今回は「HGUC シナンジュ・スタイン(ナラティブver)」をレビュー(=゚ω゚)ノ
登場作品 | 機動戦士ガンダムNT(ナラティブ) |
メーカー | BANDAI |
グレード | HG(ハイグレード) 1/144スケール |
価格 | 2,860円(税10%込) |
発売日 | 2018年10月27日 |
2018年発売ですが、パーツの一部には2010年発売のシナンジュのパーツが流用されています。
多少ポリキャップの保持力に不安は残るものの、レビューを終えるまでの数時間動かし続けても大きな問題はなく「造形・可動・ギミック・耐久力」の面で優秀な良キットでした!

本記事では、レビューの総評をして、外観・可動範囲・付属物・ポージングギャラリーなどの詳細をまとめます。
「HGUC シナンジュ・スタイン」は価格的に少し高めのHGで、NTをよく知らない方も多く割と競争率は低め。
欲しいと思えば再販もあるのでチャンスも多いキット。
個人的になぜ残っているのか不思議なレベルのキットなので、気になっている方の参考になればと思います。
是非チェックしてみてね( ^^) _旦~~
レビュー総評:クオリティは高いが手を入れたくなるガンプラ!

【レビュー総合評価】
- ライトグレー、ネイビーの組合せで落ち着いた印象のデザイン
- プロペラントタンク以外には目立つ合わせ目など全く出ない
- シナンジュの流用されているパーツも情報量が多めで外観は2018年としてクオリティ高め!
- 可動範囲は良く大柄な躯体でメリハリのあるポージングを付けられる
- 関節の耐久力も高く劣化を感じなかった
- 武装の連結ギミックやボリューム感で満足度が高い
↑レビューをまとめるとこんな感じ!
デザインも造形もオリジナルのギミックも完成度が高く、基本的には価格に相応しいクオリティだと思います。
ただ、シールで再現されているエングレービング部分や長すぎる腿によるプロポーションは好みが大きく分かれそうですね。
自身で手を入れる猶予もありそうでした!!
良かった所 | 惜しい所 |
---|---|
独自の肩関節引き出しギミックが新しく機械的で良い | ポリキャップの保持力はあるが、揺れて安定性が少し弱い |
大きめのサイズでボリューム感あるディスプレイができる | 過剰に足が長めでプロポーションに好みがでる |
可動範囲が広く様々なポージングができる | 価格は少々高め |
付属武装の連結ギミックなど満足度が高い | |
整形色で落ちついたカラーリングとパチ組みで満足度が高い | |
外装・内部のモールドがちゃんと入っている | |
ABSは使用されていないので塗装も安心 |
こんな人におすすめ!
「HGUC シナンジュ・スタイン」・・・どんな人におすすめかちょっと難しいキットですね。
可動もできるが保持力が次第に弱くなる可能性もあるので、強いていうなら自分なりに手を加えたり塗装したりしてディスプレイで楽しむ方・・・玄人さん向きかもしれません。
パチ組みでも十分完成度は高いですが、やはりエングレービングや関節強度は物足りなさがあります。
プロポーションにも好みがあると思うので、足の過剰な長さを自身で調整できる方にはかなりおすすめ!
素組みレビュー
素組みレビューまとめ
パーツ数が多く多少組み立てに時間はかかるが、大ぶりのパーツも多いので難しさは感じませんし、オリジナルの肩関節ギミックは作ってて楽しいポイントでした。
造形もメリハリがあり2018年のクオリティで現在と比較しても外観で大きな差は感じません。

パッケージイラストは眼光を赤く光らせた立体感強めのシナンジュ・スタイン。存在感のあるパッケージでかっこいいんじゃないでしょうか!(‘ω’)
実際厚みもあってHGでは大きめでした。

説明書は1枚付属で横長スタイル。パーツ数も多めなので、見づらい方はWEB版をおすすめ!
「HGUC シナンジュ・スタイン 説明書」とかで検索したらでます。

ホイルシールは割と少なく、ツインアイや胸部・腕部のエングレービング表現用がほとんど。
ランナーをタップで見る




Dランナーは「シナンジュ」の流用ランナーでディテールは多め。股関節や首元、ハンドパーツにハイ・ビームライフルなどに使用されています。



Fランナーにはネオ・ジオングのパーツが流用。武装のバズーカのパーツに使用されています。



いいんですけど・・・・SB-13のサーベルって曲がってること多くない?(笑)

完成見本と比較すると↑こんな感じ。
※下記リンクタップで興味あるコンテンツへ移動できます。
- 完成した全体外観を見る
- 付属物一覧を見る
完成した全体の外観


ウエストは細く、大きめのショルダーや脚部などマッシブさがあります。
脚は必要以上に腿が長く感じたのは個人的に残念だったポイント。


全体的にゴツゴツした装甲で面が多く、光を色んな角度で反射するのでディテールも多く見えますね!
付属物一覧

続いて付属品を紹介!

バズーカは展開してスコープなどを取り付けた状態とコンパクトにした2通りに差し替えで変更するスタイル。

後方はモールド表現が細かくRGにも負けないくらいの造形レベル。ただしパーツ分割はされていないので単色で造形。

ハイ・ビームライフルは銃口が長めで銃身は厚めで少々大型。

両先端は↑こんな感じ。

上からみると合わせ目などもなくキレイに造形。C面付近にゲートが付いてるのだけ少々残念くらい。

グレネードランチャーは2パーツのはめ合わせるだけなシンプルなもの。

ハイ・ビームライフルには「グレネードランチャー」と「バズーカ」両方のいずれかをマウントできるように設計されており、カチッとロックされてポロリなし!

シールドは細く剣のような造形。上側中央には紋章のシールを張り付ける仕様。シナンジュ・スタイン本体にあったようなエングレービング表現のモールドはありません。
裏打ちはパーツをとりつけ。

シールド取り付け基部は2軸あり、どちらもロール回転のみでボールジョイントは使われていません!意外と動かしにくく感じました。

ハンドパーツは全部で6つ。
- 右手
「握り拳、ライフル用、サーベル・バズーカ用」 - 左手
「握り拳・サーベル・バズーカ用・平手」
※ぼくが紛失しただけかもしれませんが一個カバーパーツが付属してます。他パーツの流用は可能。

ビームライフル用ハンドパーツにはダボ穴が空いてて、ビームライフル本体のグリップにはダボ軸があるので簡単に取れる心配はありません!保持力高め!!
部位ごとのデザインと可動範囲をレビュー
続いて可動範囲の詳細をまとめます!
【デザインと可動まとめ】
エッジもある程度立っており、ディテールは細かいところまで造形!膝関節の沈み込みは弱いですが、他の可動箇所はポージングに活かせる高いレベルでした!!
頭部のデザインと可動詳細

頭部アップ。甲冑を思わせるシルエット。

カメラはシールで再現ですが、頭部横のバルカンはパーツ分けで再現。頭部パーツ分割も細かいのでもモールドも深く見えてスミ入れなしで陰影表現は十分。ゲート処理が甘いと目立つ箇所も有り。

甲冑表現は後頭部にも反映。

首元にはチューブの造形もあり、シナンジュの流用パーツ。

上下可動は↑こんな感じ。上には襟パーツが干渉すると予想していましたが思ったより上がりました。逆に俯きがほぼできません。

回転は大きくできました!これも意外。その代わり左右には振れません。
腕部のデザインと可動詳細

ショルダーアップ。赤いシナンジュが尖りのあるシルエットになっているのに対し、シナンジュ・スタインは割とシンプルめ。
ただモールドやパネル分け表現のディテールは細部まで感じてレッドのパーツよりも情報量が視覚的に見えやすくなってますね。
側面は裏打ちなしであっさり。

↑肩関節可動内部。
最新のSEED系やRGだと引き出し機構は当たり前でも、斜めに引き出すものが多い。しかしシナンジュ・スタインは一度垂直に引き出して前後可動できるので、前方だけでなく後方への可動も実現。

腕部・肩関節は垂直に引き出し。

↑こんな感じに前後可動。

さらに上方向にも大きく上げることができます。2018年時点では「HG史上最高峰の可動」らしい。
新関節構造なんだって。最近のだとより簡素化されている印象ですが、ぼくはこの仕様がクオリティ感じられるので好き。

腕部アップ。HGUCによくある上腕の筋肉のような凹凸デザイン、そこに装甲を取り付けたようなゴツイ前腕がマッシブさを引き立たせて良い感じ。

手首アーマーには模様のモールドが入っており、エングレービング表現のカラーリングはシールで再現。

肘は二重関節ではありませんでした。上腕にはロール軸があるので回転できるんですが、今みたいに抜けにくい仕様とかになってないので、回しすぎると少しずつ抜け気味でした。

腕部にはビームサーベルを収納するギミックがあります。カバーは一度取り外す仕様。

手首は標準のボールジョイントで少々可動。
胴体のデザインと可動詳細

胸部アップ。胸には紋章のモールドがあり、手首同様エングレービング表現をシールとの組み合わせで再現。
胸部からウエストはもちろんパーツ分割で色分け再現し、胸部ダクトも別パーツ化されているので自然なパネルラインに見立てられています。

背面にはバックパックと接続するための3mm穴があります。内部はポリキャップなので摩耗してガバガバになる心配はなし。

ネイビーの部分は表面に凹凸ができているので、太めのニッパーだとカットしづらいものが出てくると思います。
↑画像ではゲート処理しておらず、パチ組みだと切り方によってはやや目立つ部分。バックパックを取り付けるので問題ないと割り切ってもいいかもですね。

↑こんな感じで少し引き上げて可動範囲を拡張できます。

胴体はボールジョイントでロール干渉ないのでロールは一回転、横にも少し触れます。ポロリはありませんが、引き上げる時気持ち緩く感じます。

ボールジョイントを引き上げた状態で前後少々の可動範囲はあります。

フロントアーマーアップ。HGにしてはディテール多め。裏打ちは残念ながらなし。

フロントアーマーは真上に跳ね上げできて、パーツの一部は仕様ではないんですが、若干引き出してそれっぽく見せることもできます!

フロントアーマー下部には別パーツで色分けされた部分があり、一部シールでカラー補填。

サイドアーマーアップ。
2パーツ構成でシンプルですがC面まで表現、且つエッジもそれなりにでているように見えます。

接続は軸でポリキャップで受け。

サイドアーマーは上下可動少々と、前後回転。シンプルな軸接続ですが、開脚などの影響を受けず保持力も高いので安定してます。

リアアーマーは90度近くまで跳ね上げができます。また、1パーツで左右繋がっていますが、フロントアーマー同様中央からカットすることで独立可動もOK!

リアアーマーアップ。
大きめでフロントよりもさらに細かい造形。可動できそうなほどモールドが深くパネルラインが入っていますが、展開などは不可。

先端にはダクトらっぽい造形で1パーツ整形。裏打ちは細かいモールドがビッシリあってフロントよりもクオリティ高め!

股関節はボールジョイント仕様。
「HGUC シナンジュ」の流用でちょっと耐久性が気になる所ですが、この記事のレビューが終わるまで特に問題はでていません!白化もなし!!

↑開脚はこれくらい!ボールジョイントの割にメッチャ開くので、ポージングもビシバシ決まります!
脚部デザインと可動詳細

脚部アップ。
スラっと伸びた脚部で、腿パーツがやや長めなのが特徴。外側にはバーニアを装着し、足元はガンダムタイプに近い造形。

腿ロール軸もあるので、足の角度付けもできます。ただ、上腕同様回しまくってポージングつけておくと徐々に抜けることがたまーーーにありました。

腿上げは90度できて、膝は二重関節で深く曲がります。

膝を曲げると内部パーツが露出しメカニカル感を演出。

脚部外部装甲にはバーニアパーツを軸で取り付けていて回転可動のみできます。

足裏にはバーニアが収納。上下可動できるギミック搭載。バーニア内部はあっさりめで凝ったモールドはありません。

足首は下方向に標準くらいで上方向には少々。ボールジョイントなので極端な可動ができないのはちょっと残念ですね。

接地性がいいのは↑この角度まで
バックパック

バックパックアップ。
2本のプロペラントタンクと6つのバーニア。
個人的にバーニアデザインがもっさりしているせいか、メカ感がちょっと弱いかも。

プロペラントタンクはボールジョイントで若干全方向に可動。

左右バーニアは中央のバックパック基部にボールジョイント接続で上下に大きく可動。
左右にはほんとに気持ち可動する程度の角度付けができます。

左右と中央バックパックを繋ぐ基部は2軸あって、それぞれを回転させて奥行を変更することができます。
最近だと「HGCE ライジングフリーダムガンダム」や「HGCE イモータルジャスティスガンダム」のウィング基部みたいな感じ。
【シナンジュ・スタイン】ポージングギャラリー

歩き迫る。


重量的に重めなので、使うスタンドは強度のある「アクションベース8」や「100均スタンド」がおすすめ!

ハイ・ビーム・ライフルをかまえる。
サイズも大型で重量もありますが、しっかり保持できます。


シールドを使いながら射撃。
シールドはHGなのでサイズ的な物足りなさを感じます。もっと大型の方が個人的には好み。

シールド裏に装着したグレネード・ランチャーで射撃。グレネード・ランチャーはハイ・ビーム・ライフルにも取り付けできます!

ハイ・ビーム・ライフルとグレネード・ランチャーで射撃。

ハイ・ビーム・ライフルにバズーカを装着!

重量も見た目のボリュームも一気に増しますが、これでも片腕で保持できます。



ビーム・サーベルのエフェクトは最初から先端が曲がっていたのが残念。お湯などにつけて直せるようなので気になる方は自己判断で!



図体のサイズに対してややバックパックが小さく見えちゃってる気がしないでもないですね。


突進して蹴り!




足首は接地性も良いので地表イメージしたポージングもいけます。


ポージングは以上!
【ポージングまとめ】
- 広い可動域に武装バリエーションで見せるプレイバリューの高さが魅力!
- 立ち姿からダイナミックなポーズまで躍動感を表現しやすい
- 胴体の可動のみ少々物足りなさはある
- 膝の造形が要因で沈み込みの甘さは感じる
他のポージグも参考にしたい方は↓こちらの記事も是非覗いてみてね!
「耐久力」:気になったポイント!

↑気になる耐久性はこんな感じ。
冒頭でも述べた通り、2~3時間動かした結果基本的に劣化するようなポイントはでませんでした!(マジ優秀)
しかし、関節にポリキャップが使われているので最初からシブミは弱く感じています。
ポージングや自立には全く影響していませんが、もし今後劣化して弱くなるようなら補強が必要ですね。
カスタマイズ例
- キレイなゲート処理
何よりも優先すべきはゲート処理!ライトグレーの部分などはある程度跡を残しても目立ちませんが、ネイビーのパーツは結構際立ちます!
バーニア部分に唯一露骨に出る可能性があるので、そこだけでも丁寧にしてあげるのをおすすめ! - エングレービング部分の塗装
エングレービングはちゃんと出したい方もいると思うので筆で部分塗装に挑戦してみても良いと思います(=゚ω゚)ノ難しいけど拭き取り方法を覚えたら大丈夫。 - スミ入れ
- ツヤ無しトップコート
トップコートするだけでも立体感が増すので、やったことない方は1度挑戦してみる機会に(‘ω’)ノ
初心者さんでもできるお手軽カスタマイズ例は↑こんな感じ。
下記は人気のトップコートとゲート処理の方法をまとめた記事なので参考にどぞ。
他HGUCガンプラと比較

「HGUC メッサーラ」との比較。本体サイズは同じくらいですが、武装の分メッサーラの方が巨大。↑写真だと足も開いてるので、同じ幅にすると頭1つ分本体も大きいかも。
「HGUC シナンジュ・スタイン」は重要なエングレービングのパーツ分け再現は出来ていませんが、情報量はメッサーラに勝っているように見えますね。

次に「HGUC メッサ―F01型」との比較。パッと見は同じくらいのサイズ感。ややメッサ―の方が大きいのとお、横幅があるのでマッシブさは段違い。
細かいディテールに関しては2020年に発売されたメッサ―より2018年のシナンジュ・スタインの方が上かな。外装に入った細かいディテールに差を感じます。

サイズは大人と中学生くらい違ってますが、さすがガンダムEX・・・RGも慄く脅威のディテール量でシナンジュ・スタインでは太刀打ちできません(笑)
胴体と脚部のバランスがより人に近づいた「ガンダムEX」に対し、「シナンジュ・スタイン」は胴体が短く足が極端に長いのがわかりやすい。
最後に最近のHGUCガンプラ「HGUC ガンダム」EXと比較。
比較ガンプラ | 定価 | 発売日 | 外観クオリティ | 付属品の充実度 | ギミック | 耐久性 |
---|---|---|---|---|---|---|
シナンジュ・スタイン | 2,860円(税10%込) | 2018年10月27日 | 高 | 高 | 中~高 | 中~高 |
メッサーラ | 3,300円(税10%込) | 2013年06月15日 | 高 | 高 | 高 | 中~高 |
メッサ―F01型 | 2,750円(税10%込) | 2020年07月04日 | 高 | 低 | 低 | 中~高 |
ガンダムEX | 2,090円(税10%込) | 2024年10月19日 | 超高 | 低~中 | 中 | 高 |
表にするとこんな感じ。
- 付属品が比較したどれより充実している
- ギミックもやや多めで満足度は高め
- 同価格帯のメッサ―F01型と比較すると多くの項目で上回っているのがわかる
- 全体的に評価は高め
HGUC シナンジュ・スタイン【レビューまとめ】
今回レビューした「HGUC シナンジュ・スタイン」はHGUCを作った経験の少ないぼくに「もっと作ってみようかなと思わせてくれる」良キットでした(‘_’)
サイズ的に本体も武装も大型なのがちょっとディスプレイしづらいですが、その辺クリアできる方には是非作ってみてほしいおすすめできるキットです!
玄人向けにおすすめしていますが、一同初心者さんでも作ることはできます!
何かあった時の対応が必要かもしれないって話なので、コスト面が気にならないなら挑戦してみてもいいかもしれません。

今回はここまで!HGUC今のとこハズレなしで嬉しいけど、全部デカいな(笑)おすすめあったらコメントくださーーーい。
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