロール可動できます。

股関節はボールジョイントで開脚幅が狭い!
接地性も良くないのでこれは残念に感じたところですが・・・仕方ないかなという思い。
脚部ディテールと可動域
- 脚部評価:
- 特徴的な大型のレッグアーマーや太い大腿部でマッシブさが表現されている
- 開脚の可動は弱いが縦の動きはある程度表現できる
造形・ディテール

- 大腿部からレッグアーマーまで凹凸が多く多面的
- 膝裏には前腕部のように動力パイプでディテールのアクセントがある
- 動力パイプ下の穴が空いた部分は別パーツ化されている

大腿部には目立つ合わせ目が出ます。

レッグアーマーにも合わせ目が出ますが、余計な凹凸がないので瞬着でもプラモ接着剤でも処理しやすそうでした。

- スリッパは大型だが大半はレッグアーマーに隠れる
- レッグアーマーの内側にはレッドパーツで分割されたスラスターがある
- 足裏は肉抜きがなくモールドが多く入っている
可動域

- 足は前に90度上がる
- 膝は90度曲がる
- 足首はボールジョイントで上下多少可動できる
膝は90度程度曲がるので思ったよりアクション性はありそうに思いますが、レッグアーマーが大きいので表現しにくいのは残念なところ。
大型レッグアーマーの脚部って仮に可動が大きくできても動いてる表現が難しいんですよね(´ε` )
付属品一覧
クレイ・バズーカをタップで見る

- 本体よりもモールドが多めで2パーツ構成の単色デザイン
- グリップは可動できない
- マウント用基部も一体化している

細部アップで見ると↑こんな感じ。

マウント基部でバックパック左右どちらにも装備させることができます。基部が細めなので、不必要に押し込むと白化したり、最悪折れる可能性もあるので注意!

2パーツ構成なので上下から見ると合わせ目が出ます。
ビーム・ピストルをタップで見る

- ビーム・ピストルは2つ付属
- 3パーツで構成
- モールドが多少入っている

バズーカ同様、バックパックに取り付ける用の基部が一体化してデザインとして取り入れられています。
↑画像右側のように軸にフックを押し込むC字ジョイントのような仕様。
横からの差し込みも可能ですが、差し込んだ方が早いですね!
マウント状態だと持つ時手に触れやすいので多少グラつきがでやすいように感じました。
横から差し込めるので、同様に横にズレると抜けてしまうって感じでした。
頻繁に触る人は軸先端を接着剤で幅増しして抜けない工夫をしてみても良いかもしれません。

上下から見ると合わせ目が出ます。

マウントしている状態だと多少ロール可動できるようになるので、表情付けができました。ポージングの時にちょっと動かしてみるだけで見栄えが変わります。
ビーム・サーベルをタップで見る

- サーベルは頭部クリアパーツと同じくクリアグリーンのイロプラで成形
- ビーム・サーベルは1本付属
- サーベルエフェクトは短め

モールドは入っていますが、若干エッジを舐めたようなデザインで丸みを感じます。

バックパックに差し込んでサーベルをマウントできるんですが、見本のように中央に持っていくと隙間ができて安定しません。
柄のギリギリまで差し込むことで固定できました。
見栄えがあまり良くないので、気になる人はサーベル中央を接着剤で幅増ししてあげると良さそう。
ハンドパーツに持たせてもポロリしやすいのでそれも防ぐ対策になりそうです。
付属品は以上!!
組み立てレビュー:難易度と注意点
- 組み立て難易度:
- 組み立て所要時間:1時間半程度
パーツ構成はシンプルなモナカ構造が多いです。
1パーツもサイズ的に大きめで組み立て自体は難しくありませんが、パーツ精度が良くない箇所がいくつかありました。
組み立ての様子と特徴

スリッパは被せるだけの2パーツ構成。

膝関節はポリキャップなんですが、軸が抜けにくくなるような工夫があります。

上腕もポリキャップを挟み込むモナカ構造。
全体的にパーツ精度があまり良くないんですが、上腕は特に顕著。パーツが少し開いてしまって合わせ目が大きく目立ちます。
軸先端にはパーティングラインがあります。

腕部構成は↑こんな感じ。基本的には2000年頃のキットに多く見られる構造ですが、特徴として肩と胴体を繋ぐ関節が独立していること。

胸部内部は↑こんな感じ。胴体・肩はポリキャップ接続式。

画像は↑股関節回りに使う珍しいポリキャップで、フロントアーマー装着用として使います。

ハンドパーツも最近では見ないブロックを内部に入れる仕様。甲のパーツに差し込んで固定するので意外と摩耗もなさそうで使いやすそうな印象。

人差し指は細く小さいピンに差し込むだけ。以前作った「HGUC リック・ドムⅡ(ツヴァイ)」と同じ仕様でした!

各パーツをブロック毎に組み立てると↑こんな感じ。
パチ組みのHGUC リックディアス
武装なしで全体を見ると↓こんな感じ。







武装なしでもボリュームが出るデザイン!マウントしないと背面の空間が少し気になりますね!
組み立てる時の注意点
パーツを取り付ける際には以下の点に注意!
- レッグアーマー裏スラスターの取り付け
- 脚部内部パーツのピン接続
- ロール可動できる指のランナー切り出し
【レッグアーマー裏スラスターの取り付け】

レッグアーマー裏に付けるスラスターパーツは平軸で内部のフレームに取り付けるんですが、シブミが強いので差し込む際軸パーツがテンションで折れないよう注意した方が良さそうでした。
【脚部内部パーツのピン接続】

内部フレームのパーツは左右の小さいピンで固定する仕様。
足首ポリキャップの脱着や無理な可動で負荷がかかりやすい箇所なので注意した方が良さそうでした。
【ロール可動できる指のランナー切り出し】

ハンドパーツの指先、可動できるパーツの切り出しには注意!
↑画像を見たら分かる通り、ゲートに密着させると影響がでるほど抉ってしまう可能性があります。

ぼくは欠けた部分を瞬間接着剤で充填して対応しました!
ゲートから少し離れた位置でカットしてヤスリで削ってあげれば無難。
HGUC リックディアス:ポージング例と耐久力
まずはレビューを踏まえて「HGUC リックディアス」で再現できるポージング例を紹介!

「クレイ・バズーカ」を持たせて。

参考画像でも自然に持たされているんですが、結構バインダーに干渉して持たせずらいと感じました!
ポロリしやすいわけではないですが、手首がテコでちょいちょい抜けます。




殴るポーズ!重量級はこういう地味なポーズでも似合いますね!

「ビーム・ピストル」はハンドパーツからポロリしやすいです。あと、マウント用の基部が前腕部に干渉しやすく持たせにくさもありました・・・。




「ビーム・サーベル」を持たせて。




サーベルの振り抜きモーションは思ったより表現できていたと思います!ただ、ハンドパーツにフィットはしていないので逆さにするとポロリしやすい。


ポージング例は以上!
肩は引き出しなどできませんが、上げ下げに上腕ロールの組み合わせで動き自体は表現できたと思います。
胴体も幸い捻りがでたので振り抜くモーションとの相性も良かった!
ですが、やはり開脚幅が狭いのは弱点になっていると思います。

ちなみに3mm軸穴など股関節にはないので、↑画像のように股関節の間に差し込むようなタイプのジョイントがあった方が良さそう。
HGUC リックディアス:2時間動かして分かった「耐久力」・「保持力」
キット本体で見ると保持力の低下もなく、耐久力自体は高いように思いました!
ただ、↓下記画像で示す箇所は武装をマウントした状態だと保持力が弱くてグラつきを感じやすい印象でした。

ポリキャップが関節に使われていますが、組み立ての様子でも見せた通り抜けにくい工夫などが功を奏して良い結果になっていると思います(*^^*)
Zガンダムに登場するガンプラと比較
同時期のキットがないんですが、2017年発売の「HGUC バーザム」と並べてみました。



流石に年代が約17年違うのでパーツの分割によるディテール・色分けなどは差が出てしまいますね。
ただ、意外と「HGUC リックディアス」の方も造形は良く出来ていますし、サイズ感も揃っていて悪くないなという印象。
目に見えない構造部分で大きく違っていましたね。
HGUC リックディアス【レビューまとめ】
2000年発売のキットということで、正直期待していなかったんですが・・・当時としてはかなり出来いいんじゃないかと思うクオリティ!
良い意味で予想を裏切る評価になったと思います。
ただ、古いキットなので合わせ目は多いですし、あとネイビーの面積が多くゲート処理も綺麗にしないとちょっと目立つかな(´・ω・`)
最近のガンプラ基準で購入してしまうと残念に感じてしまうので、ガンプラ初心者ではなく経験者向きのキットですね。
以下長所と短所をまとめます。
長所と短所

- 武装は3種でポージングの幅が広く、好きな武装を持たせたディスプレイができる
- 全体の造形バランスが良く見栄えが良い
- 頭部の展開ギミックでメカディテールが良く出ている
- 価格が上がっているHGの中でも購入しやすい値段帯
- コンセプトデザインは「カトキハジメ」とネームバリュー的な付加価値がある
- 「ビーム・ピストル」と「クレイ・バズーカ」・「ビーム・サーベル」を本体にマウントできる

- パーツ同士のかみ合わせが良くない箇所がいくつかある
- 軸接続やボールジョイントで可動が制限され弱点
- 接地性があまり良くない
- 「ビーム・ピストル」と「クレイ・バズーカ」・「ビーム・サーベル」のマウントは少しグラつきを感じる
可動域のアップは大工事が必要そうなので中級者以上の人におすすめですが、接地性の改修やマウント武装のグラつきはヤスリで削ったり瞬着で幅増しして固定力を高めることができそう。
どんな人におすすめ?
「機動戦士Zガンダム」が好きな人や、1/144スケールのリックディアスが好きな人には十分おすすめできる完成度!
色分けもパチ組み・素組みであまり不満が出ないと思います。
ただ、近年のキットと比較するとどうしても中身の構造や可動域に物足りなさを感じるので、組み応えや可動を追求したいならMGやロボット魂を検討した方がいいかもしれません。
↓以下の人におすすめ↓
「HGUC リックディアス」のこれまでの再販履歴・予定、プレ値などの情報を↓↓こちらにまとめています。
興味があれば合わせて参考にご覧ください。再販予定に関しては公開されたら更新していきます(´ε` )
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