今回は造形はかっこいいけど可動が微妙・・・でも好き!そんなHGガンプラの1つである「HG ガンダムスローネアイン」をレビュー。
登場作品 | 機動戦士ガンダム THE ORIGIN |
メーカー | BANDAI |
グレード | HG(ハイグレード) 1/144スケール |
価格 | 2,090 円(税10%込) |
発売日 | 2015年05月15日(金) |
2015年発売で比較的可動・造形共にHGガンプラのレベルが上がってきた年代のキットです。
とはいえ、「ガンタンク」なので、言っても可動性とかはかなり制限されるんだろうなーと思ってたりしました。
作ってみると、掌に丁度乗るサイズで戦車のようなフォルムにボリューム感!
ガンプラとはまた違った密度感のようなものを感じます。
ロートルメカ&ミリタリー感強めのデザインに、モールドがふんだんに刻まれてメカディテール量は申し分ない。
組み上げた段階で期待値がかなり高い出来上がりでした!
【レビューの総合評価】








ゴツゴツした重量級メカデザインが特徴で、随所にボルトのようなモールドもあり時代背景に古さを感じるデザイン。
外観もライトグレー・グレーなど落ち着いた色で統一されデザインともマッチしていると思います。
目がいってしまう履帯部分もそうですが、長めの「大口径砲」も負けずシッカリ存在感がありますね。

MS型HGガンプラと比較すると可動性は落ちるものの、可動域拡張ギミックによってガンタンクとは思えないアクション性を実現しています!
デザイン・カラーリング・ディテールの3点から見て見栄えのレベルは素組み時点でかなり高め!!!
組み立ても簡単で新鮮味が楽しめる!
コストパフォーマンスも良くハイクオリティを感じさせる大満足のガンプラでした(=゚ω゚)ノ
組み立てやすさ・色分け評価
一部細かい装飾パーツはあるが、1パーツが大きめで初心者でも簡単に組み立てできる。
作りもHGガンプラとは異なる点、例えば履帯や可動ギミックなど特徴的で楽しめる。
可動域評価
基本的に動かしにくさはデザイン的にお察しの通り。
ただし、履帯部分に可動ギミックが入っているので足のように動かせる点で本来のスペック以上の可動性を表現できます。
耐久性・安定性評価
動かしていてポロリなどもなく劣化を感じることもありません!非常に優秀!
ただ、履帯を繋ぐボールジョイント基部に関しては破損する可能性があります。
外観・プロポーション評価
人型HGガンプラとは大きく外観が違いますが、マッシブさを感じる重量感。
デザイン的な評価ですが、メカらしい動きにくさも表現され、特にモールド量の多さは目を見張るものがあります。
ギミック評価
ギミック数は少ないものの、可動性を拡張でき、ポージングに表現も加えられる点で評価高め!
コストパフォーマンス評価
タンク型と分かった上で購入する方にとって、コストパフォーマンスは非常に高い!!
下記ではそれぞれの項目をより詳細なレビューでまとめていきます!
気になる点がある方は是非参考にご覧ください(=゚ω゚)ノ
キット内容と組み立て

↑パッケージイラストはこんな感じで3Dよりもイラストテイスト強めですね。

ランナーは3袋にまとまっていました。
ライトグレー・グレー・ビスケットで構成されています。

色分け補填用のシールはほとんどありません。
ホイルシールはなくマーキングシールが1枚付属。
①~③までのライン以外は専用マーキングシールが多く付属してくれるのでお手軽にディテールアップもできますね!

ORIGINキットなのでクオリティは期待していましたが、それ以上の面滅なメカモールドが入っています。

関節にはポリキャップが使われていますが、精度が高くバリなどもないものが使用されています。
かみ合わせに不備も感じず良好!

↑各部位を作って最後に組み上げる流れで組み立て!
ランナーの詳細は再販情報・特徴情報と一緒に↓下記事にまとめているので、徹底的に知りたい方は合わせてご覧ください。
下記は作っている様子。

構成するパーツは少なく、1つ1つのパーツが大きめなのが分かると思います。

唯一のクリアグリーンパーツはフェイスに使用。取り付けて上下から挟み込むだけ。

肩関節はポリキャップ構成!
内部にポリキャップを仕込むことで差し込んだ軸を抜けにくくしており、且つポリキャップを入れるスペースも余白が無いのでシブミが低下しづらい設計。
パーツのかみ合わせにも影響がでないように設計されているのがわかるのでGOODだと思ったポイント!

胴体パーツも大きく数パーツで構成。細長いボールジョイント軸は首用で破損に注意したいポイントですね。

モールドの細かさを先述しましたが、↑画像の通り小さいモールドの肉抜きなど凝っているのが伝わるはず!

大口径砲の組み立てにはピストンシリンダーがあり、内部までシッカリ再現した作り!
ジャストフィットするので難しさや破損の心配も特に感じませんでした。

組み立て後の余剰パーツとして「背部の排煙ダクト」と「が1つとポリキャップが数個」余ります。
この通り、組み立ても非常に簡単で誰でも作りやすいキットだと思います。
注意点としては履帯部分のタイヤ、3番と4番のパーツで表・裏が異なる点。
間違えると取り外しが面倒なので、説明書通り進めるのをおすすめ!(同時に作るとミスる可能性あり)
外観と可動域

完成!
成形色でも鉄らしいシルバーをライトグレーで表現できていると思いますが、部分塗装で金属感をプラスするとさらに見栄え良くなりそうですね_(_^_)_
それでは各部位の詳細や可動域などフォーカスを当ててチェックしていきましょう。
頭部詳細と可動域

正面から見るとバイザーフェイスに縦のスリットモールドとかなりいかつい印象のガンタンク初期型。
頭部側面には「バルカン・ポッド・システム」のような造形で左右アシンメトリー。
何かまではわからなかったので、良かったらコメントで教えてください(‘ω’)ノ

後頭部から見ても複数のパネル構造を思わせるラインが多数!
これはスジボリしがいがありそう(;’∀’)ヒエ~

首は上下に少し、一回転できて左右に若干振れる程度。
ボールジョイントのみなのでこれぐらいに収まるのはしょうがない所ですが、個人的にもっと動かせないと思っていたので高評価。
腕部詳細と可動域

肩にアーマーはなく布のようなシワを表現した造形。
実際はPS素材なので軟性はありませんが、可動には特に問題ありませんでした。

肩付け根近くには「大口径砲」を固定するためのポリキャップがあります。

フィットするように窪みも用意されているので可動の妨げになるようなこともありませんし、ブレる心配もなし!

腕部は上腕から先端まで筒形状。
全体的に見て外装にモールドが特に少ない箇所でした。
先端マニュピレーターはフィンガー形状ではなく「4連装機関砲」になっています。

機関砲には細かい丸モールドも入って銃口だと分かる凝ったデザイン。

腕は水平に90度上がり、肘は90度以上で二重関節ではありません。

上腕は標準のロール可動で捻りもOK。

「4連装機関砲」は手首当たりからロール回転できます!
胴体詳細と可動域

ボディはメカディテールが豊富!
広い面はパネルに見立て、隅に細かいモールドで繋ぎ目を表現。
胸部横には「スモーク・ディスチャージャー」、腹部下には「3連装機銃」を搭載!
「3連装機銃」先端部分は別パーツ化されているtので取り外し可能。

背面には「大口径砲」の射撃時に使用する排煙ダクト。
モールドは深く造形レベルの高さがわかります。これだけ深いと掘り直しもほぼ必要なさそう。

履帯に繋がる腹部した部分。
正面・背面から見てもメカディテールが豊富。
さらに後方にはダクトモールドに、底面には廃熱ダクトのような成功なモールドが多数!!!
この辺はメカ好きな方にはたまらんのでは?
ぼくはたまらんっ!!!(*´Д`)ハァハァ←(笑)

胴体と履帯部分はボールジョイントで接続。

前後に若干!ほんとに若干可動!!!

捻りは大きく360度いけます!干渉する箇所はありませんでした。

ほぼ全体的に見て合わせ目がでないように設計されていますが、腹部裏側にはやや目立つ部分があります。
横から見える部分なので気になる方は合わせ目消しや、段落ちモールド化させちゃってください。
面倒な方向けに瞬間接着剤を使った合わせ目消しの方法を「【初心者向け】瞬間接着剤を使った合わせ目消し」の記事で紹介しています。
履帯詳細と可動域


履帯は複数の車輪を組み合わせた形状。
内部まで肉抜きされシッカリ車輪が再現されています。

裏打ちモールドもビッシリ!!

履帯は土台部位と太目のボールジョイントで接続します!
肉抜きされているのが気になりますが、シッカリ接続され可動性を高めることができる注目ポイント!

↑こんな感じで履帯を脚部のように見立てたアクションができます!

履帯を安定させる際には土台部分の3点に差し込むことで固定できます。
HG ガンタンク初期型の付属品

付属品は「大口径砲」のみ。
サイズは長く、造形・構造も凝っていて非常に良くできているので個人的には満足!

↑画像の通り砲身と後部の一部が可動。
組み立ての様子でも見せた通り、砲身を動かす際にはピストンシリンダーが連動するのがメカニカルでメッチャ良い!!!

砲口は細くビームサーベルなどの取り付けはできませんでした!
ポージングで魅せるHG ガンタンク初期型!
それではポージング例を紹介します!


基本的にこんな感じで上半身周りを動かして表現するのでMSよりは幅が狭まるのは仕方のないところ。

ただし、↑こんな風に履帯を使うことでバウンド表現やジャンプなど高い機動性を表現できました!


ジャンプして「大口径砲」で狙い打ち!












蹴りまで表現できた「HG ガンタンク初期型」のポージング例でした!
履帯の独立可動ギミックを設けることでMSのような柔軟な可動ができ、劇中では見れない高い機動性を表現できましたね(‘ω’)ノ
ぼくのように機動性が好きな方は同じように工夫してディスプレイしても良いですし、「ガンタンクはそんな動きしないっ!」という方はそのまま置いとくだけでも十分!
ちなみにアクションベースを差し込む3mm軸穴が無かったので、今回は100均スタンドの挟み込むやつを使いました!
耐久性はメッチャ良い!
人型MSのガンプラだと脚部周りに劣化・干渉・不具合などが出ることが多いですが、ガンタンクのデザイン的にその辺のリスクは解消!
履帯の独立可動ギミックに関しても保持力も良好で動かしていて不満を感じることは一切ありませんでした。
2時間半動かした程度なので今後ポリキャップが痩せていく可能性はあります。
で、フレキシブル過ぎた結果、調子に乗った末路が↓コチラ。

画像の通り、柔軟に動かせる仕様に対し、パーツ強度が足りていませんでした!!!
というか、ぼくがやり過ぎたっぽい(笑)
フレキシブルでポリキャップの保持力は高いが基部の強度を考えて動かした方が良さそうです(笑)
【修正後】

折れた箇所に1mm穴を空けて、突き抜けた状態で基部側にも穴を空け真鍮線を通します。
流し込み接着剤を流して少し内部で癒着させます。
※流し込み接着剤は多く使わないこと!流し込みすぎると逆に内部の強度性が落ちます!
真鍮線の詳しい使い方は↓下記事でチェック!

流し込み接着剤の後は基部に空いている肉抜き箇所の補強。
強度性が関連しそうな箇所に黒鉛を混ぜた瞬間接着剤で折れた軸の表面と共に埋めていきます。
簡単にできる瞬着でやっていますが、ここはパテでもOK!
↓瞬間接着剤でのやり方は合わせ目消しと容量は同じなので是非チェックしてみてね(=゚ω゚)ノ

無事修正完了!
接着剤が足りずに隙間出ちゃってますが、この辺は塗装する時に一緒に直します!
とりあえず修理完了で、ガシガシ動かしても大丈夫でした(‘ω’)ノ参考までに。
破損しましたが修理は比較的簡単なので、初挑戦の練習にも良いかもです。
そもそも破損させないように動かすのに注意しとけば普通折れません。
ぼくは耐久度の検証も含めてガシガシ動かしているのでたまにこうなります(笑)
↓その他破損したキットを見る↓
折れた!HGCE ブラックナイトスコード カルラののレビュー
同シリーズのガンプラと比較
同じORIGINのガンプラである「HG ドム試作実験機」と外観を比較!
主にサイズ感が伝わればと思います。


全長は明らかにドムの方が大きいですが、幅と密度感はガンタンク初期型に分があるのが伝わるでしょうか?
他レビュー記事を見ても思ったんですが・・・ガンタンク初期型、実際に手に乗せると画像以上のサイズ・密度感に感じます。
↓最後に定価やクオリティなどを簡単に表で比較してみました!
比較キット | 価格 | 付属品の充実度 | ギミック | 造形クオリティ | 可動範囲 |
---|---|---|---|---|---|
ガンタンク初期型 | 2,090 円(税10%込) | 〇 | 高 | 中~ | |
ドム試作実験機 | 2,420 円(税10%込) | ◎ | 高 | 高 |
比較ポジショニング
※オレンジに近く、大きくなるほど可動性が高い
HG ガンタンク初期型をカスタムアップ!
HG ガンタンク初期型は素組みでも十分飾っていられるクオリティですが、塗装やスミ入れ、部分塗装、ウェザリングなどできることがはたくさんある!!
特に地上用という点でスミ入れも同時にできるウェザリングは楽にできる方法ですね(‘ω’)
簡単にできるので、ガンタンク初期型を購入する初心者さんには是非挑戦してみてほしい。
↓タミヤのウェザリングマスターが手軽でおすすめ!
汚し方によって種類があるので、どんな風に汚したいか決めて選んでみてください。
ガンタンク初期型は鉄感強めなのでサビ表現がベターだと思いますが、お好みでチョイスしてねー。
HG ガンタンク初期型【レビューまとめ】
今回は「HG ガンタンク初期型」のレビューをしてきました!
レビューした感想としては↓こんな感じ。
メカディテールが豊富で機械チックなデザインが何より魅力!
ガンタンクとは思えない可動性の高さに関しても驚愕で、意外なメリットでした。
メーカー希望価格「2,090 円(税10%込)」に対しクオリティは申し分ありません。
動かして楽しみたい方・飾って楽しみたい方のどちらにおすすめできる満足度の高いガンプラでした。
レビューは以上!(=゚ω゚)ノ
コメント