そもそも合わせ目消しとは?
合わせ目消しはパーツ同士の隙間を埋めて目立たなくさせること。
↑こんな感じで必須な作業ではなく、やるかやらないかはその人によるので正解などはありません!
しかし、完成度を高めるという意味では間違いなくやった方が良い作業にはなってくるでしょう。
ガンプラを作っているとほぼ必ず耳にする「合わせ目消し」。
「乾燥に数日とか言ってて時間がかかって面倒そうなこと言ってたな」←こんな方に向けて今回は「瞬間接着剤」を使った爆速合わせ目消しのやり方を紹介します!
慣れてくると初心者さんでも数分で出来てしまうほど簡単な作業!
これができれば必要以上に流し込み接着剤で溶かす必要もありませんし、乾燥まで待つ必要もありません!
この方法なら、時間が少ないけどプラモデル制作をしたい方やABSの破損を心配している人でもサクサク作業ができるので是非効率化する1つの方法としてご覧ください(=゚ω゚)ノ
初心者でも出来る瞬間接着剤を使った合わせ目消し【基本手順】
それではプラモデル初心者さんでもできる簡単合わせ目消しの基本手順をまとめていきます!
準備する3つの物
- 瞬間接着剤低粘度・中粘度
- 瞬間硬化スプレー
- 爪楊枝や先端の細い鉄棒
- お皿(アルミホイルなどでもOK)
↑上記3点は必須なので準備してください。
【瞬間接着剤低粘度・中粘度】

瞬間接着剤は高粘度だとやりにくさを感じると思うので「低・中」粘度から選択。100均の物でも構いません(‘ω’)ノぼくも100均の使ってる。
【瞬間硬化スプレー】

「ウェーブ」さんのものは評判も良く上記の利点からぼくは愛用しています。
【爪楊枝や先端の細い鉄棒】

瞬間接着剤を隙間に埋める際に使うもので、個人的には何でもいいです!後述するコツを使えばあまり関係ないので。
強いていうなら、瞬間接着剤に使える専用へらがあると便利かなーぐらいです。
軟性の表面ツルツルしたやつなら接着剤を簡単に剥がせるので繰り返し使用できます(‘ω’)ノ
【お皿(アルミホイルなど)】

接着剤は直接ではなく、一度入れ物に入れてそこから少量ずつ使った方がいいです!
というか、直接使うと絶対不必要分出て拭き取ったりするはめになるので用意た方がいいです(マジで)
↑画像はぼくの使っている例。
何でも大丈夫ですが、できれば出して不必要分をそのまま捨てられるような物をおすすめ!
作業のステップバイステップガイド
それではやり方!
- 瞬間接着剤を塗布
- 爪楊枝など細かいもので軽く押し込む
- 瞬間硬化スプレーで硬化
- ヤスリで削る
手順はこれだけ。
下記は↓実際にやっている様子。
【STEP① 瞬間接着剤を塗布】

まずは皿に接着剤を少量出し、それを消したい合わせ目に塗り込みます。

今回は見やすいように黒鉛を少量追加。
ちなみに、黒鉛を混ぜると「フィラー効果」や「導電性」や「耐熱性の向上」が期待でき、クラックのストッパー的な役割を果たせます。

強度を上げたかったり、パテのように使いたい場合は100均にある太めの芯を削って使ってみるのもおすすめ!
※強度性が上がる分加工が少し面倒になるのは留意してね。
【STEP② 爪楊枝など細かいもので軽く押し込む】

真っすぐ合わせ目が出ているショルダーパーツで例を紹介。

爪楊枝やヘラ、なんでもいいですが先端の細い棒などで合わせ目に塗り込んでください。(少し多めに)
高粘度だと細かい隙間に入りにくく埋めるのが比較的難しいのが低・中粘度を選択した理由。
【STEP③ 瞬間硬化スプレーで硬化】
手持ちの瞬間硬化スプレーを使用して接着剤を硬化させます!硬化時間はスプレーによりますが、どれも数秒で硬化できるはず。
【STEP④ ヤスリで削る】

硬化した接着剤をゴリゴリ削ります。
凸の部分を狙って削るのは最初は慣れが必要ですがすぐにできると思います。

鉄ヤスリや番手の低いヤスリで、ある程度一気に削り段差がなくなってきたらスポンジヤスリで整地させればOK!

整えて表面塗装すると↑こんな感じ。
左が塗装2度目、右が3度塗りの状態。
3度塗りではキレイに光を反射!合わせ目がキレイに消えているのがわかります。
2つの注意点
- 接着材が完全に硬化しているか確認して削る
- 硬化してやせてないか確認する
【注意① 接着材が完全に硬化しているか確認して削る】
接着剤はある程度厚みがあると瞬間硬化スプレーの影響が遅延することがあります。
深い溝や厚みを持たせる場合は2回程度に分けて吹き付けるか、10分程度時間をあけるのをおすすめします(‘ω’)ノ
【注意② 硬化してやせてないか確認する】
粘度が低かったり粘度が高いと隙間を完全に埋めることができません。
特に低粘度の場合、硬化段階で少しやせてしまうことがあるので充填する必要量に達していないことがあります。
防ぐには予め少し盛る量を塗布するうといいですね。(液体パテと同じ)
痩せてしまった場合は、再度その部分に瞬間接着剤を塗布してください。
瞬間硬化スプレーを吹き付けた箇所ならそこに塗布するだけでも硬化促進されるので、少し置いとけば硬化します!(数日後とかはさすがに無理よ?(笑))
コツ!
シッカリ合わせ目を埋めるコツを紹介!
- 少し多めに盛る
- 少しパーツの隙間を空ける
- 片面を斜めに削る
【1つ目は”少し多めに盛る“】
コツの1つ目は注意点②でも述べた通り、少し多めに盛ることで硬化した時のやせに対応できます。
【2つ目は”パーツの隙間を空ける”】

広げることで間を埋めやすくなります。
※注意したいのは内側にもはみ出すので、接着してしまうとまずいような箇所は避けること。
【3つ目は”パーツの片面を削ること“】


合わせるパーツの片面を斜めに削ることで、
- 瞬間接着剤が奥に入りやすくなる
- 接触面積が増える点で強度性もアップさせることができる
こんな嬉しいメリットがあります。

↑隙間が広がった箇所にシッカリ瞬間接着剤が入ってるのが分かると思います。
先述した通り、削ったことで接着面積は広がり強度性もアップ!

キレイに整地してないので粒々出てしまってますが、左が片面削った物、右が隙間を空けて埋めたもの。
どちらもキレイに合わせ目は消せていると思います。
瞬間接着剤で合わせ目を消すメリット・デメリットは?
以下、瞬間接着剤を使った合わせ目消しのメリット・デメリットをまとめます。
メリット |
---|
短時間で複数個所の作業を一気に進めることができる |
簡単な延長工作にも使える |
コストが比較的安く合わせ目消し以外でも汎用性がある |
白化させる時間を無くせる |
ABSにも使える |
メリットは↑こんな感じ。
合わせ目消しの圧倒的時短はもちろん、シャープ化などの際に行なう簡単な延長など幅広く使えるのが利点。
応用して独自のパーツを作ることも可能!
瞬間接着剤は100均ならコストも抑えられて良いですが、アロンアルフアなどの場合はある程度値がかかるのは留意してほしい所。
瞬間硬化スプレーも含めると2,000円くらいでしばらく使えるものが揃います。
デメリット |
---|
接着剤の臭いがでて身体によくない |
接着剤によって硬化後の強度が異なる |
手に付着すると落とすのが面倒。(お湯で洗うととれやすい) |
逆にデメリットは↑こんな感じ。
接着剤なのでどうしてもシンナー臭さが出てしまいますし、長時間嗅ぐのはNG!
必ず換気できる環境で使うことは必須。
手に付着したら早めに落とすなど扱いとしては少し面倒味を感じるかもしれません。
類似比較とおすすめの瞬間接着剤・関連ツール
合わせ目を埋めて消す方法はパテを使った方法もあります。
瞬間接着剤との違いを簡単にまとめてみます。
セメントやパテを使った方法との比較
比較物 | 硬度 | 硬化速度 | コスト |
---|---|---|---|
瞬間接着剤 | ◎ | ◎ | ◎ |
光硬化パテ | △~〇 | ◎ | 〇 |
UVレジン | 〇 | 〇~◎ | 〇 |
硬度は接着剤が一番固く、比較的加工しにくい。
パテやレジンに関しては比較的加工のしやすさもあり、強度的にやや劣るように思います。
とはいえプラモデルの合わせ目消しとして使う分にはどれも問題なし!
硬化速度はどれも早く作業の時短には有効!
かなり差を感じたのはコスト面。
比較物 | コスト面 |
---|---|
瞬間接着剤 | 接着剤(100円)+スプレー(1,000円~) |
光硬化パテ | パテ(1,000円~)+(800円~) |
UVレジン | UVレジン(1,200円~)+(800円~) |
↑これがコスト面の違い。
UVレジンは100均の物もあるので、それも使えっちゃあ使えますが、比較は専用マテリアルのもの。
何でもいい接着剤の強みを考えると、物自体はほぼコストがかからない瞬間接着剤は最も手軽だと思います。
おすすめ瞬間接着剤
合わせ目消しにおすすめの接着剤を↓下記にまとめているので、良かったら選ぶ参考にご覧ください。
流し込み接着剤から瞬間接着剤などケース別におすすめする接着剤を紹介しています_(_^_)_
自分に合った方法を選ぶためのポイントは?
合わせ目消しの方法は大きく分けて、「埋める」か「溶着」するかの2択。
どの合わせ目消しの方法が自分に合っているか?
選ぶ基準として、単純に以下を考慮したらいいと思います!
プラモデル用接着剤だと溶着させるので合わせ目はしっかり消すことができますが、こと圧着する手間を省いた場合「強度性の著しい低下」が起こります。
溶かす量が多すぎても少なすぎても失敗することもある。
メジャーな方法である流し込み接着剤は意外と難易度が高め!
無理に合わせ目は消しせず段落ち化させるのもアリ!
冒頭でも述べた通り、合わせ目消しは必ずやる必要のある工作ではありません。
今だと、合わせ目を活かして段落ちモールド化させるのも選択肢としてあります。
例えば↓下記「スジボリ堂のダンモ」なんか有名で1つ持っておけば削るだけでモールド化することができます。
作業量としては合わせ目のコツで紹介した斜めに削る作業くらい。
ディテールも増やせるので、ラクしたい方はコッチがいいかもですね。
初心者でも簡単瞬間接着剤でやる合わせ目消し【まとめ】
作業効率を上げる方法の1つとして、今回は「瞬間接着剤」を使った合わせ目消しを紹介しました。
流し込み接着剤はパーツを破損させる要因になりますが、瞬間接着剤は比較的リスクも少ない。
個人的に初心者さんは瞬間接着剤から始めてみるのもいいんじゃないかなと思ってたりします。
- 瞬間接着剤と瞬間硬化スプレーで作業時短ができる
- 塗って吹き付けて削る3 STEP
- 接着剤は硬化の確認と痩せていないか確認する
- 片面を斜めに削って接着力UPができる
- 専用ヘラを使うと粘度が高くてもちゃんと埋められる
- コストを抑えて使える
- 瞬間接着剤は黒鉛で強度アップできる
まとめるとこんな感じ。
ダラダラたくさん書いてきましたが、結論作業の時短がしたいなら是非作業に取り入れてみてほしい(‘ω’)ノ
改造するのが好きなぼくは導入して爆上がりしました。
最初から知っておくと便利ですし、100均の瞬間接着剤でも使えるっていうのがとにかく嬉しい。
コストを抑えたガンプラ制作をする方の1つの方法としてご提案でした。
おわりー。
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