完成度の高い量産機ガンプラを教えます!
ぼくはモデラー歴がまだ浅いですが、たくさんキットを作って思ったことがあります。それは趣味にし始めた当初に作った「HG AHEAD(アヘッド)」って・・・クオリティ高くね?
機動戦士ガンダム00に登場したアロウズ側の主力機体で、エクシアの両腕をぶった切ったアイツです(笑)
今回はそんな「HG アヘッド」を最新キットと比較しながらレビューしてきたいと思います。
- 登場作品:機動戦士ガンダム00 2nd Season
- メーカー:BANDAI
- グレード:HG 1/144スケール
- 価格:1,320円(税10%込)
- 発売日:2008年11月
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造形・可動・価格←この3点でかなり満足度が高いキットで、年代をかんじさせないディテール。一部目立つ合わせ目がでるので気になる方は加工が必要ですが、ぼくはそれもあまり気にならないのでダブルオーファンには特におすすめしたいガンプラの1つ。
レビューでは、
- 組み立て時の気になるポイント
- 可動域
- 付属品
- ダブルオーシリーズガンプラとの比較
- アヘッドの耐久性
↑これらをまとめていきます!
ダブルオー系が好きで一通り情報を得たいという方。
是非チェックしていただき、アヘッドさえも好きになってもらいたいと思います(笑)
評価レビュー:完成度高いコスパが良いキット
組み立てやすさ
2008年製なので作り自体はシンプルでパーツもそう細かいものは多くありません。若干パーツ同士のかみ合わせが悪い部分があるので、そこは合わせ目消しなど対応した方がいいかもしれないですね。
可動域
2008年製のガンダム00キットの中で傑作に近い可動域だと思います。肘と足首の可動は弱いものの、当時はあまりない肩の前後可動や、広い開脚など動かしてて楽しいキットでした。
外観
劇中のアヘッドの再現性は高く、独特のフェイスがよく再現されていること、加えて牛をイメージさせるような蹄デザインやティエレンの駆動箇所を引き継いで反映したところまで視覚的に楽しめます。
ギミック
ギミックは弱く、GNライフルの銃身を変更できるくらいで、それも差し替えが必要。
耐久性
GNシールドの保持力が摩耗して取れやすくなる点以外は問題なく、劣化をあまり感じさせることがありません。
コスパ
価格1,000円ちょっとでこの出来はかなり良いと思いますし、当時の年代でこのクオリティは他のダブルオーキットと比較してもかなり良いと思います。
↑評価はこんな感じで、ギミック頼しいギミックもなく、ディテール量などを考えるとそれほど評価高めにはなりません。
しかし、定価「1,320円(税10%込)」ということを考えると造形レベル・可動域の広さ・耐久性を考慮してぼくの評価は2009年製としてはかなりレベル高いのかなと思います。
実際、同時期のHGをいくつく作ったことがありますが、股関節の可動域では圧倒的!ジンクスの発展形なのにこんなに違うのか!?って驚きました。
外装ディテールは少なくノッペリしていますが、逆に量産機という点を考えるといくらでもカスタムしやすいコストパフォーマンスに優れたガンプラだと思いました!
組み立てレビュー
組み立て自体は簡単なので、ランナー数や組み立て時に気になったポイントだけサラッと解説します。
パーツ分割が細かくないので、お子さんや初心者向きのキットだと思います。
頭部アップ。カメラアイはジンクス系統というのが一目でわかる4つの特徴を引き継いでますね。シールは上下で分割して貼ります。
胸部には肉抜きされており、内部のT[タゥ]はクリアパーツでシールや塗装でGNドライブの発光を表現できます。
腕部アップ。腕部のみちょっとだけモールドが入っていてなんだか違和感(笑)
脚部は太腿から足首にかけて徐々に補足なっていく感じで、足首より下は少し大きめ。爪先は蹄を連想するカラーリングと形状が特徴。
- 頭部・腕部・脚部それぞれ一か所合わせ目ができる
- ゲート後が処理しにくい箇所がある
↑上記の点は気になる方もいるかもしれません。特に脚部に関しては左足にスキマができるくらいガッツリ合わせ目ができます。
合わせ目ができる要因の一つにパーツ同士のかみ合わせの悪さがありますが、アヘッドはそれが顕著にでているように感じます。
合わせ目ポイント
背部のGNドライブの付け根。硬いだけかと思ったらかみ合わせがよろしくありませんでした。
肩もかみ合わせがよろしくないですね。
そして重症の脚部。
慣れている方はムニュッで是非とも消してあげた方がよさそう。
もし「初めてだけど合わせ目が消したい!」というチャレンジャーな方なら一度合わせ目の箇所を分解し、ダボ穴に切れ込みをいれたり、一部カットしてみるのもいいかもしれません。
スキマができるほどの合わせ目なので、おそらくダボ穴の高さが過剰な気がします!そこを調整してあげるイメージですね。
接着剤で「ムニュッ」に挑戦したい方は「ガンプラの合わせ目消しに使う接着剤のおすすめ」の記事で紹介している接着剤がおすすめです。
あと、全体的に曲線デザインパーツが多いので、ゲート後が処理しにくい部分がいくつかありました。
以上が組み立てで気になるポイント!
HG アヘッドの可動域をチェック!
それでは実際に動かして可動域を確認していきたいと思います。
主にこの3つの箇所の可動チェック。
①首の可動域
上下・横に一回転など干渉するパーツもなく最近のHGと比べても見劣りしないぐらい動きます。
ちょっと顔のゲート後が目立つかな。
左右は若干振れるくらいですね。
②肩・腕の可動域
肩は前後に可動させることができます。
この可動は「HG ジンクス」を引きついでいて、個人的には後の世代で頻繁に採用されている引き出しギミックより良いと思っています。
肩の付け根部分にも取り付ける装甲があるんですが、結構ユルユルなのでちょっとしたことで外れがち。
個人的には一体化させてほしい所だったんですが、一体化させると形状がちょっと複雑になりそうで仕方ない気もしてます。
ポロリはしますが、肩パーツがあるので落下などはしないのは不幸中の幸い。
肘は二重関節でないので、ちょっと物足りない年代を感じさせるポイント。
ただ、あまり見かけない「二の腕上側」と「肘から下」パーツがロールする仕組みになっていました。
肘部分をロールさせることで、シールドの位置を変更できる感じ。
注意点として、ロール箇所②を回す際、力がロール箇所①に負荷となるので、パーツが折れてしまいそうでちょっと心配。
③胴体の可動域
腰部分は左右には動きませんが背面に大きく仰け反ることができます。仰け反ってもあまり反ってるようには見えないので、前方をちゃんと見て飛んでるシーンが再現できました!
腰部を反らしている感がわかりづらく、横からみて不自然に見えないのは良いと思います。
④脚部の可動域
開脚はこれくらい。
無茶苦茶開脚できていると思いますが・・一点!
膝の内側に太腿の装甲を内側に入れないと足はまっすぐにならないので注意。
股関節が独特で、太い付け根を作って取り付ける形。造形は面白いんですが、これにより差し込みパーツが一か所増えてしまっています。
動かしてみるまではちょっと破損が心配なポイントでした。
膝関節は2重関節で、ポージングや可動には全く問題ないですね。
ただ、脚部パーツが干渉して深く曲がるわけではありません。可動には問題ありませんが、もう少し深く曲がるともうちょっとポーズにもメリハリが付けられそう。
⑤足首の可動域
足首にはポリキャップが使われていて、左右前後とも可動域はちょっと良くない。
⑥アーマーとバックパックの可動
サイドアーマーは上下にのみある程度可動ができます。
厚みがあるので上げすぎるとちょっと邪魔になるかもでした。
スラスターは上下に大きく、左右に若干動かせます。
スラスターはGNドライブとの間に2つの基部があり、いずれもボールジョイントで接続します。
アヘッド付属装備紹介
下記が付属装備になります。
- GNライフル
- ロングバレルへ換装パーツ
- GNシールド
- GNビームサーベル
- オートマトン×2
- オートマトン格納庫
付属する装備はこんな感じで、個人的にオートマトンが付いてたのは嬉しかったです!
対人用兵器ですが、ハンガーに置いても作業用ロボみたいに見えていいなと思いました。
↑パーツを差し替えてGNライフルとGNロングライフルを再現。
GNシールドは表の色分けも完全にパーツ分割。
裏には持ち手などのモールドが造形されていました。可動は出来ませんが十分!
ポージング例で見るカッコいい「アヘッド」
それでは完成したアヘッドにポージングをとらせて外観や実際にポーズで見る可動を確認していきたいと思います。
・・・マジでカッコイイから見てね(笑)
付属キットフル装備状態のアヘッド。出力はガンダムタイプに劣らない設定ですが、装備面でちょっとスタンダードすぎて物足りなさがあるかも。
ですが思ってたよりどうです?良くない?
ディスプレイスタンドは「アクションベース6」でも問題なく使えます。
胴体は「SEEDアクションシステム」のように前方可動できませんが、それでもSEED打ちっぽくポーズはできます!
アクションベース6使っていたら置くたびに揺れてしまったので「アクションベース8」に変更しました。やっぱり安定感あるのでこっちがいいですね。
ビームサーベルは付属品だと味気ないので別売りのジンクスから拝借してきました。
可動域の詳細で述べた通り、肩には引き出しギミックはありませんが、前後に可動する軸が設けられています。
↑画像の通り大きく振りかぶるポーズも余裕。
ジャンプさせてみたら「アヘッド サキガケ」のようなブシドー味が滲む(笑)
開脚もバッチリなのでバカヤローキック並みに蹴れます!
見た目がマッシブすぎるので、シンプルに殴りかかるポーズも悪くない。
以上、ポージングでした!いかがでしたか?
ダブルオー好きなぼくでも「アヘッド」は特別好きな機体とかではありませんでした。
HGガンプラで何気なーく購入して作ってみたらメッチャ良くて、ガンプラで好きになったんですよね。
同じダブルオーファンの方にはこれマジでおすすめ!
購入者の口コミレビュー紹介
昨晩の「HG アヘッド」に、合わせ目消しのヤスリとメラミンスポンジでつや消しを。
— (イワタ) (@ATAWI_LEG) April 17, 2021
合わせ目あんまり消えなかったフトモモは、いっそ筋彫りしてスミ入れしてそれっぽく。意外と誤魔化せてる気がする。#ガンプラ https://t.co/FDxRmZYEmy pic.twitter.com/3YS88Ywwf1
と言うわけで完成、HGアヘッド。
— 樟人”Kusto” (@kunugijin_kusto) August 1, 2020
レビューサイトで見かけてから気になってのよね。
ランナー少なくてメチャクチャ組みやすいのに、偉く可動が良くてビックリ。
サーベルがクリアパーツじゃなくて、手から落ちやすい事を除けば、中々にポテンシャルを感じるガンプラだで∑d pic.twitter.com/8ksbkIVxx9
ダブルオーシリーズと比較
「HG ジンクス」と「HG リボーンズガンダム」と並べて比較。
他のダブルオー系ガンプラと比較してみます。
サイズ感は他キットよりも幅がありますが、全長は同じくらいですね。ディスプレイで少し幅とるなくらい。
ディテール量は昔のHGらしくノッペリした外装。
比較項目 | HG GN-X(ジンクス) | HG AHEAD(アヘッド) | HG リボーンズガンダム |
発売日 | 2008年07月 | 2008年11月 | 2009年09月10日 |
価格 | 1,320円(税10%込) | 1,320円(税10%込) | 1,980円(税10%込) |
可動域 | 低 | 中~高 | 中~高 |
発売年や価格を比較してみました。
同系統の「HG ジンクス」と「HG アヘッド」が同じ価格帯、対して2ndシーズンラスボスのリボーンズガンダムは600円程お高いですね。
キットの内容としてはジンクスもアヘッドも大きな違いはありませんが、ジンクスはビームサーベルがちゃんとクリアパーツで付いてくるのに対し、アヘッドは白単色というなんとも言えない物が付属。
その代わり、アヘッドには「オートマトン」が付属してくるので、どれを重要視するかで価値は変わりそう。
とはいえ、可動域は圧倒的にアヘッドが上です!!!
HG アヘッドの耐久性は強い!
「HG アヘッド」はシンプルなパーツ構成でありながら独自の仕様が強い個性的なキットです。
しかし、クセのようなものはなく、大雑把に動かしても破損をきにしませんし、パーツのポロリらしいポロリもほとんどありませんでした!優秀!!!
一点、GNシールドの装着が腕のダボに差し込むタイプなんですが、ここが摩耗して取れやすくなりますね。
リボーンズガンダムを持っている方はGNシールドが取れやすくなっていると思います。あれと一緒ですね。
重量は軽いので勝手に落ちることはありませんが、ちょっとテコの力が加わるとポロっといきます。
撮影時間トータル3時間かけましたが、ポージングによる摩耗はそれくらい!
かなり耐久性は良い方だと思いますね。
もし摩耗してしまうのが嫌な方は改善方法を↓下記事でまとめているので参考に手を加えてみるのをおすすめ。
HG アヘッド【レビューまとめ】
今回は「HG アヘッド」をレビューしてきました。
まとめっ!
- 造形もよく色分けもほとんど成形色で出来ている
- パーツは一部かみ合わせがよくないのと、合わせ目が数か所でる
- 2008年のキットとしては非常に可動域が広い
- 関節のゆるみなども全くなく動かしていて楽しい
- 耐久性は高いがGNシールドのみ装着箇所が摩耗する
↑こんな感じですね!
HG アヘッド、どちらかというと人気はあまりない機体かもしれませんが、劇中でもちゃんと活躍していますし、スペックはガンダムタイプに引けを取らない設定。
「嫌い!ダサい!」と思っている方にはこれ以上何も言いません。
しかし、少しでも「作ってみていいかな。」、「ちょっと気になるな」と思ってくれた方は是非作ってみてください。
独特の可動域で新鮮さもありますし、他のダブルオーキットを作ったことがある方ならその違いも驚くはず!
以上!!!これ以上は何もいうまい(笑)
ありがとうございました!
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