今回は造形はかっこいいけど可動が微妙・・・でも好き!そんなHGガンプラの1つである「HG ガンダムスローネアイン」をレビュー。
- 登場作品:機動戦士ガンダム00
- メーカー:BANDAI
- グレード:HG 1/144スケール
- 価格:1,760円(税10%込)
- 発売日:2008年02月
そう、述べている通り、HGガンプラは2008年発売ということもあり、可動域にかなり難を抱えるガンプラ。ただ、SEED以降ということもあり、造形レベルは上がっているのが特徴。
スローネの中でも大型の武装に独自のライフルとボリューム感のある機体。
長兄「ヨハン・トリニティ」が駆るスローネの1号機。黒い機体が好きな方には刺さるんじゃないでしょうか!
作ってみたいけど事前にどんな感じか知りたい方向けに詳しくレビューしていきます。
レビューの総合評価:価格相応で造形はカッコイイ!
レビューしてみた総合評価は↑こんな感じ。
率直に可動域は最近のキットと比べるとかなり落ちます。ただ、スローネアインは他のスローネと同様同じ本体が流用されているのにも関わらず、かなり造形が良いように感じます。
HGとしての価格は当時だと標準からちょっと高いぐらいですが、個人的に作った感想としては満足するクオリティでした(‘ω’)ノ
組み立てやすさ
パーツ数もそれほど多くなく、HGらしいシンプルな作り。シールドとバックパックには軟質素材でケーブルを再現。パーツは最近では見かけないABSが胴体部分に使われています。
一部パチ組の方には優しくない曲面にゲート跡ができる仕様なのはちょっと残念だったところ。
【組み立て所要時間:2時間程度
可動域
今のように肩関節や胸部はおろか、腰部もまともに動かすことは難しい仕様となっています。ただ、股関節はボールジョイントが多かった頃で、それに前後可動が加わる仕様になっています。
外観
一見黒い機体に見えますが、成形色はダークブラウン。全体的に曲線が多いデザイン。バックパックは大型で完成した時の満足度はスローネの中でも一段と良く感じました。
ギミック
主にハイメガランチャー周りで、「ハイメガランチャーの展開」、「ドッキング用箇所の開閉」、「ビームライフルとハイメガランチャーの連結」などが主。本体には特にギミックはありませんでした。
耐久性
ABSや構造上の問題で、ショルダーアーマーや腰部の軸、股関節周りなど徐々に緩くなってしまいます。耐久性が落ちても自立は問題ありませんが、特に3軸になった股関節の前後可動が勝手に動いてしまうなど不満が残るようになります。
コスパ
定価1,760円(税10%込)と考えると、完成時の満足度は非常に高いです。摩耗してからの評価はその人のお気に入り具合に依存すると思いました。ぼくはそもそもスローネ系が好きということがあったので、多少ガッカリしましたが、評価が大きく下がることはなかったのでコストパフォーマンスが良いと思います。
下記でポージングを付けて紹介!
ポージング例
↑ぶっちゃけこの立ち姿がピークに感じます(笑)やっぱり可動に難があるので、素立ちさせるのが一番カッコいい(;’∀’)
設置させてポーズをとろうとすると、どうしても可動域問題が邪魔になってしまうので、もしポージング付けるなら浮遊させるのをおすすめ!
「アクションベース8」でディスプレイ。「アクションベース7」でもOK!
バックパックは基部も多く、意外と柔軟に動かすことができるので、脇下から構えることもできました!
GNシールド!特に展開するギミックなどありません。
ビームサーベルは合う物がなかったので取り付けできませんでした・・・( ;∀;)使えるともう少しかっこよくできるかもしれません。
ポージングは以上!!!
可動に関して評価が微妙ということもあり、中々ポーズ付けが難しいキットでしたね。
下記では各可動部位や付属物などの詳細をまとめていきます。
PHASE1:組み立てレビュー
内容物は↑こんな感じ。
色分けは大まかで、細かい箇所はホイルシールで補填する形。このころは番号ではなく「カタカナ」表記でしたね。
ボディはこんな感じで、肩関節はまだポリキャップやボールジョイントが使われていません。
胴体と直接つながる軸接続なので、前後可動などは不可。ABSの部分で摩耗します。
専用の武装を装備しない状態だと、頭部以外はほとんどスローネシリーズで色が違うくらいですね。
PHASE2:完成外観と可動域
完成!あまり意識せずに本体は「黒」と思っていたんですが、実は「ダークブラウン」で成形色でシッカリ再現されていました。やや明るめの色になっているので、塗装する方はもう一段色を落とすと良い感じになると思います。
それでは詳しく外観の造形やディーテールチェック、合わせて可動域を確認してみたいと思います。
作った後ガシガシ動かしたい方は要チェック!
頭部の可動域
頭部アップ。ツインアイはホイルシールで再現されています。ただ、カラーがメタリックとかではなく光を反射しないので視認性がややよろしくありません。
頭部側面には合わせ目などはない構造。個人的にダブルオー系キットは本体に関して合わせ目を気にしているような節が所々に散見される構造だと思います。
後頭部を見ると大きな隙間のような空間が空いています。設定通りなんでしょうが、気になる方もいるかもしれませんね。
首も短く、首元にほぼ密着しているので下方向にはほぼ動かせません。上方向には↑この通り標準くらい。
首周りの干渉パーツはないので一回転は可能。左右にも少しなら振ることができました。下方向の動きこそないが、他は標準レベルの可動ですね。
腕部の可動域
ショルダーアーマーのアップ。右肩スローネ独特の形状は3機とも共通。
左肩にはGNシールドを取り付けており、ショルダーと一体化したようなデザイン。上下に少し可動できます。
シールドには軟質素材のプラパーツでケーブルを再現。背部からGN粒子を供給しているように見せています。
軟質プラですが、昔組み立てた際経年劣化で酷く脆くなった経験があります。おそらく塗装するとそれが顕著に出ると思うので何かしらの対策は必要。
腕部アップ。四角の中にちょこちょこ曲線をデザインに取り入れているデザイン。
腕部裏には「スローネツヴァイ」と「スローネドライ」に付属しているGNハンドガンを装着できるダボ穴があります。
右腕は水平に90度以上。左腕はGNシールドがほんの少し干渉するので若干下がります。
二の腕部分の付け根には、ロール軸があり360度回転。
肘は二重関節ではないので大体90度くらいまで。
手首はボールジョイントで上下左右にある程度可動。
胴体の可動域
胴体アップ。
胴体中央のGNドライブ[T]はクリアパーツで、内部にはホイルシールを貼ります。デザインはスローネ共通で特に独自のデザインはありません。
胴体の可動域は下半身と繋げる軸のみなので、前後の動きはありません。回転動作のみできて、干渉もないので360度回せます。
脚部の可動域
フロント・リアアーマーのアップ。フロントの一部にはシール。リアは特にありません。胴体と同じくスローネの共通パーツ。
ですが、色がダークなことでよりディテールがあっさりしたようにも見えます。もうちょっと色分けやモールドがないと寂しいかも。
股関節は↑こんな感じ。中央に回転できる軸が入手いるので、ボールジョイントが前後に動く仕様。
開脚自体は程々ですが、股関節の前後を入れ替えることでスローネ(主にドライ)らしい足を交差するようなポージングがとりやすいです。
脚部アップ。こちらもツヴァイ・ドライと共通のデザイン。
裏側にはスラスターのパーツもありますが、可動などはせず固定タイプ。
BAD POINT!
で足首の関節パーツと干渉するので爪先を伸ばし切ることができません。
↑足首の可動はこんな感じになります。デザイン上、細長さを活かすなら絶対足首は伸ばし切った方がかっこよく、浮遊時のポージングも見栄えします。
ぼくはツヴァイを改造する際にカットしました!!!
足首にはボールジョイントもあります。その上に脚部と接続する軸で縦に少し動かせる仕様。
PHASE3:HG ガンダムスローネアインの付属品
↑付属品はこの3種。
GNメガランチャーとGNシールド
最後にバックパックのGNメガランチャーの造形と可動。アイン本体よりはモールドがシッカリ入っているように思います。
GNメガランチャーの発射口はこんな感じ。
GNメガランチャーもバックパックのパーツに軸で接続されています。造形は意外と細かいように感じますね。
重量もそれほど重くないので自立にも問題ありませんでした。
可動は4か所設けられているので、思っていたよりも柔軟に動かすことができます。接続パーツは肉抜きが結構目立つので、出来る方は埋めちゃった方が見栄えは良さそう。
「GNメガランチャー&GNハイメガランチャー」形態の時に使用する砲身延長ギミックは折りたたんでいたものを伸ばすだけ。
ここも昔組んだ経験談なんですが、塗装や経年劣化で折りたたむ軸が折れやすくなるので取扱い注意!
↑GNハイメガランチャー時のビームライフル側接続パーツ基部も折れやすので注意( ;∀;)
GN粒子供給する際のグリップ展開もできます。・・・できますが、めちゃくちゃストレスたまるのでおすすめしません(笑)
GNビームサーベル柄
サーベルには意外とディテールが入っていると思います。
ショルダーに取り付けたビームサーベル柄は上下可動でき、脱着も可能。ただし、サーベルのエフェクトパーツはないので、何か使えるものから流用する必要があります。
GNビームライフル
ビームライフルは独特な形状で、GNハイメガランチャー時に接続するための基部が上下可動。
上から見ると合わせ目が出るので気になる方は合わせ目消しをどぞ。
「不自然にならない合わせ目消しの方法」の記事でランナーパテの作り方も紹介しています。
耐久性はあまりよろしくない!
「HG ガンダムスローネ」と言えば、関節パーツや胴体にABSが使われています。実はその点で耐久性はあまりよろしくありませんでした。
↑アインの弱点を画像にしてみました。基本的に弱い部分は関節系や装着する部分。
- ショルダーアーマーがゆるくなる
- バックパックを取りはずし繰り返すと取れやすくなる
- 腰部の軸が弱くなる
- 手首の関節がゆるくなる
- 足首がゆるくなる
今主要になっているKPSが開発される前のキットなので、KPSは使われていません。中にはABSパーツをKPSに変更して再販されているキットもあるようなので期待していたんですが、少し残念。
グリグリ動かしているとABSが使われている部分をはじめ、ショルダーパーツなども軒並み緩くなっていくと思います。
ぼくの場合、特に手首が顕著に摩耗し片方はもうプラプラ( ;∀;)ブンドドするようなら補強は必須になりそうですね。
ある程度自分で対策が取れる方以外にはちょっとおすすめしにくいな・・・。ちなみに、この耐久性はもちろんガンダムスローネ3機とも共通。
↓関節を補強するやり方は下記事でまとめているので、気になる方はチェックしてみてね。
PHASE4:同シリーズのガンプラと比較
続いてガンダムダブルオー系キットと比較してみたいと思います。あくまで外観のサイズを主に比較対象にしてみてね。
まずは「HG スローネツヴァイ」との外観を比較・・・といっても、ゴリゴリにいじってしまっているので参考程度に(笑)
全長は3mmほど胴体を延長しているのでツヴァイの方が高めになっています。装備を除き、本体造形はやはり共通なのが見てわかりますね。
改造したツヴァイが気になる方は↓こちらの記事をご覧ください↓
続いて実戦配備が型の0ガンダムと比較(笑)こちらもいじり倒してるので大きさぐらいの比較にどうぞ(;’∀’)
0ガンダムよりも1周り大きいように見えますね!
最後に「HG GN-X(ジンクス)」との比較。似ているのは腹部のGNドライブ[T]の形状くらいで、他は全くことなります。
ただ、個人的にディテールはスローネアインの方が入ってるように見えるかも。ジンクスはちょっとノッペリしすぎかな?
↓最後に定価やクオリティなどを簡単に表で比較してみました!
比較項目 | スローネアイン | スローネツヴァイ | 0ガンダム(実戦配備) | GN-X(ジンクス) |
---|---|---|---|---|
定価 | 1,760円(税10%込) | 1,760円(税10%込) | 1,320円(税10%込) | 1,320円(税10%込) |
付属品の数 | 3種 | 3種 | 3種 | |
ギミック | ||||
造形クオリティ | 高 | 中 | 中~高 | 高 |
可動域 | 低~中 | 低~中 | 高 | 中 |
HG ガンダムスローネアイン【レビューまとめ】
今回は「HG ガンダムスローネアイン」のレビューをしてきました!
レビューした感想としては↓こんな感じ。
造形こそいいものの、可動域やディテール量の面では弱く、特に最近のHGからガンプラ制作を始めた方には納得できないことも多いんじゃないかなと思いました。
ただ、ダブルオーファンであれば許容できる点もあると思ったので、アインの立体物が欲しい方にはおすすめ。
逆に手を加える余裕は多いと思うので、自分なりのスローネアインを作ってみても良いと思います!定価もそこまで高価ではないので、手を入れやすいはず!
以上、レビューはここまで!
スローネアイン、かっこいいよ!!
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