今回はダサいと思ったらかっこよかった「HGCE ライジングフリーダムガンダム」のレビュー。
2024年製最新フォーマットのHGCEガンプラで、「SEEDアクションシステム」を搭載し、HGとしては広い可動を実現したキット。
設定画を見た時はガッカリしましたが、組み立ててみるとかなり印象が違い、フリーダムの系譜を直感的に思わせながら独特の使用になっていて個性的で良かったガンプラ。
気になるのは最新技術「SEEDアクションシステム」やその他のクオリティですよね。
↓クオリティ評価はコチラ↓
組み立てやすさ
HGとしてはパーツ数が多めですが、パーツ同士の組合せもよく、シンプルな構造。初心者でも作りやすいキットです。
可動域
SEEDアクションシステムを搭載した2024年最新フォーマットのHGガンプラで、胴体の広い可動範囲や股関節、ウィングの可動域拡張がポイント!
外観
HGCEとしてはややプロポーションが良いとはいえませんが、パーツに刻まれた細かいモールドの数やパキッとしたエッジでメリハリのある外観。
ギミック
HGとしては細かいギミックが多く、動かしていて楽しめるガンプラです。
耐久性
共通軸に使われているバックパックのダボ穴や、シールドブーメランの展開ギミックの基部が摩耗して緩くなる点のみ気になるポイントでした。
コスパ
豊富な付属物に多数のギミック、造形クオリティを考慮すると悪くないと思います。ただ、耐久性の不満を感じた場合、ちょっと高いかなという印象。
- 登場作品:ガンダムSEED FREEDOM
- メーカー:BANDAI
- グレード:HG 1/144スケール
- 価格:2,640円(税10%込)
- 発売日:2024年01月26日
タップで解説を見る
劇場版「ガンダムSEED FREEDOM」に登場する主人公「キラ・ヤマト」が搭乗する機体。高機動性とオーブの可変技術など最新技術を搭載した機体で、イモータルジャスティスとは兄弟機。両方ともMA形態への可変を可能にし、単独での大気圏突入が可能。
フリーダム特有のレール砲やバラエーナを模した武装など特徴をうまく引き継ぎならも、腕部にはデスティニーを彷彿させるデザインが反映されています。
本記事では「HGCE ライジングフリーダムガンダム」の上記で紹介した
上記3点を中心にまとめていきます。
ぼくの結論は2024年9月時点で出ているガンダムSEED FREEDOMのキットの中ではクオリティは高い方だと思います。
まだ購入検討しているという方の良し悪しの参考になれば幸い!
組み立レビュー:ライジングフリーダムキット内容
ここではライジングフリーダムガンダムのキット内容と組み立てた感想を簡単にまとめていきます。
- ランナーは多いが作りやすい
- 立体物としての完成度は高い
- カスタムの余地は結構ある
↑でした!
ボリュームがあったので最初作る時はちょっとめんどくさそうな印象でしたが、説明書も見やすく、スナップフィット形式のパーツも不具合なくサクサク進みました。
組み上げて触ってみた感じ、各細かいギミックも良くできていましたし、冒頭でも述べた通りパーツの”パキッ”としたメリハリがついて陰影が出ていて良かったですね。
キット内容
HGガンプラとしては少々高めの「HGCE ライジングフリーダムガンダム」。
1,300円くらいの「HG GN-X(ジンクス)」の箱と比較すると厚みは結構違ってボリューミー。
ガンダムSEED FREEDOMの関連キットとしてはごく一般的なサイズです。
その代わり付属物は豊富で、初心者でも作り安いランナー構成になっていました。
ランナー数は11枚。全て新規造形なので余剰パーツは発生しません。
ライジングフリーダム本体はパーツ分割による色分け再現度は高く、ほとんどありません。
逆に色分けが甘いのが武装のビームライフルやシールドブーメラン。加えてバックパックのウィングなど結構シール補填が多かったのがちょっと残念でした。
説明書は冊子タイプ。
ガンダムSEED FREEDOM関連のキットは今のところキラとアスランの機体が冊子タイプで、残りは1枚のやつ。
WEB版でも公開しているので、「紙だとどこ見てるかわからなくなる」という方にはそっちがおすすめ!
「機体名+説明書」←これで検索すると出てくるので。
可動範囲と造形レビュー
気になる可動域をチェック!目玉の「SEEDアクションシステム」はどんなもんなのか確認してみました!
- 可動域は良好で動かしていて満足度高い
- 胸部はSEEDアクションシステムでかなり可動する
- 頭部のデザインはフリーダムとゼータガンダムを混ぜた印象
- 腕部にはデスティニーとの類似造形
- 3パーツ構成で不自然な合わせ目を見えにくくする工夫がこらされている
頭部可動域
顔は一般的なHGと同じ作りですが、上方向は特に大きく可動させることができました。
首元パーツにも干渉するものはないので一回転できます。
頭部には合わせ目ができて、消すならバルカン位置の処理はちょっと大変そう。
↑画像はちょっと処理が粗いですが、パチ組でもあまり目立たない方だと思います。
腕部可動域
肘は当然のように二重関節でバッチリ引き寄せることができて、水平ぐらいにも腕があがります。
腕を上げる際、ショルダーアーマーも少し上に可動するので可動域可能!拡張して水平ぐらいですね。
ポージングとるには申し分なし!!
胴体可動域【SEEDアクションシステム】
目玉のSEEDアクションシステムは胴体に搭載されています。
肩の付け根は引き出せて前方に大きく動かすことができます。
付け値はボールジョイントなので後方にも少し動かすことができますね。SEEDアクションシステムに使われている付け根の引き出し機構はRGとほとんど同じ仕様!若干劣りますが可動域としては十分。
胴体には「胸部」・「腰部」の2か所に可動軸があるので、↑画像の通り前屈は大きくできます。
ただ、後方には思ったより動きませんでしたね。
左右にも胴体を振れるので、ビームサーベルの振りかぶりなどポージングにも活かすことができます。
脚部の可動域
脚部はサイドアーマーが干渉するので、そのままだ↑画像の程度開きます。
股関節には下部にスライドできる機構もあるんですが、サイドアーマーのレール砲が大きいので干渉を避けることはできませんでした。
レール砲のついたサイドアーマーは小さいボールジョイントで前後に大きく振ることができます。
なので、後方にずらしてあげるだけでかなり股関節周りは柔軟になります。スライド機構を使っても使わなくても同じですね。
太腿にはロール軸もあってS字立ちにもいかしやすい。
ちなみにアーマー裏には裏打ちされたモールドなどはなくちょっと寂しいですが、表面を見てほしい。
HGCE ライジングフリーダムガンダムのパーツの中でも特にエッジが立ってメリハリがわかるのが↑このフロントアーマー。造形がマジで良い。
フロントアーマーがメッチャ上がりますが、通常の股関節の位置だと干渉する部分ありでした。
スライドさせると回避できて少し角度を付けることができます。
ちなみにデザインはフリーダムというよりもジャスティス感強めに感じますね。
膝はふくらはぎ裏の曲面が接触するので思ったより曲がりませんでしたね。一応二重関節なのでもっと動かしたい場合は削ったり何かしらの加工が必要。
足首の可動域
上向きにはまぁまぁで下向きには大きく可動。
下向きは変形の兼ね合いもあってやりすぎくらいピシッとできますね。
ちなみに足裏は肉抜き箇所はなく、モールドもちゃんと造形されていました。
付属物レビュー
付属品は↑こんな感じ。
【付属物一覧】
- ビームライフル
- ビームサーベル×2
- ビームサーベルエフェクト×2
- シールドブーメラン
- シールドブーメラン用ビームエフェクト×3
- ビームシールドエフェクト
- ハンドパーツ×1式+平手左用
- シールドブーメラン&MA形態専用ジョイント
付属物はかなり豊富で、特に左手の平手パーツはシールドブーメランを飛ばしたようなポーズ付けに最適!
搭載ギミック詳細
搭載されているギミックの詳細をそれぞれ紹介!
HGとしては意外と多いと思うので、ギミックに価値を感じる方はチェックしてみてください。
ギミック① シールドブーメラン
シールドブーメランの刃部分は再現可能で左右に展開。
↑このつまみにひっかけて手動で展開する仕様。「HGCE イモータルジャスティスガンダム」のシールド取っ手で開くギミックはありません。
そもそも形状も別物ですね。
ちなみに、裏には取っ手のボールジョイント接続ダボ穴とシールドブーメラン&MA形態専用のジョイントがあります。
モールドも深く入っていて、実際の設定取っ手はモールドとして造形されていて可動しない仕様。
展開後は付属のエフェクトパーツ3つ取り付けたら完成。
あとは後ほど紹介するMA形態用の可動ポイントがあります。
ギミック② ビームライフル
ビームライフルはグリップの一つが左右に180度可動できるので、右手に持たせても左手に持たせても使用できます。
あと、マウント用の長方形型ダボ軸があります。
ギミック③ 超インパルス砲(シュトゥルムスヴァーハー)
超インパルス砲の展開手順!
【STEP1】
【STEP2】
【STEP3】
これだけ!直感的に触ってればわかると思います!
ちなみに基部は前方だけでなく、後方にも向けることが可能。
ギミック④ レールガン(ヴァイパー3)
腰部サイドアーマーと一体化しているフリーダム伝統武器のレールガン。
こちらはスライドして砲身が延長するギミックがあります。ストライクフリーダムではなくなっていましたが、初期フリーダムのギミックで気に入っていたのでこれはめでたいっ!(笑)
延長した箇所から見える砲身内部にもモールドがちゃんと確認できますね。
ギミック⑤ ビームサーベルの連結
HGの連結するビームサーベルは一体化されているものが多いですが、ライジングフリーダムは柄同士を直接連結するギミックがあります。
かみ合わせも強く簡単に取れないので良い感じ。
個人的に別パーツ化されると管理が面倒なので、できればしっかり劇中再現されている方が好みなんですよね~。
ギミック⑥ MA形態
最後にMA形態のギミック!以下変形STEP。
詳しい手順は↑画像の通り。
実際どんな感じか簡単に紹介↓↓
【STEP1】
まず、バックパックに繋がっているパーツを頭部に被せます。この時、首は上を向かせておくとアンテナに干渉せずにスムーズ。
イモータルジャスティスは取り外してつけるタイプでしたが、ライジングフリーダムは不要でそのままカポッと被せるだけ!
【STEP2】
足に収納されている小さいウィングを引き出して展開。
【STEP3】
先端のウィングも展開。
【STEP4】
あとはウィングの軸を下に下げて、形状を合わせます。
【STEP5】
次にシールドの赤い部分を開いてビームライフルを指しこみます。
これで完成!ビームシールドにビームライフルを装着!!これがカチッとハマって良い感じ。
ちなみに、ウィング基部を下げたままMS形態にしてしまうと、ウィング位置が下に下がりすぎてかっこよくないので注意してね。
以上ギミックでした!
完成後のポージングで見る外観レビュー:ポロリチェック!
それでは完成した「HGCE ライジングフリーダムガンダム」の実際の見た目をポーズを付けて紹介!
ポーズを付ける際にポロリは発生するのかも合わせていじっていきます。
足はやや短く感じますが、浮遊した場合爪先がシッカリ伸びるので違和感が多少緩和されると思います。
ウィングも後方に伸ばすとかなり大きく見えるので、ばくはハイマットフルバーストモードよりおすすめ!
マッシブな機体なのにスピード感を感じる造形・・・(ぼくの腕が良いと思いたい)。メッチャかっこよ。
シールドの厚みが結構厚くて、それが気に入らない方も多いみたいですね。ぼくは厚みがある方が好きなので刺さってます。
シールドブーメランはジョイントが付いてきますが、支柱は付属しないので別途用意が必要。
軽量なら「アクションベース6」がおすすめ。
SEED打ちもバッチリ!
シールドブーメランに角度付けすると浮遊感出て良い感じですね。
サイドアーマーの干渉があっても開脚はバッチリなので、気にする必要もなさそうですね。
続いてMA形態への変形。
MA形態も下から見ると寝そべりに見えますが、上からみると意外と悪いかも。
ハイマットフルバースト。シールを貼っていないのでウィングの色分けはやや物足りなさを感じますが、これはこれで初期フリーダムのような色合いにも見えて悪くなさげ。
以上ポージングでした。
立たせると足の短さやフロントアーマーの短さがやや気になりますが、浮かせるディスプレイの時は全く気にならないかっこよさでした。
スミ入れや部分塗装するだけで、さらに劇中再現度も増し増し間違いなし!
価格も価格なので、初めての塗装にはおすすめしにくいですが、是非挑戦してみてほしいと思います。
ぼくは素組みガンプラがたくさん待機しているので、順番が来たら塗装予定(笑)
他ガンプラとの比較
2019年発売の「HGCE デスティニーガンダム」と外観を比較。
全長はデスティニーガンダムの方が大きく、ガンダムSEED FREEDOM以前のHGCEガンプラは足の長さが特徴的でした。
比較すると顕著にその違いが出ていると思います。
ただし、外観でいうとデスティニーガンダムの方は全体的にノッペリしており、ディテール量がかなり物足りなさを感じますが、ライジングフリーダムからは視覚的に得られるディテール量が明らかに違うのはわかりますね。
- モールド量の多さ
- 外装のパキッとしたエッジ
↑上記2点がライジングフリーダムが圧倒的に勝っているポイントだと思います。
ちなみに可動について、デスティニーガンダムもほぼSEEDアクションシステムのような作りをしていてさほど違いはありません。
ただし関節にはポリキャップが使用されているので、若干関節が弱め。
対してライジングフリーダムガンダムは完全ポリキャップレスで、関節にはKPSが使われています。
ちなみに鉄血シリーズと比較しても全長は小さ目でした。
耐久性は「1カ所」気になる!
基本的にケチをつけるポイントは足の短さぐらいなんですが、もう一点ちょっとライジングフリーダムには致命的な欠陥があります。
それがバックパックに採用されている「2軸問題」。
HGの最近仕様で、2軸でバックパックを差し替えて楽しめるような工夫が凝らされています。
仕様自体はいいんですが、パーツ素材に問題があり。バックパックを数回付け外しするとすぐにダボ穴が摩耗して拡張、結果すっぽ抜けることがよくあります。
ライジングフリーダムガンダムの場合これが顕著。
バックパックが重い分、ゆるくなると自重で簡単にすっぽ抜けてしまいます。
ライジングフリーダムガンダムだけの問題ではありませんが、特に影響が大きいウィングが付いたタイプの例として紹介しておきます。
補強すれば問題ありませんので、もし対処したい場合は「ゆるい!ガンプラの関節を補強する」の記事を参考に自己責任で試してみるのもありです。
あと、もしかすると股関節のスライドギミックも今後ゆるくなる可能性があります。
同日発売だったイモータルジャスティスガンダムがゆるくなって自重で勝手に下がるようになりました。個体差の可能性もありますが一応共有。
HGCE ライジングフリーダムの強みと弱み
「HGCE ライジングフリーダムガンダム」の強みと弱みをまとめて見ようと思います。
レビューした良し悪しをまとめるとこんな感じ。
個人的に弱みはそれほど強烈なものではないので、自分で修正対応できる方にはかなり良いガンプラだと思います。
定価「2,640円(税10%込)」と考えると、未成年の方にはちょっとおすすめしづらいかな。
HGCE ライジングフリーダムガンダム【レビューまとめ】
以上、HGCE ライジングフリーダムガンダムについてレビューしてきました!
クオリティも高く、付属物も豊富。HGとしてはギミックも十分だと思います。カスタムもしやすいでしょうし、ミキシングの素材としてもかなり良い。
初心者から上級者までおすすめできるキットだと思います。
ただ、初心者さんは事前に軸のゆるくなった時の修正方法を調べておくのをおすすめします。先述した通りバックパックと股関節が緩くなる可能性があるので。
こんなもんですね!
2024年1月発売から何度も再販を重ねていますが、若干回数は減ってきています。
もしまだ購入を検討している方は、予算的に余裕があるならおすすめ!
以上!今回はここまで!
これをベースに初期フリーダムを作るのもありだな・・・。次の改造候補にいいかもしれない♪
他にも「ガンダムSEED FREEDOM」キットのレビューが気になる方は「HGガンプラレビュー一覧」を是非ともチェックしてみてください。他にも色々書いているので!
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