今回は機動戦士ガンダム0080に登場する「HGUC リック・ドムII(ツヴァイ)」をレビュー(=゚ω゚)ノ
発売日「2004年01月」、価格「1,870 円(税10%込)」。
発売した年代も古く2025年現在だと可動域に難を感じるのは仕方のないキットでしたが、意外とプロポーションはキレイに整っており見栄えは悪くなかった!

本記事では最初にレビューの総評した後、下記の内容をまとめていきます!
- キットの基本情報
- 素組み外観や色分け
- ディテール詳細
- 可動域
- 耐久力
率直に可動性重視の方は別の記事を推奨!
可動は気にしてなくて見栄えや付属品などが気になるという方は是非参考にご覧ください(‘ω’)ノ
※レビュー記事では一部ショルダーアーマーの向きが左右逆になっているのでご留意ください。ポロリの間に入れ替わってたみたい(´・ω・`)
レビューの総合評価!

結論!ディスプレイ特化のガンプラで外観デザイン・プロポーションバランスが良い!
古いHGUCキットなので内部は空間もあり構造も簡易ですが、意外とパーツ分けはされていますし、シールを使う箇所も少ない。
ポリキャップを多く使っていますが、特に不便も感じないのも良かった!
接続ポイントは軸とボールジョイントなので可動性は正直期待しないで欲しいクオリティですが、思ったよりは動くなという感想。
それよりも動かしていると抜けやすいショルダーアーマーと股関節はポーズをつけようとするとストレスがたまると思います。
対策自体は接着剤で軸を太らせたりすれば良いので容易です。
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ショルダーアーマーの摩耗が激しく早い段階でポロリしやすくなります。
股関節に関しては摩耗や破損など耐久力というより、元からの仕様による欠点ですね。
コストパフォーマンス
メーカー希望価格「1,870 円(税10%込)」と考えるとちょっとコストパフォーマンスの良し悪しは分かれそう!
見栄え重視の人には十分のクオリティを出していると思うので付属武装の数も含めて納得できそうですが、可動性なども求められると高いと判断する人もいると思います。
初心者さんにはコストパフォーマンスは良くありませんが、自分で手を加えたり塗装する人にとっては良いと思います!
「HGUC リックドムII」はこんな人におすすめ
作りやすさは初心者さん向きですが、どちらかというと中級者・上級者向きのキットだと思います!
「HGUC リックドムII」は作りが簡素の反面、手を加える要素が多い。
パチ組み段階のプロポーションが良いので、ディテールアップや塗装が好きな人が楽しめるガンプラだと思います。
もちろん組み立てしやすいので、初めての人でもパチ組みで満足できるなら作ってみるのも良いと思います(`・ω・´)ゞ
ディスプレイするポージング例を紹介
今回は「アクションベース7」を使ってポージングを付けてみたいと思います。
アクションベース対応の3mm軸穴などがなかったので股関節に取り付けるようのジョイントパーツを使っています。
このパーツもしっかりハマったりしないので乗っけてる感じ(笑)




















肩周りの可動はまぁまぁ動かせましたが、やはり全体的にデザイン的にも構造的にも可動域はせまい。
最近のガンプラのようなダイナミックなポージングや躍動感を持たせるのはかなり難易度高めだと思います。
ただ、重量感のある武装の複数装備での立ち姿を見て分かる通り見栄えは良いのでちょっとした歩くポーズをつけて武装を持たせるだけで雰囲気は出せるのかなと思います!
HGUC リックドムIIの基本情報とパッケージ内容
商品情報を簡単にまとめます!(=゚ω゚)ノ
価格・発売日・イラストアート

登場作品 | 機動戦士ガンダム0080 |
メーカー | BANDAI |
キット名 | HGUC 1/144 リック・ドムII |
価格 | 1,870 円(税10%込) |
発売日 | 2004年01月 |
パッケージアートはやや古めで「ジャイアント・バズ」と「シュツルム・ファウスト」を持った絵で当時のHGUCガンプラ標準仕様ですね。

パッケージ内容は袋3袋に入った↑こんな感じ。
パッケージ内容
【説明書】

説明書表は完成見本の「HGUC 1/144 リック・ドムII」が掲載されたHGUCに多い仕様。
説明書は一枚絵タイプなので見づらい人はWEBの使用を推奨します!

裏面は武装やディテールの紹介。
カラーガイドも掲載されています。
見本は塗装済みなので、パチ組みではバーニアの色分けはされていないので忠実に再現するには塗装必須!
【シール】

ホイルシールが一枚付属し4箇所のみ使用。
マーキングシールで欲しかったナンバーなどもホイルシールなのは少し残念ですね。
【ランナー一覧】

ランナーは↑こんな感じ。
ランナーの実物をタップで見る






付属物一覧

ヒート・サーベル

ヒート・サーベルは1パーツで成形されており、グレー単色になっているので再現には塗装必須。

画像左は持つ箇所で右がサーベル先端。
サーベル先端にはバリのようなものがついていて精度があまり良くないように思います。

ヒートサーベルは側面に一直線のパーティングラインがでているので処理した方が見栄えは良いですね。

バックパックに基部をとりつけてマウント可能!
カチッとハマるので逆さにしても落下することはありません。

サイズ感は↑こんな感じ。
ドムがマッシブ過ぎてやや細すぎるように感じてしまうかも。

グリップは垂直に持たせると簡単にスッポ抜けてしまうので↑画像の通り斜めにさしこむと少し保持力上がります!
シュツルム・ファウスト

「シュツルム・ファウスト」3パーツ構成で色分けもちゃんとされていました。
造形自体は「HGUC ケンプファー」や「HGUC ギラ・ドーガ」とほぼ同じですが、弾頭(?)らしき部分のサイズはちょっと大きめに感じます。

↑画像右のように「ヒート・サーベル」同様少し角度をつけると滑り落ちるのを防止できます。
90mmマシンガン

「マシンガン」は単色で3パーツ構成。凹凸モールドで比較的メカディテールも感じるのでクオリティ的には満足できます。

銃口はパーツ分割で細い軸接続なので折れには注意したいところ。

上下から見ると合わせ目が出て、この時代はモールド化もされていませんね。
ジャイアント・バズ

「ジャイアント・バズ」も単色。
こちらの造形も「HGUC ケンプファー」に付属する物とほとんど同じなんですが、構造の一部はより簡素になっていますね!
HGUC ケンプファーのレビュー記事で付属するジャイアント・バズと比較する

グリップ部分は前後に可動します。


持たせる際にはハンドパーツを分解する必要はなく差し込むだけでOK!

サイズ感もマッシブなドムに負けておらず丁度良いサイズ感。
組み立てレポート
実際に組み立ててみた詳細を↓下記にまとめます(‘ω’)ノ
組み立てやすさ
- 組み立て所要時間:1時間半程度
- 組み立て難易度 :

ポリキャップは年代相応で精度は悪くバリが出ています。

胴体内部は挟み込むだけの簡易構造。
肩関節も一体化しているので、無理に可動させると破損の可能性もあるので注意したいトコロですね。

頭部はレッド・ネイビー・クリア・グレーのパーツ分割。
レッドパーツの内側にクロス型のクリアーパーツをを入れて閉じる仕様。

肩部も軸接続で内部にポリキャップ。

腰部周りは↑こんな感じ。こちらも特別複雑な構造はありませんね。

スリッパは大型で3パーツ構成で足首はボールジョイントで接続。

ヒザ下パーツの一部なんですが、最初から汚れが付着していたのはちょっと残念だったところ。
左右のパーツで付着していたので、剥離剤か何かの可能性がありますね。

ヒザ下内部の構造は↑こんな感じ。
連装バーニアの取り付けにもポリキャップを使う最近だと見ない構造。

ブロック毎に組み立てると↑こんな感じですね!
組み立てで気になった点
ポリキャップの精度が甘いので、使用する際には注意!
噛み合わせが良くないことが多々あり、組み立て時にしっかり閉じないなどの原因になります!
噛み合わせが悪い場合は一度取り外し、ポリキャップの向きを変更するか一部干渉している箇所を削るなどすると対策できます(^^)
余剰パーツ

余剰パーツはでませんがポリキャップから6つ余りが出ます。
素組みレビュー:色分け・ディテール評価
早速素組み状態の「HGUC リック・ドムII」の詳細を確認!(‘ω’)ノ
全体で見る「色分け」・「成形色」


頭部は小さめですが四肢がマッシブで力強さがあるデザイン。
胴体はやや短すぎる印象ですが、全体のプロポーションは非常に良いです!


色分けはシールを使っても足りていませんが、個人的に成形色だけでも十分に感じます。

バックパックは比較的小型で少々本体とのサイズ感は違和感が出るポイントかも。



肘・膝・胸部の一部にはメカディテールがあるものの、曲面の多いパーツ構成で装甲を纏ったようなガッシリしたデザインが魅力的!
パチ組みでこのクオリティは年代的なことを考えてもなかなか良いように思います(゚∀゚)かっこよ!

塗装済み完成見本と比較すると↑こんな感じ。
ホイルシールなども使われ、成形色のダークな色味よりもう少し落ち着いたトーンに調整されています。
色が変わって印象こそ違うものの細かく追加する色は比較的少なめに思います。
目立つ違いとしてはスラスターがレッドに塗装されていた点ぐらいでした。
部位毎のディテールクオリティ
部位ごとにフォーカスを当ててデザインやディテールを詳しくチェック!
頭部にフォーカス

- 頭部は曲面で襟は甲冑のようなデザインになっている
- フェイスは独特のレッドの装甲に中央にはクリアパーツに内部はシールで再現したモノアイ
- 首下には控えめの動力パイプでメカディテールを感じるポイント
- 頭部側面にはワンポイントの凹凸モールド
腕部にフォーカス

- 正面から見るとショルダーアーマーにモールドはない
- 側面は空間が空いていて肩部が見える
- トップから見ると合わせ目が目立つ

- 肩部は球体でグレーパーツで成形されモールドなどもない
- ショルダーアーマーはC字接続で肩部関節軸の被せる構造

- 上腕は緩やかな曲面パーツですが、前腕部は凹凸モールドが多め
- ハンドパーツはマニュピレーターの造形もしっかりモールドで造形
胴体にフォーカス

- 胸部はグレーの装甲で曲面デザイン。左右には小さいスリットの凹モールド入り
- 左脇には「拡散ビーム砲」がありパーツ分割で再現

- フロントアーマーは面が広くリベットモールドとマイナスモールドでデザイン
- サイドアーマーはリアアーマーとと形状を合わせて一体化しているように見せる工夫がある
- リアアーマーは大型で曲面で造形、インテークは深めにモールドが入っている

インテークは単色で分割されていませんが、されていてもおかしくないくらいしっかり造形されているのが非常に良かったですね!

リアアーマー裏には5連装バーニアがあります。

股関節周りは↑こんな感じでボールジョイント接続。
脚部にフォーカス

- 膝は肘と同じくリベットデザイン
- ヒザ下装甲は幅があり大型、側面には凸モールドでラインが入っている
- リベットの凹モールドも少量ある

- アンクルアーマーは大型
- スリッパも大きく足裏にはメカモールドもあるが肉抜きも一部ある

足首接続はボールジョイントで、裏には3連装バーニア。
ボールジョイントのついたパーツは向きが決まっているので組み立て時には注意した方がいいかも。
バックパックにフォーカス

- バックパックはグレーのパーツで成形
- 2基のバーニアは一体化してモールドで造形
- プロペラントタンクは小型

プロペラントタンクは軸接続でなかなか見ない独特な造形。

バックパックは左右でデザインが異なり、左側には「ヒート・サーベル」をマウントする基部を取り付けるためのダボ穴があります。
目立つ合わせ目やパーティングライン
下記は「HGUC リック・ドムII」本体に出る目立つ合わせ目やパーティングライン。

動力パイプ側面にはパーティングラインが入っていますね。

ショルダーアーマーはトップから見ると結構目立つ合わせ目。
ただ、上からか被せる仕様なので合わせ目消しが簡単にできて後ハメ加工もいらないのは楽できますね。

前腕の前後に合わせ目。モールドが多めの部分なので埋めるよりも段落ち化した方が良いかもしれません。

リアアーマーの中央にもしっかり目立つ合わせ目がでます。

プロペラントタンクも中央に目立つ合わせ目がでます。
HGUC リック・ドムIIの可動域チェック
可動域や保持力についてまとめます!
ポージングなど重視する方は要確認(‘ω’)ノ
各関節の可動域
頭部の可動域


- 首は上下に若干可動
- 回転は襟元が干渉して左右に45度くらい可動
- モノアイはレールなど可動ギミック非搭載
腕部の可動域


- 腕部は水平まで上がり意外と動かせる
- 上腕ロール可動
- 肘は1軸で90度可動
- 手首はボールジョイントで若干可動


人指し指はピンで接続しロール可動できてパーツを分解せず武装を持たせることができる
胴体の可動域

腰部は捻りが干渉なく360度回転できる。

フロント・サイドアーマーは上下に可動。
サイドアーマーは少し上げた状態だと前後可動もできる。


股関節はボールジョイントでハの字程度開脚できますが、装甲が大きめなのであまり開いていないように見える。
脚部の可動域

大腿部はロール可動できますが、パーツ分割されていないのでボールジョイント分の開きのみできます。

- 足は前に90度近く上がる
- 膝は90度曲がる
- 足首はボールジョイントで上下に同程度可動

膝裏の沈み込みは一部干渉して制限されます。
バックパックの可動域

バックパックはプロペラントタンクのみ左右に動かすことができます。
耐久力評価

↑下記画像で示す下記の点が弱点。
- ショルダーアーマー
- 股関節の抜け
【ショルダーアーマーの抜け】

ショルダーアーマーは上からC字のように被せる仕様なんですが、PS素材同士が削れてしまい摩耗するのが最大の弱点。
↑画像の通り摩耗して粉末が出ているのが分かると思います。
さらに合わせ目が出る箇所なので、少しでも緩むと顕著に抜けやすさが目立つ。
ポージングつけようとすると結構イライラポイントでした。
【股関節の抜け】

股関節は2004年当時に多かったボールジョイント仕様。
劣化などはしませんが、開脚するとテコで簡単に抜けるのがストレスポイントでした!
軸が破損するよりはマシですが、少しシブミは強化したいところ。
上記2つの問題は↓下「関節強化の方法」の記事で対策をまとめているので気になる人はチェックしてみてね!
他のドムと比較
今回は「HG ドム試作実験機」と比較してみました。

全体を比較すると「HGUC リック・ドムII」が全長は大きめ。
特徴であるショルダーの広い面や太い脚部は共通。
ただ、開脚幅の接地性で「HGUC リック・ドムII」がちょっと硬く見えてしまうというのはありますね。
ハンドパーツのサイズ差もありますね。



頭部を比較すると動力パイプが目立つ「ドム試作実験機」に対し「HGUC リック・ドムII」は最小限の露出とデザイン的に洗練されているのがわかりますね。

脚部の大まかな造形はそのままに強度を高めたような装甲のレイヤーデザインも発展しているように見受けられます。
項目 | HGUC リック・ドムII | ドム試作実験機 |
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発売年 | 2004年01月 | 2016年02月27日 (土) |
価格 | 1,870 円(税10%込) | 2,420 円(税10%込) |
組み立てやすさ | ◎ | ◎ |
外観プロポーション | ◎ | ◎ |
可動範囲 | △ | ◎ |
武装・ギミック | 〇~◎ | ◎ |
耐久力 | 〇 | 〇~◎ |
表で比較するとこんな感じ↑
流石に2016年発売の「HG ドム試作実験機」にはスペックで見ると遠く及びませんが、こと見た目に関しては個人的に悪くないように思います!
ディテールは少ないものの、逆に頑丈そうな見た目にはなっていますし、素立ちでのディスプレイは存在感も感じる。
アクションポーズが弱いのは残念ですが、ドム好きな人には十分刺さるデザインにまとまっているのではないでしょうか!・ω・
比較した「HG ドム試作実験機」の詳細は↓下記レビューにまとめているので良ければコチラもご覧ください。
HGUC リック・ドムII【レビューまとめ】
↑まとめるとこんな感じ。
概ね見た目に関しては申し分なく、古いHGガンプラとしては良いと思います。
可動性が弱すぎるので重要視している人にとっては大きなマイナスになる可能性は高そう。
ディテールや塗装でクオリティを高めることができる人には是非手にとって完成度を高める。あるいはステップアップに使ってみるのも良いかもしれません。
最後に良し悪しのまとめ!
良かった点・良くない点


レビューは以上!おしまい。
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