今回は↑こんな方向けにガンプラ作成ではつきものである「白化」の原因と対処方法をまとめようと思います。
プラモデルを作っていると必ず誰しもパーツの一部が白くなる経験をしたことがあると思います。
正直パチ組する方はあまり気にならない方も多いようで、スルーされることも珍しくありません。
こんなもんだよねって感じ。
しかし、より高いクオリティで作りたい方はめちゃんこ気になるはず!
結論からいうと、白くなる原因は素材のプラスチックが圧力で変形したことで、白化した部分は消すことができます!
本記事ではより詳しい
- 原因の解説
- 白化の修正方法
についてまとめていきます。
今回はガンプラ作りを始めた初心者向きの内容なので是非知らない方は参考にご覧ください。
すでに初心者卒業した方には基本のことが書いてあると思うので、軽く目を通したら↓下記関連記事なんかの方がおすすめ。
白化を修正する方法紹介
まず、白くなった部分は厳密に”ほぼ”元に戻すことはできません。元に戻すには熱を加えて再度変形させることになるので、基本的には別物という意味。
では、白くなった部分はどうするのか?
修正する方法は主に↓下記3通り!
どれも簡単にできるので、持っている物や購入するならこれかな?っていうので選んで是非実践してみてください。
表面を削って修正する
表面を削ったりすることで白くなった箇所を除去することができます。
削る方法
以上の方法で表面を削り、白化した箇所を少しずつ取り除くことができます。
削る方法①【爪で擦る】
シンプルに爪で擦るだけ!
小さい白化なら爪で簡単に削ったり、摩擦で視認できないほどプラスチックを伸ばすことができます。
ほんとにちょっとした白化くらいならこれで十分!
削る方法②【ヤスリがけする(番手順)】
ヤスリって白くなるんじゃないの?
↑そう!
そうなんですが、普通モデラーさんがガンプラを作る場合ヤスリがけは数回、しかも番手を変えて行われるのが一般的。
もし初心者さんが「やすりがけしたら白化したよ」ということであれば、それはヤスリがけを1度しかやっていないということ。
- 回目:400~600番でヤスる
- 回目:600~800番でヤスる
- 回目:1000番でヤスる
ヤスリは基本↑この段階で削るとキレイになります。
粗い目のヤスリから細かい目に変更していくことで、少しずつ白化した部分を取り除いていく流れ。
光沢感を強く出したいなら2000~3000番まで使い、塗装後コンパウンドを使って磨く猛者もいますが、初心者さんはそこまでしなくてOK!
手順としては上記がベターという紹介をしましたが、プラの強度や軟度でも消えるかどうかわからない時があります。
そんな時用のためにガラスヤスリを1本持っておくとかなり便利!
通常ヤスリとしてもモチロン使えますが、白化した部分がどうしても消えない時には圧倒的速さで処理できると思います。
使用後は端にカスがくっつくので、それはスポンジヤスリでサッと撫でるだけ!!
いくつかヤスリ使い分けしていますが、ガラスヤスリの使う頻度は圧倒的に多く便利だと思うので持ってて損ないと思うのでおすすめ。
削る方法③【白化した表面を切削する】
切削はヤスリと違って切った上で削り取ること。
実はヤスリの中にはこの切削ができるものがあります。
その中で代表的なのはタミヤの「クラフトヤスリPRO No.58」。
ただ削るだけでなく、削った箇所を切って除去するので普通に削ってもパーツが白化しにくいのが特徴。
実際使ってみた感じですが、白化せずに表面が削れているのがわかりますかね?
完全に白くなるのを抑えることはできませんが、明らかに番手の小さいヤスリの削り後とは違うことがわかると思います。
クラフトヤスリPROは削る力が強いので、一気に削って成形したりするのに向いてるツール。
基本的にはパチ組の方には不要ですが、こんな方法もあるという意味で紹介しました。
削る方法④【デザインナイフでかんながけする】
デザインナイフで白化部分を削る方法。
かんながけするように表面を少しずつ削っていくことと、細かい場所まで手を入れやすいのが良いトコロ。
コツとしては刃を寝かせず直角にせず、やや斜めに倒す確度で「シャッシャッ」っていう感じで処理すること←伝わった人感性高すぎな。
視覚的に隠ぺいする
「白化部分の処理は面倒」という方には手っ取り早く隠ぺいするのがおすすめ!
隠ぺい・・・響きは悪いですが、塗装する際には一般的に使われている言葉なのでスルーしてね(笑)
方法はいくつかあります!
隠ぺいする方法例
- 塗装する
- シールやデカールで隠す
隠ぺい方法①【塗装する】
シンプルに塗装して隠してしまう方法。
部分塗装ならガンダムマーカーや100均のプラモ用マーカーなどを使って手軽にできます。
弱点としては成形色に近い色を探す必要があることと、全く白化を処理しない場合、よく見ると多少不自然さを感じる所。
白化は残すにしても、ゲート処理はやったほうがいいですね。
ちなみにエアブラシを使う場合もゲート処理は必須!
隠ぺい方法②【シールやデカールで隠す】
パチ組でおわりたいけどもっと情報量(ディテール)を詰め込んでかっこよくしたい!
↑こんな方ならシールやデカールで隠ぺいしても良いと思います。
付属のシールだと必要最低限になってしまいますが、有名なガンプラな今だと専用デカールが販売されているものも多い。
白くなる部分を水転写デカールを重ねてサッと隠すのもあり!
注意点としては、後から水転写デカールを購入する場合、一緒にマークセッターなどの「デカールのり」を使った方が良いですね。
水転写デカールって、そのまま使うとのりが弱くて乾燥するととれちゃうことも多いので。
接着剤を使って修正する
最後に接着剤を使った修正方法。
使用するのは必ず「流し込み用の接着剤」。
普通のものだと逆に接着剤分面積が増えたり色が変色するのでNG!
流し込み接着材を使う理由は、
- 小さい凹凸にも入り込みやすいから
- プラを溶かす性質をもつから
- 速乾性が高くすぐに硬化するから
↑こんな感じ。
白くなるのはプラスチックの伸びなどの「変形」が原因だと先述しました。
流し込み接着剤は視認できないレベルで変形したプラスチックの細部まで流れ込むので、肉抜き穴を埋めるような役割ができます。
さらに流れ込んだ部位を溶かすので白化部分を無くすことにつながります。※溶かす力はそう強くありません。
ただしこの方法で使えるのは「ヤスリがけした箇所」に限定!
例えば軸に圧力が加わり白化してしまった!というケースでは使用できません。
ちなみに、↑紹介した流し込み接着剤「タミヤセメント(流し込みタイプ)速乾」は合わせ目消しにも最適!
「ガンプラの合わせ目消しに使うなら接着剤のおすすめはコレ!」の記事でも紹介しているので興味がある方は合わせてチェックしてみてね。
パーツが白くなる原因は「変形」
白くなる過程は様々ですが、原因と一言でまとめると「力による変形」←これに尽きると思います。
ランナー棒を実際曲げてみるとわかりやすいんですが、プラスチックはある程度軟性を残しています。
仮にそれを曲げる時、曲げる箇所にには左右に向かう力が加わり、結果プラスチックは「伸びて変形」。
この伸びた部分が白化の正体。
イメージするならガムを引っ張って伸ばした状態に近い。
ガム口から出してみんな伸ばしたことくらいありますよね・・・?
ないか。
そうか(笑)
それはそうと!
「ヤスリがけとは違うけど?それでも白化の原因は同じなの?」って声も聞こえてきそうですが、結論同じ!
ヤスリがけの場合、ヤスリについた凹凸を引っ掛けて削っているので、
- プラにひっかかる
- 引く
この過程の中で引く力や摩擦熱によってプラスチックが伸びやすくなり、細かい変形がたくさん起こります。
結果、ヤスリがけした箇所全体が視認できないほど細かい変形を起こして白化した集合体の状態になるのがヤスリがけの白化。
ニッパーの場合だと、プラモに対し左右から圧力をかけているので徐々に変形して白化していくのがわかりやすいですね。
ニッパーの刃が厚ければ厚いほど接触面積が増えるので圧力が増し、結果白化の範囲は広くなります。
とはいえ、全てのヤスリやニッパーでこうなるというものでもなく、中にはできるだけ白化させない仕組みをしているものもあります。
下記では白くなった箇所を修正する方法や、視覚的に見えないようにする方法を紹介します。
【白くなる原因まとめ】
- 白化はプラスチックが伸びて変形した結果
- ヤスリがけ時の摩擦や引っかく力で変形する
そもそも白化させないようにするには?
ガンプラ作りにおいて、現在「確実に白化させない」ということは無理だと思います。
しかし、「白化する範囲を最小にする」といった抑える方法はあります!
結論から言うと
この2つの方法がスタンダード!
専用の道具を使う
専用の道具類を使うことで、白くなる確率と範囲を小さくすることができます。
- タミヤ 先細薄刃ニッパー
- ゴッドハンド(GodHand) アルティメットニッパー
上記はガンプラ作りの動画や資料を探していると必ず目に入る有名な工具。
プロ御用達の間違いない性能なんでお値段も相応。
パチ組勢には是非使って欲しい2つですね。
特にゴッドハンドのアルティメットニッパー。
これは片刃ニッパーと呼ばれるもので、挟むように切り取らず、力を片方のみから加えるので変形箇所を半分にすることができます。
刃先も薄くプラスチックに接触する面積の小ささも加わり白くなるのを抑えることが可能。
プロ御用達と言いましたが、ガンプラ作りを長く続けるなら初心者の方こそ使ってみてほしいアイテムですね。
ゲート位置からギリギリをカットしない
こちらは少し手のかかる方法です。
先述した通り片刃ニッパーでカットするのが効果的ではあります!
あるんですが、ニッパーのキレが悪かったり物が良くな場合、パーツと接触させた状態でカットすることでパーツの一部がえぐれてしまうことがあります。
えぐれてできた凹穴内部が白化してしまう可能性があります。
↑画像右のように、深く削りこまないとヤスリは届かず、周囲まで大きく削る必要がでてきます。
塗装するなら接着材で埋めてしまえばいいのですが、パチ組だと結構目立つ状態で残ってしまうんですよね。
ではどうしたらいいのか?
方法の1つとして、「ランナーの一部をヤスリで削りきれるくらいの厚みを残す」です!
二度切りで根本から切らずに少し残し、残った部分をヤスリで削り、ガラスヤスリやシャイナーをかけることで白化せずにキレイに処理することができます。
ただ、この方法は極端に狭い箇所や極端なくぼみのような曲線には使いにくいので、一つの方法として持っておくと良いと思います。
1度目のカットから少し残すじゃだめなの?という疑問が出ると思います。・・・ぼくもそう思う(笑)
ただ、1度目はゲートとランナーという2点に繋がっているので、力の逃げ道がパーツ側にかかりやすく、最初から少し残すようにカットすると白化する範囲が大きくなる可能性があります。
これはケースバイケース!材質の硬度や軟度、周囲ランナーの形状にもよるので、2度切り後なら間違いないよねって感じ。
もし多少白化しても良いと思う場合は実際に試して経験してみるのもあり!
ガンプラ作りで白くなる原因と対策【まとめ】
以上ガンプラ作りで「白くなる原因」と「対策」についてまとめてきました。
この記事のまとめ
まとめると大体こんな感じ。
いずれも工具や物が必要ではありますが、誰でも比較的簡単にできる内容だったと思います。
また、今回は主にヤスリがけ段階で発生する白化対策。
パーツの軸などに入る白化には使えない内容なのでそこは留意してください。
今回は以上!
参考になれば幸い
【初心者におすすめの道具】
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