今回は「HGCE デスティニーガンダム」のレビュー記事!
劇場版での活躍で高すぎる人気に驚いていますが、そもそもこのHGCE版のデスティニーガンダムは発売直後から傑作キットとして名高かったらしい。
- 登場作品:機動戦士ガンダムSEED DESTINY
- メーカー:BANDAI
- グレード:HG 1/144スケール
- 価格:2,420円(税10%込)
- 発売日:2019年05月31日
- WEB説明書:HGCE デスティニーガンダム
- ランナー数10枚+ポリキャップ
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HGCEの中でも発売直後から「傑作」と名高いHGガンプラ。劇場版ガンダムSEED FREEDOM公開前はamazonでも「1,700円」ほどで購入できましたが、現在では劇場活躍が火付け役となり高い人気になっています。
デティールはRGに劣るものの、造形や可動域などはレベルが高くパーツのポロりなどに関しても全くない良キット。
クオリティ的には後に出た「HGCE インフィニットジャスティス」には劣るように感じますが、それでも最新のSEEDアクションシステムの原型となったといっても良い満足度の高い仕上がりだと思います。
ランナー数も思ったより少なく、小難しい仕組みも一部ありますが、初心者が組むにも難易度低め。
色分け再現も高く、補填のシールも少な目。
ポリキャップも一部使用しますが、ほとんど使用しませんでした!
【付属品】
傑作と言われる理由や、最新キットとの比較などレビューするので購入を検討している方は参考にご覧ください。
組み立ての過程と難易度
それでは組み立て工程の紹介!
説明書は1枚タイプで見づらいのでWEB版見た方が作りやすいと思うのでモニター用意できる方にはおすすめ。
組み立てた結果からいうとSEEDアクションシステムの原型ともいうべき仕様でありながら作りは思ったよりもシンプルで非常に組やすかったです。
組み立ては胸部から。
C型の可動軸を胸部に設けているので、前後に大きく可動できるようになっていますね。
「HGCE版インフィニットジャスティスガンダム」から先に作った身ぼくとしては、デスティニーの方が可動域は広いと思います。
続いて頭部。
7パーツ構成でクオリティ高め!カメラアイはグリーンなのでシール補填が必要ですが、エッジも立っててディテールも入っている造形だと思います。
悪役顔で良い感じ。横からみると一部合わせ目でますが一部段落ちモールド化されていますね。
ショルダーはこんな感じ。
赤いパーツにフラッシュエッジブーメランをそのまま差し込み固定。保持力もあるので指が触れる程度で落ちたりするようなことはありませんでした。
腕部が独特で、前腕部分はパーツ分割で構成でロールが可能。
RGのインパルスと似ていますが、RGのデスティニーにはない仕様ですね。
脚部。
内部はシンプルで取り付ける外装はやや多め。
足首の付け根部分にはポリキャップが使用されていました。
股関節に接続するパーツには一部細かいモールドが入っていて良かったですね!意味はあまりなさそうだけど(笑)
HGCEのインフィニットジャスティスにも実装されていた優良ポイントのサイドアーマー。
180度開脚できるガンプラは多いですが、サイドアーマーの干渉で限度があることが多い。
この仕様だとサイドアーマーを後方に下げて干渉を避けることができるのでかなり良い。
バックパックのウィングは細かく分かれていないので最中(モナカ)構造で簡単完成。
他もシンプルなのでここでいったん完成!
デスティニーガンダムとRGと最新HGCE比較
「HGデスティニーガンダム」と「RGデスティニーガンダム」を比較してみました。
ディテールではさすがにRGの方が細かく密度感がありますが、明らかにプロポーションではHGの方が良くバックパックも大型化しています。
HG版は曲線的なデザインですが、RGはどちらかというと直線的でバックパックのウィングのデザインに顕著に出ています。
素立ちだと明らかに造形に差があり、今から購入する方には基本HG版をおすすめ・・・するんですが、RGにも良いトコロはあって一長一短!
RGの良いところはパルマフィオキーナ用のマニピュレーターが大きく迫力があったり、浮遊させると爪先部分の面積が大きく足が長く見えてプロポーションが良く見える。
何よりモールドやリアリスティックデカールで情報量が多く個体としての密度が高い。
ちなみにHGとRGの頭部比較はこんな感じ。
HGの方はややシュッとしてアンテナの確度も内側に伸びてる印象。
対してRGの方は顔横のダクト(?)が大きくその分横に幅があり、アンテナは外側に開いてますね。
ちなみに「RG デスティニーインパルス」は両方のポイントを取り込んだウィングで新規造形されていました!
ついでに2024年の最新SEEDアクションシステムを実装した「HGCE イモータルジャスティスガンダム」と比較。
サイズ感は同じですが、ディテールが明らかにイモータルジャスティスの方が良くなってますね。
SEEDアクションシステムに関してはデスティニーの構造をベースにとして落としこんでいるので、ほぼ同様の可動域になっています!
HGデスティニーガンダムの気になる可動範囲とポージング!
「作りは簡単そうだけど、実際傑作ってどんなもんなの?」ってところを確認していきます。
HGの傑作と言われる可動域をチェック!
下向きはこんな感じ。意外と首が短く下向きの可動域は狭めでした。
上方向は大きく可動。
頭部の周りも干渉する装甲などないので一回転できて、左右にも少しなら可動するのでポージングへの問題点はなさそう。
肩にはSEEDアクションシステムに採用されている機構が採用されているので大きく引き出すことができます。
この作りはRGにも採用されていたりするやつですね。
腕は水平より若干上に可動。
肘は二重関節で不満なく動かせます。
状態を反らすのは程々ですが、俯きは十分すぎるほど可動します。この点が特にインフィニットジャスティスよりいいなと思いました。
ただし、↑画像のように俯くと胸部アーマーがフロントスカートに干渉して動かせなくなるので捻りは大きくできませんでした。
ちなみに胸部のC型軸に加え、腰部にもボールジョイントでの可動を設けています。
うーん、インジャはここが軸になっていたんですよね。なんでか疑問だったんですが、同様にフロントスカートに干渉するからあまり意味がないと判断したのかも。
ぼくも実際比較してみるとこれは確かにいらないですね。
バランスをチェックするために片足立ちさせてみました!というのも、作る段階でポリキャップが使われていたんですが、ちょっと保持力が弱く感じたので。
弱すぎると倒れるんですよね。
結果としては両足は問題ないと思いますが、片足だと支えきれずバランスを崩すということがありました。
開脚はサイドアーマーの干渉をしても超十分!やっぱりこれからのHGだけでなくRGにも標準実装してほしい。
爪先は上方向にはあまり可動しませんが、下方向には十分なので浮遊感を表現するのはバッチリ。
武器を格納するバインダー(?)は軸を前後に可動できます。
後方に伸ばすことでウィングの可動域も後方に広げることができました。
一番上のウィングを水平よりちょっとあげるまでは変化なしで、それ以上あげると中央の短いウィング3枚が連動して上がる仕様。
アロンダイトの構造はシンプルですが作る点で鍔(つば)にあたる突起部分の位置に注意!
取り付ける左右を間違えるとうまく展開できないので、その際は一度分解してチェックしてみてください。
可動域はこんな感じ!一部足首など気になる点はあるものの、傑作と言われるガンプラというのが少し見えたと思います。
ポージング
プロポーションがかなり良いので立たせてたり浮遊させとくだけでもかなり満足度高い。
重量も軽量で、「光の翼」エフェクトを付けないのであれば「アクションベース6」でもディスプレイできました。
高エネルギー長距離射程ビーム砲。RGだとポロリが酷くちゃんと持たせるのに一苦労ですが、HGCE版は全く問題なく保持できました。
光の翼を付けると重量が一気に増すのでアクションベース6では保持が難しくなります。
パルマフィオキーナ・・・って言いたいんですが、すみません。
折れました(笑)
クリアパーツは硬質で柔軟性がなく、パルマフィオキーナエフェクトの軸も細く長いので比較的折れやすいかもしれません。
パルマフィオキーナの画像は後ほど真鍮線(しんちゅうせん)入れて修正しました。
ピンバイス1.2mmで穴あけて真鍮線を入れて接着しました。
掌に差し込む方には先端の方だけ接着つけて取り付け後軸が簡単に抜けないようにしてます。
でね!
どうせだったのでエフェクトの安全仕様の丸みを少し削って鋭利にしてみました!
あと真ん中に大きめの刺あればよかったんですけど・・まぁいいや(笑)10分くらいでやったやつなので、今度ガッツりいじった時また調整します!!
エフェクトはサイド幅だけ削ったので正面からみるとトゲトゲ。
横からみるとそうでもない(笑)以上、修正追記部分でした。
フラッシュエッジ2 ビームブーメラン。個人的には満足していますが、もし長い刃先エフェクトが欲しい方には物足りないかも。
パルマフィオキーナ用マニピュレーターは左右手分付属するので平手のように使用できます。
このポーズしてみて思ったのが、マニピュレーターなどがRGと比較して小型化されています。
そのせいかかなり迫力がないというかなんというか・・・。
アロンダイトを持たせてポージング。
上半身の可動は良く動くのでアニメっぽいポージングもとれます。
武器を持たせるために持ち替えを繰り返していると手の甲が外れやすくなるHGガンプラが多い中、比較的緩くなりにくかったです。
マニピュレーター部分にアロンダイトを固定させるような突起などはないので、若干グラつく点がありますが気になるほどではありませんでした。
光の翼もつけてポージング。光の翼は硬質のプラで2mm程度の厚みがあるので付けると重量増し増す。
実盾装備。デザイン的にも小型化されていてかなり好き。
シールドは下方向にスライド。
シールドの取り付けはボールジョイントではないので角度の調整などはできません。
ちなみに仕様はHGとRGでも同じ。
手の甲にあるビームシールド。HG仕様なので安全フラグ気味の丸っこいエフェクト。
黄色いパーツとの間に差し込み再現なんですが、クリアパーツなので硬質。もしかしたら黄色パーツのダボ穴が緩くなるかも。
可動域とポージングをつけてみた感想
可動域とポージングをチェックしてみましたが、ポロリするようなポイントはなく、シブミも良好。
足首に関しては若干気になるものの、特別修正した方がいいと思うレベルではありませんでした。
クリアパーツに関しては実際ぼくがやってしまったように折れる可能性があるので、特にパルマフィオキーナのエフェクトの扱いは慎重に抜き差しした方がいいですね。
物足りない?付属品とおすすめするカスタマイズ
評価としてはかなり良かったHGデスティニーガンダム。
【付属品】
付属品もエフェクトだけでビームシールドにパルマフィオキーナ、そして光の翼やフラッシュエッジブーメランなど豊富に付属!
HGとしては価格が高めですが、このセット内容はかなり満足度高い。
ただ、いってもHGなので装甲のディテール面や色でちょっと物足りなさを感じるかもしれません。
傑作と言われるだけあって、パーツ分割による色分けも優秀ですが、”プラスチック感”はさすがに消せない。
特に気になったのは
- ウィングが光で透過してしまう点
- フロントアーマーののっぺりさ
↑これらの点。
↑こんな感じで透けてしまう。飾る場所によっては安っぽく見えてしまうんですよね。
フロントアーマーも大型化されてるのはいいんですが、”面”が広すぎて正面から見た時角度に変化がないと不自然さを感じるかも。
他にも情報量が少ない箇所はありますが、入れすぎてもアレなので特に違和感がある箇所だけ手入れてみても良いと思います。
これらを考慮すると
↑これらのどれかをするだけで変わると思います。
塗装すると光を遮断できて密度があがりますし、ディテールアップすれば間延びした空間に情報を与えて視線を散らすことができる。
HGデスティニーガンダムはフロントアーマー以外は浅いですがモールドもある程度入っているので、気になる腰部部分に少し追加するだけで大分印象が変わると思いますね。
塗装もスジボリも道具が必要でコストをあまりかけたくないという方は「水転写式デカール」を使って情報量を増やすだけでもOK!
できれば公式アイテムが良いと思うんですが・・・デカール系はよくわかんないや。
HGCE デスティニーガンダム完成後の総合評価
HGガンプラだと不満が必ず数点出るのが一般的で、その中には致命的なものでも価格で納得せざるを得ないこともある中、HGCEデスティニーガンダムはメッチャクオリティはまさに傑作!
完成後の見た目もよく柔軟な可動域に加えしぶみも良好で安定感が高く、ディテールはやや少ないもののプロポーションは非常に良い。
パーツ量もインフィニットジャスティスや最新のHGCEと比較するとやや少な目で組みやすく、シンプルな作り故にポロリもない!
傑作と言われる理由が良く分かりますね!!
逆に気になったのは、先述した通りディテールの少なさやパルマフィオキーナエフェクトの破損の可能性があること。
この点はなんとかできたでしょって思ってしまったのでちょっと残念でした。
良い点に比べ良くない点が少なすぎるのは珍しいと思うので、購入検討している方にはおすすめ!
今回、HGCEの中でも「インフィニットジャスティス vs デスティニー」どちらが上か気になっていたので、個人的な解を出すことができたので良かった!(結果はひとそれぞれだよね)
今回はこんな感じ!!
「HGCE インフィニットジャスティス」も傑作の1つなんで気になる方はレビュー記事を見てみてね。