今回は「HG 1/144 ガルスJ」をレビュー(=゚ω゚)ノ
機動戦士ガンダムZZに登場する機体で2025年初立体化!
開発者のコメントでプロポーションで大分こだわったらしいので非常に楽しみにしていたHGガンプラですね。

率直に感想を言うとHGUCらしい密度とボリュームのあるキットで造形は良くできていました!
が、欠点も多く購入する人を選ぶなーという印象が強かったです。
本記事では「HG ガルスJ」のレビュー総評とポージングを見てもらった後、↓下記目次の内容をまとめていきます。
気になる点も正直に書いていくので是非気になる方は覗いていってください(^^)
「HG ガルスJ」のレビュー総評

レビューの総合評価
ディスプレイに特化したガンプラで、アクション性には欠点があるガンプラです!
組み立てはパーツ構成やサイズ的にも作りやすく、見慣れた構造から新しい構造まで楽しいものでした。
外観のプロポーションに重量感を感じるデザインも表現バッチリ。
モールドは少ないですが、最近のキットらしく分割されたパーツで自然なパネルラインや陰影も表現されてディテールもあります。
反面、胴体の可動性はあまり良くなく脚部の可動性の高さとアンバランスなのは気になるところ。
ギミックは細々していますがHGでは比較的充実しています。
出来はいいですが、極端な可動性の制限で人を選ぶガンプラだと思います。
長所と短所


どんな人におすすめ?

率直にガンプラ初心者にはおすすめできません!
塗装や改造などパチ組みだけで終わらない中級者からの人におすすめ!
胴体の可動域の狭さも改造で解消できそうなので、初めての改造に挑戦するキットとしては良いかもしれません。
「HG ガルスJ」:ポージング例



















ポージング例は以上!
肩の引き出し関節や胴体に仕込まれた可動軸はあるものの、デザイン的な干渉が強く胴体はほとんど動かすことができません。
代わりに脚部は足首まで柔軟に動かせ、特に直線的な動きの表現に長けていますね。
開脚もできるんですが、腰部アーマーのポロリが気になるのでストレスフリーとはいきませんでした。
撮影で角度とかで誤魔化していますが、想像以上に動かしにくいキットでしたね。
【耐久結果】:ポージングで3時間動かした結果!

動かして見た結果上記の3つのポイントが”かーなーりっ”気になります!
ミサイル・ポッド

ミサイル・ポッドは差し替え式ではめ込むタイプなんですが、左右のはめ込みになっています。
で、肩を動かしていると若干はめ込みが緩くなることがあり、その際ポロリしやすくなります!
これは上からカバー的なものでロックほしかったところですね。
上腕軸

組み立て直後から上腕が左右ともに抜けやすいです!軸が若干細い感じで、腕だけで持ち上げるだけで抜ける可能性が高いです。
腰部アーマーが抜けやすい

腰部サイドアーマーの接続がボールジョイント。
どちらもPS素材でKPSの混ざりがないので↑画像の通り動かしていると摩耗します。
いずれの弱点も「ガンプラの関節や軸や緩みの補強方法」の記事で紹介している補強方法で対応できます。
対応方法がわからない方は参考にご覧ください(`・ω・´)ゞ
パッケージアートや内容物

登場作品 | 機動戦士ガンダムZZ |
キット名 | HG 1/144 ガルスJ |
メーカー | BANDAI |
グレード | HGUC(ハイグレード・ユニバーサルセンチュリー) 1/144スケール |
価格 | 2,750 円(税10%込) |
発売日 | 2025年08月08日 (金) |
パッケージアートは地上戦をしている様子のガルスJ。
箱のサイズはもっと大きいのを想像していたんですが、意外と標準程度。やや厚みが出ているかなーって感じ。
箱の詳細をもっと見る


箱側面は完成見本のフロント・リアビューに加え、アクションポーズの例や武装が簡単に掲載。

搭載されているギミックも紹介されていました

内容物は3袋に入っていてHGの標準。
【説明書】

説明書はHGUCのスタンダードで完成見本と機体情報を掲載しています。

裏表紙には箱側面にあった武装解説の詳細にかかれた物と、ガルスJの解説。
加えてカラーガイドで6色のが見本に使われていますね。
【シール】

ホイルシールが1枚付属。
スラスターの内側レッドや頭部のモノアイなどに使用します。
モノアイは2パターンあり、内1つは自由に貼る位置を決められるモノアイ。
【ランナー】
ランナーは全部で7枚と比較的少なめですが、しっかり分割されています。
ランナー実物をタップで見る








組み立てレビュー:構造と注意点・素組みの外観・付属品
組み立ての感想である簡単な構造や注意点、完成した全体の外観や付属品を紹介します!(^^)/
組み立てで見る特徴や難易度
- 組み立て難易度:
- 組み立て所要時間:2時間半程度
組み立て自体の難易度は高くなく、パーツも分割されているもののサイズ的に持ちにくさを感じることはありませんでした!
ただ、WEB説明書を見て組み立てしたんですが、結構見づらかったです。
いつもならWEB版をおすすめしますが、「HG ガルスJ」の場合は紙面の方がいいかもしれません。

HGは頭部からの組み立てが多いですが「HG ガルスJ」は胴体からの組み立て!
↑画像の通り胴体には最近使われる前後可動できるボールジョイントが仕込まれています。

はめ込むと↑こんな感じ。腰部ボールジョイントは胴体と一体化タイプなので過剰な負荷をかけてしまうと折れる可能性があります。

肩部パーツは独立していて、内部に腕部側のボールジョイントを受けるパーツを取り付けています。
関節などグレーパーツはKPSで硬すぎず柔らか過ぎずの強度。

肩部先端には背面に向けてスラスターパーツが色分け!
分割されているのではめ殺しにはならずとりつけても塗装の時に困らないですね。

肩部パーツは胴体にC字接続でヒンジのような形で取り付け。

頭部構成パーツは少量・・・なんかエビに見える(笑)

腕部の構成は↑こんな感じ。肩部のC字ジョイントは大きめのショルダー接続用。

左のハンドパーツは4分割で構成され、親指は独立可動。先端は差し替えタイプ。

脚部内部にフレームはなく膝関節と足首関節をとりつける簡易仕様。

複数ゲート処理をしないとやや目立つポイントがあります!例えば↑画像左の膝パーツは分割ラインに当たるポイントで目線がいきやすい。
目がいきやすい箇所だけでも処理した方がいいかもしれません。画像右は「マジ・スク」を使って処理した後の状態です。

↑大腿部側面もゲート跡が目立ちやすいですが、サイドアーマーに隠れるのでそういうところは手を抜いてもいいかも。

股関節は太めのピンを挟んで接続。上下可動ができる簡単な仕様。

パーツをブロック毎に組むと↑こんな感じ。
完成した全体の外観
パチ組み完成した「HG ガルスJ」をご覧ください↓↓








全体的にマッシブで脚長のプロポーションバランス。
3色のグリーンで色分けされ単色に見えない工夫が見られます。
全体的に見るとモールドは少ないですが、色分け・凹凸による陰影とディテールは視覚的に十分感じられます!
思ったより大きくありませんが、HGとしてはやや全高・幅がある方かなと思います。

完成見本とシールなしパチ組み状態を比較すると↑こんな感じ。
大体の色は成形色で再現されていると思います。
スラスター内部の細部がパチ組みではシールで再現などになっていますね。
付属品一覧

フィンガー・ランチャー


左手ハンドパーツの「フィンガー・ランチャー」は先端を差し替える形で可動はできません。
組み立てで述べた通り親指のみボールジョイントで可動できます。
ミサイル・ポッド
肩部の「ミサイル・ポッド」は開閉状態を差し替えで再現。

↑画像右のように上側を押し込むと斜めに傾くようになっています。

取り外すと↑こんな感じ。内部の上側に空間が空いているのがわかりますね!押し込むとここにパーツが沈んで傾くので素手で取り外しが簡単。

「ミサイル・ポッド」を閉じると↑こんな感じ。
ビーム・サーベル

ビーム・サーベルはSB-13のエフェクトと柄2本が付属。

柄の造形はシンプルで凝ったモールドは入っていません。

2本の柄はサイドアーマーかリアにマウントできます!保持力も良好で抜けにくさやポロリもありません。

サーベルを持たせると↑こんな感じのサイズ感。特に本体サイズに対して短いとかはありません。
ハンドパーツも逆さにしてもポロリはありませんでした。

「フィンガー・ランチャー」の方に持たせてもスッポ抜けはなし!
エネルギー・ガン

「エネルギー・ガン」は単色で造形。
Eパックカートリッジはパーツ分けされているので塗装しやすいです!

サブグリップは回転もできてグリップの展開も可能。

「エネルギー・ガン」はハンドパーツを分解して挟み込み!
グリップ底部には突起があるのでスッポ抜けることはありません。ただ、挟み込むハンドパーツはピンで接続するタイプなので破損すると一気に保持力が低下します。
分解する際は注意が必要ですね!

実際に持たせて見ると小型で通常のライフルのように構えたりすると多少違和感がありました。

「エネルギー・ガン」の銃身には一部上から見ると合わせ目がでます。
アームパンチ用差し替えパーツ

アームパンチ用のアームと腕部外装が付属。
グリーンの外装は同じものですが、内部に取り付けるパイプの長さが異なのでそのまま付け外し交換できる仕様。
アームは左右分付属付属します。

パイプのパーツはグリーンの装甲内部で2箇所取り付け位置を選択できます。

下部に取り付けた場合パイプが手首に干渉してロールでなくなるが見た目が良くなります。
上部であれば干渉せずにロールできる反面、見栄えが少々落ちる。

左手に長い方のアームを取り付け通常状態と比較したのが↑コチラ。丁度左手ハンドパーツ1個分ほど延長されているのがわかります。
モノアイパーツは2つ付属

モノアイのパーツは同じものが2つ付属。
付属内容にあるシールを見たら分かる通り、片方はモノアイと背景のブラックが別化されており、貼る位置を好みで調整できます。
※調整する際は一度頭部に取り付けた状態でどこに貼るか確認した方がいいです!ぼくは見ずにやってしまった結果左に向き過ぎてしまいました。
↓画像左が失敗したやつ。

各部位のディテールと可動域をレビュー
レビュー総評でも述べた通り、下半身の可動は柔軟でレベル高いですが、胴体の可動が極端に制限される残念な仕様になっていました^^;
頭部:ディテールと可動範囲

- 頭部は縦に長くエビを思わせるKシルエット
- 後頭部にはレッドパーツで3つのインテークがある
- 頭部先端の動力パイプは軟質で、取り付けは極小ボールジョイント
- エッジは鋭く1パーツでくクッキリした造形

頭部可動は
- 上下に少々動かせる
- 左右に少し振ることができる
- 動力パイプをはめ込んだままだとほぼ動かせない
- 動力パイプを外すと45度程度回転
デザイン的にどうしても縦に長いパーツが干渉してしまいますね。
頭部先端の動力パイプに関しては浮かせると付けたままでも外した状態と同じくらい動かすことができました。
腕部:ディテールと可動範囲


- 曲面の装甲でダークグリーンで成形
- レッドのインテークはパーツ分割で再現
- 身体から外に向かって突き出たような特徴的なデザイン
- 肩部フィンは上下に可動できる

- 肩部ブルーのパーツはヒンジ可動で若干ではあるが前に動かせる
- 肩関節はボールジョイント分前後に可動
- 肩関節は上方向に引き出しできる
- 腕は45度程度まであがる
肩の引き出し可動に関しては最悪なんとかなるんですが、水平に90度も上がらないのはかなり表現がだしにくいように思いました。

ショルダーアーマーはC字接続なので上下に大きく可動できます。


- 腕部は明るいグリーンの装甲にグレーの内部フレームで構成
- 左右でデザインが異なり、右手は通常ハンドパーツ。左はフィンガー・ランチャー
- 一体化されやすい肘のリベットもパーツ分割で表現

腕部装甲にはパーティングラインが入っていますが、比較的簡単に処理できますね。

- 上腕ロール可動ができる
- 肘はシングル関節で90度程度曲がる
- 手首ボールジョイントは若干引き出すことで通常ボールジョイントである程度柔軟性のある可動ができる
胴体:ディテールと可動範囲

- 胴体は曲面でモールドは控えめ、中央には大きめのレッドポイント
- アーマーに被せるレイヤー構造で自然なパネルラインを表現




- 腰部周りのアーマーはダークグリーンで大部分が構成
- スラスター部分はブルーのパーツで色分けされていますが、内部スラスターのレッドはシールで色分け
- モールドは少なめですが、フロント・サイド・リアには共通して中央にパネルラインが入っている
- フロントアーマー上部から胴体にかけてグレーのパーツで動力パイプを表現
- 動力パイプは軟質ではあるもののKPSで作られたちょっと固めのパーツ
- リアアーマー内側には裏打ちモールドが入っている
- アクションベース用のダボ穴は後ろ側に寄っている。PS素材で摩耗しやすい

サイドアーマー接続はボールジョイントなので上下に若干、前後にも少しロール可動ができます。

- 胴体は前後に多少可動するが大きく制限される
- 左右には比較的振って動くことができる
- 捻りはフロントアーマーに繋がった動力パイプの干渉で気持ち程度の可動
胴体は全体の中でもかなり制限されている印象で、腹部上部には可動域を拡張できるジョイントも入っていますが、無理に動かすと抜けてしまうこともありました。

股関節は軸接続で180度近い開脚が可能だが、サイドアーマーに干渉して↑これくらいが限界。
これ以上開くとアーマーがポロリします。
脚部:ディテールと可動範囲

- 脚部はマッシブで造形され1パーツで段差を作ってラインを表現
- ブルーのスラスターは内部色分けなしだがインテークの造形は入っている

大腿部には縦に合わせ目がでますが一応段落ち処理はされています。ただ、線が細すぎるので見た目合わせ目に見えてしまうかも。

膝関節にはパイプやリベットなどメカディテールが入っており、チラ見え表現が抜群!

- つま先から足首周りまで長めのデザイン
- アンクルアーマーと脛・脚部デザインを上から見るとレイヤーのように重ねた自然なデザイン
- 足裏に肉抜きはありませんが、モールドは少量でデザインされている

アンクルアーマー前後の一部に合わせ目。前後とも処理はしやすそうなので、できれば消してあげたいところですね!

- 足は前方に90度上がる
- 膝の沈みこみも90度ある
- 足首は深く沈みこみ、上にも若干上がる
胴体に比べ脚部周りは柔軟でかなり可動性が良かったです!特に足首周りは出来が良い!!(゚∀゚)

足首は2つのボールジョイントで接地性が高かったです。
バックパック:ディテールと可動範囲

- バックパックは全体で見ると比較的ディテールが多い
- 丸いデザインのスラスターは単色で、中央に深いマイナスモールド、上下にインテークの造形が入っている
- バーニアは内部と分割され塗装しやすい
- 中央にあるグレーの内部パーツはメカディテールが多く、パイプのモールドや多数のパネルデザインが刻まれている

バックパックの一部には合わせ目が出やすい箇所が一箇所出ます。

スラスターは上下に少し可動させることができます。

スラスター上部のスタビライザーらしきパーツも若干可動。
ZZガンダムと比較
同シリーズの「HGUC ダブルゼータガンダム」と比較してみました!



2010年発売の「ZZガンダム」と比較すると全高は同じくらい。
造形で見ると脹脛や眺めのつま先に若干の類似点はあるもののそれくらいですね。
2025年8月発売の「ガルスJ」と見た目を比べるとディテール的な差は正直思ったより感じないのは意外でした。
一番違うのはやはり構造やパーツ分割による”内部の作り”の点が大きな違いになっていると思います。
項目 | ガルスJ | ZZガンダム |
---|
発売年 | 2025年08月08日 (金) | 2010年06月17日 (木) |
価格 | 2,750 円(税10%込) | 2,530 円(税10%込) |
組み立てやすさ | ◎ | 〇~◎ |
外観プロポーション | ◎ | 〇~◎ |
可動範囲 | 〇 | △ |
ギミック | ◎ | ◎ |
武装 | 〇 | 〇 |
耐久力 | 〇~◎ | 〇 |
「ガルスJ」と「ZZガンダム」で項目を設けて比較すると↑こんな感じ。
比較した「HGUC ZZガンダム」のレビューで詳しく見比べる
ラファエルガンダムのポジショニング
- ※X軸はクオリティに対する価格
- ※Y軸は価格に対するクオリティ
- ※オレンジに近く、大きくなるほど可動性が高い
HG ガルスJ【レビューまとめ】
今回は「HG HG ガルスJ」をレビューしてきました。
胴体の可動がかなり制限されているのはかなり残念ですが、素立ちさせた時のプロポーションにシルエットは非常に良くできていると思います!
HGでは標準かちょっと大きいくらいのサイズ感にマッシブさと重量感を合わせた見栄えの良いガンプラ。
個人的には可動ポイントを設けるならもう少し動かせるようにした方が良いと思いましたが・・・ZZ世代の方なら自分でなんとかできる人や手を加えられる人も多そう?(笑)
造形に振り切るなら振り切ってほしかった気持ち!
あと、現状破損などはありませんが全体的に強度性はそこまで良いとは思わなかったです^^;
関節は硬めのKPSで良いんですが、PS素材の摩耗性の激しさや腰部ボールジョイントに白化が出るなど無茶させると折れちゃいそうだなと思いました。
レビューは以上、おわりー。
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