知らないガンダムのガンプラを購入して「当たり!」と思うキットの一つを教えます!(ただし中級者に・・)
それが「HG ガンダムマルコシアス」。
本編では登場せず、鉄血のガンプラとしてはちょっと価格もお高めのキットですが、再販で購入して組み立ててみたところ思ったよりかなり良かった!
そこで今回はこの「HG ガンダムマルコシアス」をレビューしてその詳細をお伝えしたいと思います。
正直結論から言えば、初心者向きではありません!
鉄血特有のポリキャップの多用と、重量のあるバックパックでパチ組だと可動関節が弱く不満が出る可能性が極めて高い。
しかし、それを自分で解消できたり、特に不満に思わないなら、鉄血シリーズの中でもおすすめできるキットだと思います。
組み立てやすさ
組み立て所要時間:二度切りなし、凝ったゲート処理なしで約2時間
全体にポリキャップが使用されており、組み立て時には一部気になる点があるものの、ガンダムフレームを使用した鉄血らしい組み立てで初心者さんでも簡単に組み立てができます。
ランナーも少なく細かすぎるパーツもほとんどありません。
可動域
胴体には肘の二重関節はありませんが、肩の上部への若干引き出しでき、胸部中心に上下ロール軸、腰部にボールジョイントといった仕様でポージングは結構決まります!
脚部は鉄血らしい柔軟な可動ができ、バインダーを反らすと180度開脚は余裕。
外観
鉄血ガンプラの中でも厚い装甲と大型のバックパックでかなりボリュームがあるように見えます。シール補填による色分けは結構多めですが、モールドは多い。ショルダーや足元に追加装甲があることでよりマッシブな見た目になっていました。
ギミック
背部のバインダーとサイドバインダーを展開することで隠しアームを展開することができ、同時に内部には短剣を格納することもできます。武器のバスタードメイスには刀も格納しているので、脱着が可能!
耐久性
全体ポリキャップ仕様の鉄血HGがベースなので、特に腰から脚部にかけてすぐにゆるくなってきます。バックパックも2軸なので、数度付け外しを繰り返すと重量的にもポロリが発生しやすい。
コスパ
ボリュームと可動でみると満足度高いのでコストパフォーマンスは良いように思いますが、通常の鉄血シリーズの関節の弱さを考慮するとそこまでいいとは正直言えません!
- 登場作品:機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ ウルズハント
- メーカー:BANDAI
- グレード:HG 1/144スケール
- 価格:2,420円(税10%込)
- 発売日:2020年03月07日
タップで解説を見る
アプリ「鉄血のオルフェンズ ウルズハント」に登場する現存確認されていない機体。悪魔「マルコシアス」を冠しており、厄祭戦時に失われた機体の一機でエイハブ・リアクターを2基搭載した唯一の機体。ストーリー当初「端白星(はじろぼし)」という名前で登場したが、モビルアーマーと邂逅することで「マルコシアス」の名が浮き上がる。
↑設定はこんな感じ。本編には登場しませんが、ハシュマルを思わせるカラーリングにウィングのようなバインダー。仕込まれた隠し腕の展開など、鉄血ガンプラの弱点は克服できていないものの、プレイバリューが高いと思うガンプラでした!
本記事ではHG マルコシアスの、
上記の内容でまとめていきたいと思います。
入手難易度は高め。気に入ってくれた際には是非マルコシアス友達になりましょう(笑)
10月1日時点ではまだ再販されたばかりのキットなので、競争率は高いですがワンチャンamazonで購入できます!
本記事を読んでもらって、「それでも欲しい!!!」という方は是非作ってみてください。
HG マルコシアスの組み立てレビュー
まずは組み立て段階で気になったポイントや発生する余剰パーツ、付属品について紹介!
説明書は一枚タイプでWEB版も公開されていました。
画像左の完成見本と完成品を比べると、随所の赤やアンテナのグレーなど色分けはされていませんのでシールが付属します。
シールによる補填箇所は細かいながら結構多め。
本記事のレビューではカメラアイのシールだけ使用。メッチャ小さいし片目ずつ分割されているのでピンセット使わないと無理ゲーです!ご用意を(笑)
下記では
上記の内容を詳しくまとめます。
ランナー構成
ランナーは↓こんな感じ。
写真撮り忘れましたが、小さいC2ランナーもあります。
組み立てて発生する余剰パーツはポリキャップと、肩に使うパーツですね。
付属品
【武器一覧】
- バスタードメイス
- 短剣
- シールド
- ナックルガード/クロー
バスタードメイスを鞘に見立てて大太刀を収納することもできます。
シールドは腕に空いている3mm穴に軸で接続。
穴は左右に空いているのでどちらの腕にも装着可能。
ナックルガードとクローは向きを変えるだけですね。差し込みは軸なんですが、特定の形状に合わせている仕様で取り付けたまま回転はできません。一度取り外して付け直す必要がありました。
ダボのいちを変えることで展開状態と収納状態も再現できます。
可動範囲は広い!
可動域についてまとめていきます。
↑まとめはこんな感じ!以下ではそれぞれのポイントを詳細にまとめていきます。
頭部の可動域
上下の可動。↑方向はまぁまぁ上がって、俯きは顎パーツが干渉して深く沈みませんでした。
顎のパーツ干渉は回転にも影響して大きく動かすことはできませんでした。
左右には若干振れるようになっています。
腕部の可動域
ショルダーアーマーの可動できることもあり、水平以上に上げることができます。
2020年発売キットですが、2016年ベースキットが流用されているので二重関節はありません。それでも可動域としては十分動かせます。
肩の付け根はボールジョイントなので、前後にある程度動かすことができ、深く動かしすぎるとジョイントが抜けます。
ちなみに、肩付け根のジョイントは上方向に若干引き出せるようになっていました。肩が上がる要因の1つですね。
HGだとショルダーアーマーの一部が動くのはたまに見かけますが、2つ動くのは中々ないんじゃないかな?
大きくガッツリ動かせるので、肩の可動域を広げるのにも一役かっています。連動はしておらず、それぞれ独立して動かせますね。
胴体の可動域
胸部には前後ロール軸、腰部にはボールジョイントが入っているので大きく仰け反らせることができました!(メッチャ仰け反るやん)
ただし、前屈はできません!腰部当たりの装甲と腰部装甲が接触して動かせない感じですね。
捻りもしっかりできて、左右にも割と大きく振ることができました!
腕部の可動域の狭さをカバーできるくらい胴体の可動は柔軟。
脚部の可動域
股関節は軸なので180度開脚できるのはもちろん、ガンダムフレーム特有仕様のロール軸があり、ガッツリ回すことができます。
サイドのバインダーは前後柔軟に動かせるので少し逸らしてあげると開脚は余裕ですね。
膝はふくらはぎに取り付ける大きめのパーツが干渉して深く曲げることはできませんでした。
個人的に膝曲げはポージングにも影響するので、マルコシアス唯一ポーズにマイナス制限をかけてしまう箇所だと思います。
足首の可動域
最後に足首。上向きにはちょっとだけ動き、下方向には大きく可動できます。
鉄血シリーズは浮遊する空中戦が宇宙くらいなので、できれば走っている動きを想定した作りにしてほしかったなと個人的には思うところですね。
背部バインダーの可動
背部のバインダーは前後・上下に大きく可動させることができます。
ここはポリキャップではありませんが、バインダーの重さで勝手に動くので補強必須。
バスタードメイスは背部にマウントパーツを取り付けることができるので、それにダボを合わせることでポロリしないマウントができます。
ホルダー自体にも可動軸があり、上下に可動OK!
以上、可動域の詳細でした!
搭載ギミックは主にバインダーの展開!
実装されている展開ギミックの紹介。
サイド・背部のバインダーはそれぞれがアームのように展開できる仕様。
背部に関してはあまりフレキシブルに動かすことはできませんでしたが、見た目は迫力がでるギミック。
背部の方は一部差し換えで短剣装備ですが、サイドのバインダーは差し替えなしで短剣を持った状態で展開できます。
差し替えなしでこういうギミックが動くとテンションあがりますよねー!
ポージングで造形と魅せ方をレビュー
それでは簡単にポージング例を紹介!
先にお伝えしておくと、正直ポロリがメチャクチャ多くてアクションポーズがほとんど撮れていません!!!
全身補強後再度撮影して更新するので、少ないことをご了承ください。(マジで初心者さんにはおすすめできないや)
関節ガチガチに補強してアクションポーズ撮影してきました!ポロリしないとほんとに良いキットだと改めて思いましたね。
補強方法は↓カスタム案に記載してます!
冒頭でも書いたんですが、配色と背部バインダーのデザインがMAのハシュマルを連想させると思いました。
頭部大きいアンテナや全体的なフォルムが鳥っぽさを感じます。
色分けは甘いですが、全体的に細かいディテールがあるので、情報量に物足りなさは感じません!
ちなみに今回のレビューは「アクションベース8」を使っています。
ナックルクロー!
シールドにも深いモールドが刻まれていて良い感じ。
バスタードメイスの重量はバルバトスルプスのメイスより全然重いので、重量で手首とれます。
元々ゆるさは組み立てで感じていましたが、動かすとそれがより顕著にわかりますね。
ポージングで前屈できないので躍動感は少し弱いですが、やはり可動域に不満を感じることはなさそう。
ポロリ以外は(笑)
マルコシアス唯一の飛び武器である「レールガン」・・・構えてみたものの、発射口周辺が黒単色でよくわかりませんね。
バインダーを展開してアームに短剣を持たせた状態!ボリュームがあってかなり良い感じ。
大太刀の刀身にもモールドが入っていて細かい。個人的に気に入ったので、ビンビンに尖らせてカスタムしたくなってきました(笑)
背部バインダーはできないんですが、サイドのバインダーは前方に伸ばして攻撃するように使用できます。
かっこよさは伝わってるよね(; ・`д・´)
同シリーズガンプラとの比較
ぼくのお気に入り「HG バルバトスルプス」と比較してみたいと思います。
外観の比較!全長は同じくらいの大きさ。
ディテールに関して、バルバトスは白で見にくいんですが、同じくらいの情報量で気持ちマルコシアスの方が多めかな。
使用されている内部のガンダムフレームは同じ物が使用されていると思うんですが、バルバトスはその軽量な見た目なので、大きな影響はありませんでした。
対してマルコシアスはバインダーの重量も含めかなり重く、ポリキャップの柔らかさでは支えきれなですね。
っていうかポリキャップとボールジョイント使いすぎ設計!!!!
ちなみに頭部のサイズはかなり違っていて、マルコシアスはバルバトスよりかなり小さ目。その代わりアンテナが大型。
比較項目 | ガンダム バルバトスルプス | ガンダム マルコシアス |
---|---|---|
発売日 | 2016年10月01日 | 2020年03月07日 |
価格 | 1,100円(税10%込) | 2,420円(税10%込) |
付属武器種類 | 1種 | 5種 |
人気度 | 高 | 高 |
価格と発売日などを比較してみました。
マルコシアスは割と最近発売されたキットですが、ベースは2016年物なので、違いがでるのは外装のディテールなどに絞られると思います。
価格は鉄血系HGの中でも特に高い。
マイナスに感じる関節の弱さを考慮して、この価格が妥当かどうかを検討する必要がありそう。
HG マルコシアスの長所と短所
長所と短所をまとめます!
↑まとめるとこんな感じなんですが、要は”見た目特化のガンプラ”だと思います!!!!
↑特に「関節の保持力が全体通して良くない」←これに尽きる!
関節という関節のいたるところがゆるく、腕もバスタードメイスを持たせるだけでめちゃくちゃすっぽ抜けました。
ポージングをとる時のストレスが初期のRGに匹敵するレべル。
これはさすがに個体差ではないと思うので、自力での補強が必須。
初心者さん向きにいうと、補強前提のキットに2,400円はちょっと高すぎる気がするので、推すことはできませんね。
カスタマイズ提案
- 関節補強←マスト
- 部分塗装
- スミ入れ
- 胴体の延長←中級者向け
個人的に↑この4つをやると大分印象も実際の見た目も変わると思います。
4つ目は初心者さんには難しいかもしれないので、それ以外で挑戦してみるのをおすすめ!
もし、見た目でベタ惚れした初心者の方は補強する方法を「ガンプラの関節簡単補強でゆるさを解消」の記事でまとめているので、是非参考にしてみてください。(試す時は自己責任でね)
【※実行した補強方法】
ちなみに、撮影に支障がでたのでぼくは補強しました!例としてやり方の1つを紹介。
マルコシアス気に入ったので、後ほどゴリゴリにいじる予定。なので、汚れてもいいから確実に補強できる「接着剤(ゼリータイプ)」を使用しました。
- 手順1:粗すぎるくらい粗いヤスリで関節軸にキズを付ける
ポリキャップやKPSはツヤツヤすぎて摩擦が軽減されます。なので少しキズをつけて表面に摩擦ができるようにします。そこにゼリータイプ接着剤で薄くコーティングする。
ゼリータイプを使用しているのは、間違って関係ない箇所に流れ込むのを防止するため。 - 手順2:接着剤を少量ずつ爪楊枝で薄く塗り広げる
ゼリータイプは塊で塗布してしまうと完全乾燥までに多少時間がかかります。薄く塗ることで乾燥時間を短縮できます。イメージとしては2度塗り。一層塗り、乾いてから2層目を塗布。 - 手順3:乾燥
あとは完全乾燥を待つだけ。瞬間接着剤を使うとパーツが白くなることがあります。これを防ぎたい方は「硬化促進剤」を使うと回避できます。見えない箇所なら目の細かいヤスリを当てるのもあり。
↑やり方はこれだけ。
もし「汚したくない!」、「後で売ることを視野に入れている!」という方にははおすすめできない方法!別のビニールを噛ませる方法などを参考にチェックしてみてください。
HG ガンダムマルコシアス【レビューまとめ】
以上、ガンプラの「HG ガンダムマルコシアス」の組み立ての気になるポイントや可動域、長所と短所をまとめました!
記事をまとめると、
- 組み立てはシンプルで組み立やすい
- 造形・ディテール量が十分
- 可動域も悪くなく、特に脚部は超動く
- 全体的に使われたポリキャップで関節が弱い
↑以上がレビュー結果ですね。
HGとしても鉄血シリーズとしてもキットの価格が高いので、ちょっと前のぼくなら不満爆発だったと思います。
今は自分で補強できるので、損した気はしません。むしろこの造形クオリティならあり。
ただ、繰り返しになりますが初心者さんが購入した場合、高確率で不満がでるガンプラだと思うので、鉄血シリーズが欲しいならバルバトスとか丁度良いのでそちらの購入をおすすめ。
初心者の方やパチ組勢の方に優しくないキットなので要検討してね!
ぼくはハシュマルっぽさや隠し腕など好きなので、今作ってるのおわったらゴリゴリにいじってみたいと思います。
以上!今回はここまで!
他のHGガンプラレビューも色々紹介しているので、気になる方は是非もう一本チェックしてみてねー。