今回は「HG 1/144 ガンダムAGE-FX」をレビュー!(・∀・)
3世代に渡るガンダム作品の最後の主人公機体ですね!全身に武装した「Cファンネル」が特徴。
- メーカー:BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
- 登場作品:機動戦士ガンダムAGE
- グレード:HG(ハイグレード)
- 価格:2,090円(税10%込)
- 発売日:2012年08月25日 (土)
- HG GUNDAM AGEシリーズ:No.27
- 購入手段:Amazonを利用
レビューの総合評価

- ★5評価点数:55〜60点
- ★4評価点数:49〜54点
- ★3評価点数:30〜48点
- ★2評価点数:16〜29点
- ★1評価点数:〜15点
AGEシリーズのガンプラが欲しい人にはおすすめ!
2012年発売のHGとしては可動域が広く、特に胴体・膝周りが柔軟でアクション性に優れていました。
「Cファンネル」の脱着や「スタングルライフル」からの「ダイタルバズーカ」への変形など可動域との組み合わせでプレイバリューが高いのも魅力。
組み立ても簡単ですし、初心者さんでも挑戦しやすいキットだと思います。
外観はスタイリッシュなプロポーションで細身。少々劇中よりも細めで造形は少し荒いように見えますが、許容できる範囲だと思います。
本記事では↓詳細なレビューを下記2つに分けて順にレビューをまとめていきます!
- デザインやプロポーション、可動域を確認したい人向け
- 組み立てやすさや注意点、改造などでパーツを確認したい人向け
「HG ガンダムAGE-FX」素組みレビュー
武装を持たせた完成した全体写真が↓コチラ↓











「Cファンネル」を取り付けた完成状態。
頭部が小さく手足・胴体が長いスタイリッシュなシルエットで、正面から見ると細く横から見ると厚みがあるようなデザインになっていました。
シルエットで見るとAGE-2ノーマルのようにも見えますね。
2012年当時の低コストHGガンプラとしてはパーツ分割も思ったより細かく、少ないモールドを補って自然にパネルラインを表現できていると思います。

色分けはブルーのセンサーやCファンネルなど一部がホイルシールで用意されていますが、成形色だけでも物足りなさはありませんでした。
下記では部位毎に詳細にレビューをまとめています。
頭部ディテールと可動域
頭部は小さくモールドは控えめのデザインでホワイト・ブルー・ネイビー・イエローで構成。首は2つのボールジョイントで頭部のサイズも相まって柔軟でした!
造形・ディテール

- 頭部は小さく正面にはブルーのバイザーが広い面積を持つ
- イエローのアンテナはHG標準の安全フラグがついていて、設定画よりも太め
- 頭部側面にはインテークの造形がある

頭部は前後からパーツを合わせるので側面には合わせ目が出てしまいますね。
可動域

- 首は2つのボールジョイントポリキャップで上下45度程度可動できる
- 左右にも大きく振ることができる
- 首周りに干渉パーツがないので一回転できる

腕部ディテールと可動域
面が多く、アクセントとしてモールドは少量。肩関節の上下可動や2重関節とアクション性が高く柔軟!
造形・ディテール

- ホワイトとブルーのパーツ構成で面が広くモールドは少ない
- パーツの分割ラインを段落ちさせることでパネルラインを表現している
- サイドのショルダーカバーも含めてエッジが少しなめたように鋭さはない
- トップ・サイドにはCファンネルの取り付けダボ穴がある
- 合わせ目は出ない

- 上腕から下は細く長めで股関節を超える長さに設計されており、特に肘関節が長く見える
- 前腕アームカバーの上下にはCファンネルの取り付けダボ穴がある
- 合わせ目は出ない
可動域

- 肩は前後に可動できるが引き出しはできない
- 肩の付け根は前後だけでなく上下可動もできる
- 腕は水平まで上がるが、ショルダー内部で干渉して少し制限されている

ショルダーサイドのカバーも上下可動できます。

- 上腕はHGガンプラ標準のロール可動搭載
- 肘は2重関節だが肩にピッタリくっつけることはできない
- 手首は全方向にHG標準可動できているが、前腕裏のアームカバーが干渉する箇所がある
胴体ディテールと可動域
色分けは物足りないがインテークの造形やパーツ分割でHGとしてのディテールは十分!2つのボールジョイントが仕込まれた可動軸で左右・後方への表現も幅が広い!
造形・ディテール

- トップから見るとブルー単色で面が広いが、インテークはラインモールドで分割表現がされている
- 正面から見るとインテーク内部造形はなく、腹部にはクリアパーツとホワイトのパーツで構成
- 側面から見ると胸部が前に突き出たデザイン。腹部は多面的でディテールが密集しているように見える
- 合わせ目は出ない

背面にはコアファイターを取り付ける空間があります!ロックなどはかかりませんが、シブミは十分ありスッポ抜けはありません。
ただ、「RG ゴッドガンダム」が似た仕様で、脱着を何度も繰り返すと抜けやすくなった経験があるので少し心配なところですね。

- フロント・サイドアーマーにはモールドと「Cファンネル」の取り付けダボ穴があり小型になっている
- リアアーマーは大型でモールドも多めに造形されている

股関節底部にはアクションベース対応の3mmダボ穴がありますね。
可動域

- 前屈はできないが後方に大きく仰け反りができる
- 左右にも大きく振ることができ腰部は360度回転可能

フロントアーマーは180度大きく跳ね上がり、サイドアーマーも水平近くまで上がります。

股関節は軸接続でアーマーの干渉がないため180度開脚可能!

股関節は2012年のフォーマットに多く採用されている3軸構造。ロールできるポリキャップに軸を差し込んでいるので可動域は抜群。ただし安定感に難が残るやつですね(´ε` )

軸での接続なので前後にも大きく動かせます。
ちなみにこの年代は股関節底部の3mm穴にはキャップが付属することが多いです。
脚部ディテールと可動域
脚部は全体的にモールドは少ないが分割パーツでディテールが多く多面的デザインで見栄えが良い!可動域も広く柔軟!
造形・ディテール

- 脚部にモールドは少ないがパーツ分割でパネルラインが豊富!
- 膝周りサイド・リアには「Cファンネル」のダボ穴がある
- ブルーのパーツは曲面で面積が多い
- イエロー部分には細かいラインモールドが入っている

- 足首下のパーツもモールドは最小限
- 直線と角でデザインされたスリッパデザインでサイズは小さめ
- 足裏にも少量の凹凸モールドが入っている
可動域

- 脚部は前に大きく上がる
- 膝は90度以上深く曲がる
- 足首も上下に大きく可動できる

足首には横ロール可動ができて、接地性もかなり良い!(^O^)

正面にある長めのアンクルアーマーは若干上下可動できます。
バックパックディテールと可動域
ディテールは少ないがサイズ感に本体に直接取り付けできるギミックとプレイバリューのあるバックパックになっていました!
造形・ディテール

- バックパックには大きめの「Cファンネル」を装備
- ブルー単色だがキャノピー部分のみクリアパーツで再現
- ウイングのみラインモールドが入っている

底部には3mmダボ穴があるので独立したディスプレイもできますね。

「Cファンネル」の取り付け箇所は2箇所あります。※説明書では位置指定。
可動域

- キャノピー部分は90度曲がる
- 左右のウイング(Cファンネル装着部分含む)は上下回転可動できる
付属品一覧

Cファンネルをタップで見る

「Cファンネル」は大型が6本、小型が8本付属。

クリアグリーンのパーツが使われていますが、大型のものは片面のみブルーのパーツをとりつけています。小型は色分けがありませんので、シールでのカバーする仕様ですね。
スタングルライフル(ダイダルバズーカ)をタップで見る


「スタングルライフル」はグレー単色で成形。ディテールは多いですが、エッジはあまり立っていませんね。


銃口は四角く先端は収納展開できます・・・呼び名はわかんない(笑)

上下には平軸のダボ穴があり、「ダイダルバズーカ」のパーツをとりつけることでモード変形を再現できます。

上下には合わせ目が出ます。

「ダイダルバズーカ」にすると↑こんな感じ。
トップが長く腕部の自由度は下がりますがボリューム感は十分!

銃口内部には階段モールドも造形。取り付けた上下のパーツはライフルとは違いモールドは少なく広い面でできています。
ハンドパーツをタップで見る

付属するハンドパーツは3種。
- 握り拳(左右分)
- 武器持ち手(左右分)
- 平手(左のみ)

握り拳は隙間がなく密度があるのは良いですが、造形としてはちょっと微妙に思います・・・なんか雑じゃない?
専用台座をタップで見る

「HG ガンダムAGE-FX」には専用の台座が付属します!理由は後述でまとめているエフェクトとの併用の為ですね!
形状は独特で二又の細長いタイプ。軸の角度は調整できないのでシンプルに浮かせてディスプレイするぐらいしか使い道はなさそう。
ただ、最初からアクションベースを持っている方が珍しいと思うので、初心者さんにはやさしいかも。

ダボ穴は2つありますが、片方はエフェクト用のスタンドを差し込むもの。

専用台座にはハンドパーツのボールジョイントに嵌め込むダボ穴があり、使わないものを収納できました!これは管理がしやすくなるのでありがたいですね。

ちなみに股関節底部にある3mmダボ穴のキャップも収納できます!紛失する人も多いと思うのでこれは地味に良かったところ(*´∀`*)
専用エフェクト台座をタップで見る

「Cファンネル」専用のディスプレイスタンドが付属。パーツ構成2パーツで1パーツが大分大きめ。

↑この状態で先に紹介した専用スタンドに差し込んで併用します。

輪っかの基部は3点程度の固定角度がつけられますが、ロールはできないので一度取り外してから差し込むというちょっと面倒な仕様。変わりに固定されるので垂れ下がったりすることはありません。
結論、付属するディスプレイスタンドとの併用はおすすめしません!ポージングも対してつけられませんしかっこよく飾るのが難しいです。
なので、↓この使い方をおすすめ!

「アクションベース8」のダボ穴に奇跡的に入りました(笑)
ただし、形状の関係で回転させる時は「ギギギギ」って鳴ってしまうので、全て差し込んで使うのは非推奨。
「アクションベース8」と組み合わせることで角度をつけて動きを表現できるように鳴っていると思います!
後述するポージング例でご確認ください(・∀・)
付属品は以上!!
HG ガンダムAGE-FX:ポージング例と保持力評価
まずはレビューを踏まえて「HG ガンダムAGE-FX」で再現できるポージング例を紹介!
可動表現の幅は広くプレイバリューが高かったですが、正直「Cファンネル」の脱着が面倒と感じてしまいました(笑)

まずはコアファイターから。




背面から見るディテールは良いんですが、近未来的でバーニアがなく、個人的にメカっぽさが少し足りない(´ε` )

「スタングルライフル」を持たせてポーズ。

胴体周りに干渉なく可動域が広いので大きく捻ってポーズも余裕。

フォアグリップもちゃんと持てますが角度はちょっと難しかったです。



「ダイダルバズーカ」は大型で重武装感がしっかりでていますね!
持たせるとどうしても肘が伸ばしっぱなしになって制限されてしまうのは少々もったいないさを感じました。



「Cファンネル」専用スタンドを使ってディスプレイ。

「Cファンネル」はいくつか使われていないダボ穴を使うことでビームサーベルのように見立てることもできます。






「Cファンネル」を展開させると本体は身軽になりますね!

劇中をイメージした「Cファンネル」での連撃表現も可能!




ポージングは以上!
まず「HG ガンダムAGE-FX」だけに絞って感想をいうとかなり動かしやすく、表現の発想次第でポーズを楽しむことができます。
造形の甘さもありましたが、十分カバーして見栄え良くディスプレイできるんじゃないかなって感じですね。
ただ、「Cファンネル」のディスプレイスタンドは円形で分離もできません。表現が限定されてしまうのはかなりもったいないなって感じたところ。
できるなら、他のアクションベースをベースに自分で改良した方が良いかもです。(できる人でこだわるならねっ!)
あと「Cファンネル」をつけた状態だと持ちにくく動かしにくい!(笑)
HG ガンダムAGE-FX :2時間動かして分かった保持力
各関節の保持力は2時間動かした程度だと全く問題ありませんでした!
代わりに「Cファンネル」はいくつかの取り付けダボ穴が緩くポロリする箇所あり。

ダボ穴はポリキャップだったりPSだったり統一されていないので、摩耗なども大きな影響が出ると思います。
個体差もあると思いますが、ぼくの場合はバックパックの右側と↑画像で示す右肩、フロントアーマー右が抜けやすかったです(全部右)

対策は簡単でした!ファンネル側の平軸先端に薄く接着剤を塗布すると解決!100均の接着剤で対応できるので初心者さんでも大丈夫!
組み立てレビュー:難易度と注意点
- 組み立て難易度:初心者でも問題ない
- 組み立て所要時間:1時間半~2時間程度

ここからは興味を持ってもらった人向けにキットの構造や組みやすさなどを簡単に紹介します。
パッケージ内容物をタップで確認する


説明書はHGUCなどのものより一回り小さいタイプ。水星シリーズと同じくらいでした。


ランナーの実物をタップで確認する
ランナーは全部で6枚でポリキャップが一枚。
ランナー6枚の内本体の構成は半分の3枚ほどでした。







組み立て:構造と特徴

胸部構造は↑こんな感じで年代的に良くある構造。特徴でもある肩関節の上下はポリキャップを軸にすることで実現しています。
現在のRGにも見られる仕様で、簡易ながらクオリティの良さを感じました。2012年くらいなら胸部に空間があるのはデフォですね(笑)


肩は注目!肩内部パーツは前後からポリキャップを合わせているんですが、テンションが外側に逃げないようにホワイトの外装を上から被せる仕様になっています!
コレにより軸の保持力が高くスナップフィットが緩くなることを防止してるのはGOOD!

平軸をポリキャップで取り付けるキットは抜けやすさが顕著にでやすいのが特徴でした。

しかし、ホワイトパーツを左右から挟み、それをブルーの前腕パーツで覆うように取り付け。
こうすることで肩部同様テンションが外に逃げない設計になっているのが保持力低下しない理由。

大腿部内部には部分的なフレームを内蔵。

膝・足首はポリキャップで接続。フレームにあたるパーツになります。

腰部は↑こんな感じで股関節とは別パーツ化されているタイプ。
2012年当時は非常に多かった仕様ですよねー。好き嫌いわかれるポイントの1つだと思います!
ぼくは嫌いっっ!!!(笑)

ブロック毎に組み立てると↑こんな感じ。
【余剰パーツ】

全て「AGE-FX」のランナーで余剰パーツはなし。ポリキャップは多数余りました。
パチ組みの「HG ガンダムAGE-FX」
装備なしのパチ組み状態が↓コチラ↓












「Cファンネル」がないと細身のシルエットが際立ちますが、細さに対して脚部のディテールは結構ありますね!
凹凸の多い多面的な造形。HGだとマッシブな造形になることが多いですが、かなりギュッとしまったフォルムは特徴的です。
組み立てる時の注意点
組み立ての時に気をつけるのはポリキャップによる噛み合わせの阻害!

ポリキャップの精度が悪いので大きく飛び出たバリが出ていました。内部パーツに使う箇所が多いので、うまく嵌まらない場合は要チェック!
その他HGシリーズとの外観比較
その他シリーズのHGガンプラとサイズ・ディテールを比較してみたいと思います。
HG ガンダムバルバトスルプスレクスとの比較


2017年に発売された「HG ガンダムバルバトスルプスレクス」。
構造は大分変わっていますが、見た目のディテール・サイズ感は「HG ガンダムAGE-FX」も見劣りしていません。
色分けレベルも同等程度。
胴体の長さがルプスレクスの時代になるとかなり短い傾向がある分、FXの方がバランスが取れているように思いました。
比較した「HG ガンダムバルバトスルプスレクス」のレビュー記事を詳しく見る
HG GQuuuuuuXとの比較


2025年HG最新フォーマットの1つである「HG GQuuuuuuX」と比較。
サイズはFXの方が頭1つ分大きい。さすがにディテールは圧倒的にGQuuuuuuXが勝っていて密度の違いを感じさせます。
プロポーションバランスは割と近いですが、AGE-FXの方が胴体が短く足が僅かに長い。
比較した「HG GQuuuuuuX」のレビュー記事を詳しく見る
比較結果
「HG ガンダムAGE-FX」は年代的に造形に不満が出る点はありますが、ディテールやプロポーションは2025年時点でも通用する仕上がり。
可動域も年代それぞれ構造に特徴がありますが、ガンダムAGE-FXの関節はポリキャップを使った中で保持力が極めて高いと思います。
正直この仕様なら最新キットでだされても個人的に文句ないかも!
HG ガンダムAGE-FX【レビューまとめ】
率直に、2012年のポリキャップ全盛期。造形に好みがでるとは思いますが間違いなく出来は良かったと思えるHGガンプラでした!!
特に組み立てで紹介したようなテンションが外側に逃げて保持力が低下するなど、ポリキャップ仕様キットに多い問題に対策がとられていた作りは非常に良かったと思います。
とはいえ、「Cファンネル」のポロリなどは結構気になる人もいると思うので、パチ組み状態で不具合のないキットを求める人にはおすすめしません。
逆に、これからガンプラ作りに挑戦する上で保持力補強というのは基礎に当たる部分。
練習の一貫として作ってみるのも個人的にはありだと思います。
値上げになっており、台座には不満点も残るものの、コストパフォーマンスは良くプレイバリューもあるHGガンプラだと思います。
以下長所と短所をまとめます。
長所と短所

- アクション性が高く「Cファンネル」やライフルとの組み合わせなど幅広いポージングをつけることができる
- 専用スタンドの底には3mmダボ穴のキャップやハンドパーツを収納できて管理に手間を感じない
- ポリキャップによる関節保持力が強い
- コストパフォーマンスが良くプレイバリューが高い

- 「Cファンネル」が一部ポロリしやすい
- 股関節の左右可動で中心軸がとりにくい
- スタンドは収納機能がある反面、スタンドの可動ができず柔軟なアクション性を活かすことができない
どんな人におすすめ?
これからガンプラを始める初心者さんやAGEシリーズが好きな人、可動性の高いキットを好む人におすすめ!
前述した通り、装備のポロリがあるので補強前提で少し手はかかりますが、今後も作っていくなら間違いなく身につけて損しない経験ができます。
あと、シンプルに動かして楽しめる!!!(゚∀゚)
コメント